週明けの取引開始直後、日経平均株価が一気に1,500円以上も急落する場面を見て、どこまで下がるのか不安を感じた方も多かったのではないでしょうか。波乱の幕開けとなった月末相場ですが、下値を叩いた後は押し目買いが入り、相場の底堅さを改めて実感する一日となりました。
今回の激しい値動きは、前週末の米国市場におけるジャクソンホール会合の受け止め方が大きく影響しています。FRBによるインフレへの警戒姿勢が意識されて米長期金利が上昇し、ハイテク株を中心に売りが膨らんだ流れが東京市場の寄り付きにも波及しました。しかし、過度な警戒が一巡すると出遅れ感のある割安株や内需セクターへ資金が向かい、TOPIXがいち早くプラス圏へ浮上するなど、相場の主役が移り変わるストーリーが見て取れます。
本記事では、米国の金融政策から日本市場の急反発に至る一日の流れを整理しつつ、楽天証券での俊敏なデイトレード実例と、SBI証券を活用した単元未満株・高配当株の積立状況や8月の月次成果をまとめています。なお、本文に記載している各トレード銘柄の銘柄名には、本日取引したそれぞれの銘柄に関する過去の取引記録へアクセスできるリンクを設定していますので、過去の売買経緯とあわせてご活用いただけます。日々の乱高下に惑わされず、着実に資産と投資判断を積み上げていくためのヒントとして、ぜひ日々のトレードにお役立てください。
2026年8月31日の市況|ジャクソンホール通過で波乱の幕開けも下値堅く押し目買いが優勢に
主要指数(8月31日時点)
日経平均:66,311.93(-93.63)
TOPIX:4,156.29(+9.58)
NYダウ:53,559.99(-9.45)
NASDAQ:26,402.42(-138.93)
S&P500:7,711.76(-19.23)
米国市場(8月28日)
先週末の米国市場は、注目の経済イベントを通過する中で利益確定売りが先行し、主要3指数がそろって小幅に反落する展開となりました。市場の視線が集中していたジャクソンホール会合において、連邦準備制度理事会(FRB)のウォーシュ議長がインフレ抑制に対して妥協しないタカ派的なスタンスを強調したことが、市場全体に慎重なムードを広げる大きな要因となったようです。さらに同日発表された景気指標の結果も重なり、投資家の間では金融引き締め環境が想定よりも長く続くのではないかという警戒感が強く意識される一日となりました。
主要指数の詳細な動きを振り返ると、NYダウは前日比9.45ポイント安の53,559.99ドルと小幅な下落にとどまったものの反落で取引を終えました。また、ハイテク比率の高いNASDAQは前日比138.93ポイント安の26,402.42、S&P500も前日比19.23ポイント安の7,711.76とともに値を下げて引けています。市場の不安心理を示すVIX恐怖指数は14.43へと低下したものの、これまで相場をけん引してきた主力大型株や半導体関連セクターでは、高値警戒感からの持ち高調整や利益確定の売りが優勢となりました。
金融市場全体の動きに目を向けると、米10年債利回りは4.730%水準へと上昇し、金利の高止まりを背景に短期金融市場では追加利上げの可能性を織り込む動きも一部で見られました。為替市場のドル円は日米金利差を意識したドル買いから160.1円近辺での推移となり、商品市場ではWTI原油先物が前日比1.39ドル高の84.77ドルと堅調に推移しています。個別銘柄では好決算を発表した企業が買われる場面があったものの、マクロ経済の先行き不透明感から上値追いの動きは限定的でした。市場参加者は今後の重要指標やFRB関係者の発言を見極めようとしており、方向感を模索する展開が続きそうです。
米国市場全体のまとめ
1.NYダウをはじめ主要3指数はタカ派姿勢への警戒から利益確定売りに押されてそろって反落した。
2.ジャクソンホール会合でFRB議長がインフレ抑制を重視する姿勢を鮮明にし利下げ期待が後退した。
3.米10年債利回りが4.730%へ上昇したことで金融引き締めの長期化懸念が市場に広がった。
4.為替市場では金利差拡大を意識したドル買いが優勢となりドル円は160.1円近辺で推移した。
5.WTI原油先物が84.77ドルへ上昇するなどエネルギー価格の強含みがインフレ懸念を支えた。
日本市場(8月31日)
週明けの日本市場は、前週末の米国市場における金利上昇とハイテク株安の流れを色濃く引き継ぐ形となりました。ジャクソンホール会議を受けた米国の金融引き締め長期化懸念から、取引開始直後は指数への寄与度が高い値がさハイテク株を中心に売りが殺到しました。日経平均は寄り付き直後から下げ足を速め、開始早々に一時1,500円を超える大幅な下落を見せる波乱の幕開けとなりました。
しかし、急激な下落によって過熱感が和らいだことや、割安感が台頭した銘柄に対する押し目買いが下値を力強く支えました。前場中頃から日経平均は下げ幅を急速に縮小する展開となり、最終的な終値は前週末比93.63円安の66,311.93円と、下値の節目として意識されていた65,000円台前半での底堅さをしっかりと確認する形となりました。一方、幅広い銘柄で構成されるTOPIXは、個別株の買い戻しに支えられて取引時間中にいち早くプラス圏へ浮上し、終値は前週末比9.58ポイント高の4,156.29ポイントと反発して取引を終えています。
東証プライム市場の売買代金は概算で9兆3,583億円と高水準を記録し、押し目を狙った活発な商いが繰り広げられました。プライム市場全体の値上がり銘柄数は881銘柄、値下がり銘柄数は634銘柄、変わらずは41銘柄となり、日経平均がマイナス圏で引けたのとは対照的に、市場全体の過半数が値上がりする底堅い相場付きでした。個別ではアドバンテストやTDKが指数を押し下げた一方、ファーストリテイリングやキオクシアホールディングス、リクルートホールディングスなどが買われて全体を支えました。全33業種中23業種が上昇し、電気・ガス業や鉱業、石油・石炭製品などディフェンシブや資源関連が買われたのに対し、空運業や海運業などは軟調でした。
日本市場全体のまとめ
1.日経平均は朝方の急落から急速に下げ幅を縮小しTOPIXはプラス圏へ浮上して反発した。
2.米国市場でのハイテク株安を受けて寄り付き直後に日経平均が一時1,500円を超える急落を見せた。
3.大幅下落局面では下値の節目となる水準で押し目買いが活発化し急激なリバウンドが生じた。
4.プライム市場の売買代金は9兆円を超える大商いとなり過半数の銘柄が値上がりして引けた。
5.円安進行を背景に業績安定の内需株や出遅れ感のある資源関連セクターへ資金がシフトした。
トレード銘柄|朝の荒い値動きに逆らわず素早い利益確定と単元未満株の計画的買い増し
楽天証券|デイトレードと積み立て投資
特定口座
- 9503 関西電力
株 価: 2,735.5円 → 2,739.5円
約定時間: 09:08:43 → 09:09:24
収 支: +400円
狙 い: 寄り付き直後の高いボラティリティに乗る形でのエントリー。 - 6758 ソニーグループ
株 価: 3,941.0円 → 3,951.0円
約定時間: 09:22:00 → 09:23:58
収 支: +1,000円
狙 い: 地合い悪化の中で逆行高を見せる中、陰線終了を待ち買いたい価格より一段引き下げた位置での押し目買い。 - 3103 ユニチカ
株 価: 1,704.0円 → 1,709.0円
約定時間: 09:47:06 → 09:47:38
収 支: +500円
狙 い: 高値圏推移からの調整局面における1,700円の節目を意識したエントリー。 - 3653 モルフォ
株 価: 1,007.0円 → 1,019.0円
約定時間: 10:04:09 → 10:08:05
収 支: +1,200円
狙 い: 前営業日ストップ高の流れを引き継ぐ高値圏からの押し目形成を待ってのエントリー。

SBI証券|スイングトレード
買い増し銘柄
- 4502 武田薬品工業
株 価: 5,783.0円
数 量: +1株
合 計: 13株 - 7327 第四北越フィナンシャルグループ
株 価: 2,588.0円
数 量: +1株
合 計: 34株 - 8316 三井住友フィナンシャルグループ
株 価: 6,953.0円
数 量: +1株
合 計: 15株
売却銘柄
- なし
7月末時点でのポートフォリオはこちらを参照してください。
反省点・総括|無理に相場を追わず値動きの鈍さを見極めた早期撤退と冷静な銘柄選定
朝一番のボラティリティの高さに乗る形で関西電力へエントリーしましたが、荒い波に無理に逆らおうとせず、自然な流れの中で売却できたため、市場の乱高下に振り回されることなく落ち着いてトレードを開始できました。ソニーグループについても、全体の地合いが冴えない中で上昇する強さを見せていたものの、エントリーを試みた段階では高値からの調整下落の途中でした。焦って飛びつかず陰線がしっかり止まるのを待ち、自分が買いたいと感じた位置よりもさらに一歩引き下げた価格で指値を置いたことで、約定後の下落を最小限に抑えられ、その後の反発を取りに行くことができました。地合いの悪さも考慮して早めに利益を確定し、相場の急変に巻き込まれずに取引を終えられたのは良い判断でした。
ユニチカについては高値付近で推移していたものの、飛びつき買いは避け、1,700円という心理的節目を意識してエントリーしました。ただ、約定に至るまでの過程や約定後の買い上がりの勢いが鈍いと判断したため、欲張らずに早期撤退を選択しています。モルフォに関しても、前営業日に一時ストップ高を付け、本日も高値圏で推移していたため、下落を待って押し目を狙いました。しかし約定後は板の薄さや全体の雰囲気を考慮すると値動きの鈍さが感じられたため、こちらも深追いせずに早めの利確で逃げています。
単元未満株の買い増しについては、前営業日よりも下落したタイミングを逃さず、安値圏を拾う方針を徹底しました。三井住友フィナンシャルグループについては9月末の株式分割を見据えつつ、取得単価の上限をあらかじめ設定した上で計画的に買い増しを実行することができました。
2026年8月第5週の実現損益
2026年の8月の収支報告楽天証券
デイトレの合計収支(8月31日):+3,100円
8月の合計収支:+84,670円
SBI証券
スイングの合計収支(8月31日):0円
8月の合計収支:+51、528円
配当・分配金(楽天+SBI):+7,338円
トータル収支:+143,536 円
▶ 8月第4週 | 8月第3週 | 8月第2週 | 8月第1週
▶ 7月の収支報告 | 6月の収支報告 | 5月の収支報告 | 4月の収支報告 | 3月の収支報告 | 2月の収支報告 | 1月の収支報告 | 2025年の収支報告
2026年8月のまとめ
楽天証券
楽天証券では、先月末から含み損を抱えていたYE DIGITALをようやく整理できたことや、スイングトレードとして保有していたSUMCO、デイトレ目的で購入したものの含み損となりスイングへ移行していた京セラ、トライアルホールディングス、JX金属などをしっかり利益確定できました。ただし、後者の銘柄群については当初のトレード計画と異なる形での利確となったため、手元に利益は残ったものの、トレードの規律という面では反省の残る内容だったと感じています。それでも前日の米国市場の動き、とりわけSOX指数の動向を丁寧に確認しながら、当日のトレードに半導体関連を組み込むかどうかを柔軟に判断できたことが、月間を通じた安定した運用につながりました。
なお、現在の楽天証券における年間配当金は84,918円、予想利回りは4.82%となっています。

SBI証券
SBI証券では単元未満株を活用し、高配当銘柄、テーマ株、成長株を少しずつ買い増すことで、ポートフォリオのバランス調整と年間配当金の積み上げを着実に進めることができました。また、2024年以来となる東京海上ホールディングスの買い付けを再開しています。株式分割を控えて投資しやすい株価水準になることや株主優待の導入が予定されているため、まずは分割後に100株の単元となるよう計画的に買い進める方針です。今回は特定口座で購入しましたが、将来的な成長性と増配期待を考慮すると、非課税メリットの大きいNISA口座を活用する方がより賢明ではないかとも検討しています。
売却面では、決算発表前に手堅く利益を確定したサンリオ、目標株価としていた昨年来高値に到達したバンダイナムコホールディングス、配当妙味を上回るキャピタルゲインを得られた愛知製鋼などを適切に売却し、しっかりと確定益を積み上げることができました。
SBI証券における年間配当金は138,083円、予想利回りは3.90%となっています。


売買状況は以下の通りです。
▼クリックで売買状況の詳細を表示
| コード | 銘柄名 | 売買数 | 売買理由 |
|---|---|---|---|
| 141A | トライアルHD | +1株 | 成長株としての購入 |
| 3231 | 野村不動産ホールディングス | +25株 | 高配当銘柄として購入 |
| 3798 | ULSグループ | +60株 | 取得単価を低くするため購入 |
| 4502 | 武田薬品工業 | +6株 | 高配当銘柄として購入 |
| 5803 | フジクラ | +2株 | テーマ株として購入 |
| 7013 | IHI | +9株 | テーマ株として購入 |
| 7327 | 第四北越フィナンシャルグループ | +4株 | 高配当銘柄として購入 |
| 8316 | 三井住友フィナンシャルグループ | +1株 | 今後の分割を考慮し購入 |
| 8766 | 東京海上HD | +1株 | 成長株として購入 |
| 5482 | 愛知製鋼 | -6株 | 配当妙味以上のキャピタルゲインを達成した為売却 |
| 7832 | バンダイナムコホールディングス | -6株 | 昨年高値に到達し目標としていた株価に達した為売却 |
| 8136 | サンリオ | -100株 | 決算発表前の高値のタイミングで売却 |
【トレード物語#32】アナグラムの解読とともに崩壊し始める摩天楼の秩序。連鎖する波紋の底から手繰り寄せた泡沫(うたかた)の光
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