2026年7月10日の株式市場は、日米ともにハイテク株が主導する形で大幅な反発を見せましたが、みなさんの保有銘柄の調子はいかがでしたでしょうか。日経平均株価が一時1,600円を超える急上昇を記録した一方で、プライム市場では値上がりと値下がりの銘柄数が拮抗するなど、数字ほどの全面高とは言えない複雑な二極化相場となりました。こうした一見すると力強い相場の裏側で、実際にどのような資金の動きがあったのか、気になる方も多いのではないでしょうか。
今回の相場急反発の起点となったのは、前夜の米国市場における地政学リスクの緩和にあります。かねてより緊迫化していた米国とイランの軍事的な対立が全面衝突には至らないという前向きな見方が広がったことで、原油価格やアメリカの長期金利が落ち着きを取り戻しました。この外部環境の好転が足元で調整の続いていたハイテク銘柄や半導体関連株への強力な買い戻しを呼び込み、その好地合いがそのまま本日の東京市場へと波及した結果、日経平均を大きく押し上げるストーリーへとつながっています。
この記事では、こうした米国市場から日本市場へと連動した一日の流れを詳しく紐解きながら、楽天証券でのデイトレードやSBI証券をベースにした高配当投資の具体的な売買動向、そして週末のポートフォリオの現状について私自身の振り返りを交えてまとめています。なお、本文に記載している各トレード銘柄の銘柄名には、本日取引したそれぞれの銘柄に関する過去の取引記録へアクセスできる過去記事リンクを設定していますので、過去の戦略とのつながりを確認したい際にお役立てください。日々の市場のメカニズムを一緒に少しずつ理解しながら、投資家として一歩ずつともに成長していければ嬉しく思います。これからの投資判断をより確かなものへアップデートしていくための参考にしていただければ幸いです。
2026年7月10日の市況|日米ともにハイテク株主導で大幅反発した一日
主要指数(7月10日時点)
日経平均:68,557.73(+813.88)
TOPIX:4,036.08(+15.71)
NYダウ:52,487.41(+139.02)
NASDAQ:26,206.89(+336.24)
S&P500:7,543.64(+60.93)
米国市場(7月9日)
9日の米国市場では、それまで市場を覆っていた過度な先行き不透明感やリスクを避けようとする姿勢が和らぎ、主要な株価指数がそろって上昇する底堅い展開となりました。歴史ある優良企業で構成されるNYダウは前日比139.02ドル高の52,487.41ドルとなり、3営業日ぶりに反発して取引を終えています。また、テクノロジー関連株の動向に影響されやすいNASDAQは前日比336.24ポイント高の26,206.89ポイント、アメリカの株式市場全体のトレンドを広く反映するS&P500は前日比60.93ポイント高の7,543.64ポイントと、いずれも非常に力強い値動きを見せてくれました。
このように市場が落ち着きを取り戻したことで、投資家の心理的な不安の度合いを示すとされるVIX恐怖指数は、前日比1.06ポイント低下して15.84ポイントへと落ち着きを見せています。一方でエネルギー市場においては、懸念されていた中東情勢への過度な警戒感が和らいだため、WTI原油先物価格が1バレルあたり1.44ドル下落し、72.08ドルへと値を下げました。債券市場では、原油価格の下落によってインフレに対する警戒感が和らいだことから国債を買い戻す動きが優勢となり、長期金利の指標である米10年債利回りは前日比0.019%低下して4.554%で推移しています。外国為替市場のドル円相場は、こうしたアメリカの長期金利低下などを背景に上値が重くなり、1ドル162.381円近辺での取引となりました。
この日の相場上昇を力強く牽引したのは、地政学的なリスクの沈静化と、これまで売り込まれていたハイテク分野への買い戻しの動きです。トランプ大統領の発言などを発端として緊張が高まっていた米国とイランの対立について、市場関係者の間では短期間で収束し、全面的な衝突には至らないだろうという楽観的な見方が優勢になりました。原油価格が落ち着いたことでインフレや金利上昇へのプレッシャーが和らぎ、前日まで調整が続いていた半導体関連の銘柄をはじめとするハイテク株に再び活発な資金流入が見られています。さらに、人工知能分野の持続的な成長に対する根強い期待感も相場の下支えとなり、幅広いセクターで投資家の間に買い安心感が広がっていきました。
個別の銘柄に注目してみると、シスコ・システムズやゴールドマン・サックスといった、情報技術や金融セクターの主要銘柄が買われて指数を大きく押し上げる原動力となりました。その一方で、景気の波に左右されにくいとされる生活必需品セクターやヘルスケアセクターの一角、そして原油安が響いたエネルギー大手のエクソン・モービルなどは利益確定の売りに押される展開となっています。市場全体を見渡すと値下がりする銘柄もそれなりに多く見られましたが、半導体関連株の力強い反発が相場全体の雰囲気を大きく好転させた一日だったと言えそうです。
米国市場全体のまとめ
1.米国市場の主要3指数であるNYダウ、NASDAQ、S&P500はリスク回避の動きが後退しそろって反発した。
2.米国とイランの軍事的な衝突が全面対立へ発展しないとの楽観的な見方が市場に広がった。
3.地政学リスクの警戒感が和らいだことでWTI原油先物価格が下落しインフレ懸念が後退した。
4.原油安を背景に米10年債利回りが低下したことでハイテク株や半導体関連株に買い戻しが入った。
5.投資家の不安心理が和らいだことによりVIX恐怖指数が3日ぶりに16ポイント台を割り込んだ。
日本市場(7月10日)
米国市場において対イラン和平協議の再開期待や原油安を背景にハイテク株を中心に買いが優勢となった動きが、本日の日本市場にも好影響を与えることとなりました。米国市場で半導体やAI関連の製造装置株が大きく買われた流れがそのまま国内の取引にも波及し、東京市場でも朝方からAI・半導体関連の主力銘柄を中心に広範囲な買い注文が先行する展開を迎えました。
こうした活発な買いに支えられ、日経平均は前日比813.88円高の68,557.73円と続伸して取引を終えています。また、市場全体を反映するTOPIXも前日比15.71ポイント高の4,036.08と、そろって堅調な結果となりました。日中の値動きとしては、前場で売り方の買い戻しも巻き込みながら一時上げ幅が1,600円を超える場面があり、心理的節目である6万9,000円台を大きく上回る好調さを見せましたが、後場に入ると週末の利益確定売りに押されて徐々に伸び悩む上ヒゲを伴うチャート形状となりました。
プライム市場の出来高は概算で22億1,193万株に達し、売買代金は10兆4,025億円と非常に高い水準を記録しています。値動きのあった銘柄の内訳に目を向けると、値上がり銘柄数が815銘柄だったのに対し、値下がり銘柄数も706銘柄と拮抗しており、指数の上昇幅の大きさの割には一部の主力株が相場全体を強く牽引する二極化の傾向が見られました。
市場の重荷となった日本独自の要因としては、国内のインフレ指標が高めの数値を示したことで、日銀による次なる利上げに対する思惑が市場参加者の間で意識された点が挙げられます。さらに、一部ではETFの分配金捻出に伴う換金売り圧力への警戒感も指摘され、これが引けにかけて上値を抑える要因として働きました。しかし、米国発のテクノロジー株への安心感が相場の下地を支えたことで、大幅な崩れはなく取引を締めくくっています。
日本市場全体のまとめ
1.日経平均は前日比813.88円高の68,557.73円、TOPIXは15.71ポイント高の4,036.08とそろって続伸した。
2.米国市場でAIや半導体関連株が広く買われた動きが波及し朝方から東京市場でも買いが先行した。
3.日経平均は前場に一時1,600円を超える上昇を見せ6万9,000円台を回復する場面があったが後場に上げ幅を縮めた。
4.プライム市場の売買代金は10兆4,025億円と活発だったが値上がり銘柄数は815にとどまり値下がりも706あった。
5.国内インフレ指標の高止まりを受けた日銀の利上げ警戒やETF分配金捻出の売り思惑が後期の重荷となった。
トレード銘柄|本日の取引内容とそれぞれの狙いについて
楽天証券|デイトレードと積み立て投資
特定口座
- 6522 アスタリスク
株 価: 1,894.0円 → 1,911円
約定時間: 09:28:30 → 09:30:44
収 支: +1,700円
狙 い: 当日の売買代金ランキングにおいて上位に浮上しており、市場の注目度と資金の流入が非常に高まっていると判断したため、短期的な値幅を取りにいく目的でエントリー。 - 6526 ソシオネクスト
株 価: 2,882.5円 → 2,899.5円
約定時間: 7月6日 → 7月10日 09:55:11
収 支: +1,700円
狙 い: 過去の取引において急騰した後の急激な押し目を作った局面で、リバウンドへの期待からポジションを持ち越す選択をしました。本日の地合いの好転に合わせて株価が回復したため、利益確定の売却。 - 6323 ローツェ
株 価: 4,852.0円(持ち越し)
約定時間: 10:59:00
狙 い: 直近の3月から5月期(第1四半期)の経常利益が前年同期比で51%増益という、極めて良好な決算内容を発表したことが背景にあります。朝方の急騰の後に一度急激に売り込まれ、そこから再度上昇へと転じる強い動きを見せたため、上昇トレンドへの回帰を狙ってエントリー。 - 2865 GXNDXカバコ
株 価: 1,300.0
数 量: +3口
合 計: 278口

SBI証券|スイングトレード
買い増し銘柄
- なし
売却銘柄
- なし
6月末時点でのポートフォリオはこちらを参照してください。
反省点・総括|今週の相場を振り返って感じることと今後の課題
昨夜の米国市場が力強く上昇し、その良好な流れをしっかりと引き継ぐ形で、本日の日本市場も日経平均、TOPIXともにそろって値を上げる展開となりました。しかし、プライム市場の内部を詳しく見てみると、値上がりした銘柄数と値下がりした銘柄数がかなり拮抗しているような状況です。そのため、自分が現在保有している高配当株を中心としたポートフォリオの中には、残念ながらやや売られてしまっている銘柄も散見され、全体の評価益としては少し減少する結果となってしまいました。今週の初め頃は、これまで相場を引っ張ってきたAIや半導体関連の銘柄が大きく売られる場面が目立ち、いよいよ他のセクターへ資金が移動するセクターローテーションが本格化し始めているのではないかと懸念していましたが、週末を迎えるにつれて、それらの銘柄が再び値を戻してくる動きが見られるようになりました。
そんな変化の激しい一週間の中で、本日の一番の大きな成果と言えるのは、やはりソシオネクストを無事に売却できたことだと思います。月曜日の取引で思わぬ高値掴みをしてしまい、そこからずっと含み損を抱えたまま耐えて保有し続ける形になっていましたが、週末にかけて市場全体の指数が上昇してくれたことに伴い、株価もようやく購入水準まで回復し、なんとか利益を確保して手仕舞いすることができました。しかし、一難去ってまた一難という言葉の通り、次なる課題も生まれています。昨日発表された決算で経常利益が51%増という素晴らしい数字を出したローツェを本日購入したのですが、好材料がすでに出尽くしてしまったのか、購入後は売りに押される苦しい展開となってしまいました。
さらに気になる要因として、TSMCの6月売上高の発表が、現地を襲った台風の影響によって市場や官公庁が閉鎖されたため、週明けの月曜日に延期となってしまった点があります。このスケジュール延期自体は、企業の業績そのものが悪化したわけではないため悪材料とは言えませんが、月曜日に出てくる売上高の内容次第では、本日持ち越したローツェの株価にも少な少なからず波及してくるのではないかと少し警戒しています。ただ、先ほども触れたように、AIや半導体関連の銘柄が週末に向けて株価をしっかりと戻してきているという事実もあります。それだけで完全に安心できるわけではないのかもしれませんが、ポジションを持ち越したことに対する心理的な不安は、いくらか和らいでいるような気がしています。週明けの市場の動きを冷静に見守っていきたいと考えています。
2026年7月第2週の実現損益
2026年の7月の収支報告楽天証券
デイトレの合計収支(7月6日~7月10日):+7,650円
7月の合計収支:+20,350円
SBI証券
スイングの合計収支(7月6日~7月10日):0円
7月の合計収支:0円
配当・分配金(楽天+SBI):0円
トータル収支:+20,350円
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