今日の市況|米CPI上振れで円安進行、日経平均大幅続伸
昨夜の米国市場では、1月の消費者物価指数(CPI)が前年比3.0%上昇し、市場予想を上回りました。これを受けて、米連邦準備理事会(FRB)が利下げを急がないとの見方が強まり、米国債利回りが上昇しました。ドルは対円で1週間ぶりの高値となる154.44円まで上昇し、円安が進行しました。
本日の日経平均株価は、前日比497.77円高の39,461.47円と大幅に続伸しました。業種別では、繊維製品、医薬品、証券・商品、建設業が上昇率上位となりました。特に、ファーストリテイリングが日経平均を126.95円押し上げるなど、指数寄与度の高い銘柄が相場を牽引しました。
米国市場の動向が日本市場に与える影響は大きく、特にCPIの結果は投資家の注目を集めます。CPIとは、消費者が購入する商品やサービスの価格変動を測定する指標であり、インフレの動向を示します。今回のCPI上昇は、インフレ圧力の高まりを示唆しており、FRBの金融政策に影響を及ぼす可能性があります。FRBが利下げを急がないとの見方が強まると、米国債の利回りが上昇し、ドル高・円安の傾向が強まります。円安は日本の輸出企業にとって有利に働くため、自動車や電子部品メーカーなどの輸出関連銘柄の株価上昇につながります。本日も、トヨタ自動車やソニーグループなどの輸出関連銘柄が買われました。
一方で、円安は輸入コストの増加を招くため、エネルギーや食料品などの輸入依存度が高い業種には逆風となる可能性があります。投資家としては、為替動向と各業種への影響を注視することが重要です。
また、米国のインフレ動向やFRBの金融政策は、世界の金融市場に波及効果をもたらします。特に、新興国市場やコモディティ市場への影響も考慮する必要があります。投資戦略を立てる際には、これらのグローバルな要因を総合的に分析することが求められます。
さらに、米国のトランプ大統領は、鉄鋼およびアルミニウムの輸入品に対して25%の関税を課す方針を発表しました。
この関税措置は3月12日から発動される予定であり、日本を含む全ての貿易相手国が対象となっています。日本政府は、自国の製品を関税の適用除外とするよう米国に要請していますが、現時点で除外が認められるかは不透明です。この関税措置の発動前には、駆け込み需要が発生する可能性があります。特に、鉄鋼やアルミニウムを多く使用する自動車や建設業界では、関税発動前に材料を確保しようとする動きが予想されます。これにより、関連銘柄の株価に影響を及ぼす可能性があるため、投資家としては注意が必要です。
総じて、本日の市場動向は、米国の経済指標と金融政策、さらに新たな貿易政策の影響を強く受けた結果となりました。投資家としては、国内外の経済指標や政策動向を継続的にフォローし、柔軟な投資判断を行うことが重要です。
デイトレ銘柄|村田製作所、トヨタ自動車、ルネサスエレクトロニクスで小幅利益確定
- 6981 村田製作所 2,709.5→2,723.0(+1,350円)
2月3日に第3四半期の決算発表があり、ITインフラ向けの積層セラミックコンデンサー(MLCC)が好調で営業利益が8.9%増と報告され、株価は上昇傾向にありました。2月12日に購入後、値動きが安定していたため持ち越し、本日朝の上昇時に売却しました。IPO直後の銘柄のような極端な値動きがないため、精神的な負担も少なく持ち越すことができました。 - 7203 トヨタ自動車 2,844.5→2,846.0(+150円)
今週は円高傾向が続いていましたが、本日は円安方向に転じたため、円安メリット銘柄としてエントリーしました。小幅な利益確定となりましたが、為替動向を注視する重要性を再認識しました。 - 6723 ルネサスエレクトロニクス 2,464.0→2,466.0(+200円)
2月6日の決算発表後、株価が急騰していました。利益を追求するためにはその波に乗ることも考えましたが、安全策として様子を見ていました。値動きが落ち着いてきたため、本日エントリーし、小幅な利益を確保しました。

※デイトレリストは時間経過で表記していますが、結果の画像はコード順となっている為順番が違います。
SBI証券の運用方針の追加|インフラ投資テーマで銘柄選定
高配当投資を主軸とするSBI証券の口座において、引き続き高配当銘柄の投資を継続しつつ、新たにテーマを持った投資を行う方針としました。最近の話題として、インフラ投資に注目しています。埼玉県八潮市や名古屋市での道路陥没事故、能登地震の復旧関連工事など、今後需要が高まると予想される銘柄を少しずつ購入していく考えです。
その一環として、以下の銘柄を購入しました。
- 1719 安藤・間
高配当銘柄でもあり、高配当投資としても買い増しを検討しています。 - 1812 鹿島建設
大手ゼネコンとして、インフラ復旧工事に強みを持っています。 - 4204 積水化学工業
インフラ関連資材の供給に定評があります。またペロブスカイト関連銘柄としても注目しています。
これらの他にも関連銘柄は存在しますが、今回はこの3銘柄に絞って投資を進めていく予定です。また、以下の高配当銘柄の買い増しも行っています。
- 1605 INPEX
- 7272 ヤマハ発動機
- 8058 三菱商事
- 8904 AVANTIA
反省点|利益確定のタイミングと情報収集の重要性
本日のデイトレードを振り返り、いくつかの反省点が浮かび上がりました。特に、利益確定のタイミングと情報収集の重要性について考察します。
まず、利益確定のタイミングについてです。村田製作所では、持ち越し後の朝イチの上昇時に売却し、1,350円の利益を得ました。株価の動きはこの銘柄独特なようであり、朝イチ高値を付けてから一時下落し、そこから軟調な動きがあるようです。一方、トヨタ自動車やルネサスエレクトロニクスでは、小幅な利益確定にとどまりました。これらの経験から、利益確定のタイミングを見極める難しさを痛感しました。
利益確定のタイミングを判断する際には、テクニカル分析やファンダメンタルズ分析を活用することが有効です。例えば、移動平均線やボリンジャーバンドなどのテクニカル指標を参考に、売買のポイントを見極めることができます。また、企業の業績や業界の動向などのファンダメンタルズ情報も考慮することで、より精度の高い判断が可能となります。
次に、情報収集の重要性についてです。本日の取引では、米国のCPI発表や為替動向など、マクロ経済の情報が株価に大きな影響を及ぼしました。これらの情報を適時に収集・分析し、投資判断に反映させることの重要性を再認識しました。
情報収集の手段としては、ニュースサイトや経済指標のカレンダー、企業のIR情報などが挙げられます。