6月23日の株式市場は、米国・日本ともに慎重なムードが広がり、積極的な値動きには乏しい一日となりました。ただ、個別銘柄に目を向けると、半導体銘柄には引き続き短期資金が流入。デイトレードではその流れを意識しながら、しっかりと収支を積み上げました。本記事では当日の市況解説に加え、実際のエントリー根拠や反省点も含めて、デイトレードのリアルな1日を振り返ります。日々のトレードの参考に、ぜひご覧ください。
2025年6月23日の市況|米国市場は慎重ムード、日本市場は材料に欠け小幅安
主要指数(6月23日時点)
日経平均:38,354.09(-49.14)
TOPIX:2,761.18(-10.08)
NYダウ:42,206.82(+35.16)
NASDAQ:19,447.41(-98.86)
S&P500:5,967.84(-13.03)
米国市場(6月20日〜6月23日)
先週末の米国株式市場は、投資家の慎重な姿勢が目立ち、方向感に欠ける展開となりました。主要3指数のうち、S&P500とナスダックは小幅に下落。一方でダウ平均は小幅に上昇し、全体としては様子見ムードが広がる一日となりました。
背景には、最近発表された経済指標の強さがあります。雇用や消費のデータが底堅さを示したことで、「利下げ開始はまだ先になるのでは」との見方が台頭。これにより、金利上昇に対する警戒感が再び意識され、株価の上値を抑える形となりました。
さらに、FRBの高官が「インフレの鈍化は十分ではない」と発言したことも相まって、市場はやや神経質なムードに包まれました。
また、生成AI関連銘柄には調整売りが入り、ナスダック指数の重しとなりました。半導体銘柄にも利益確定の動きが見られ、ここまで相場をけん引してきたハイテク分野の勢いが一時的に落ち着いた形です。
とはいえ、大きな崩れは見られず、全体としては「慎重ながら静観」といった雰囲気。6月末を控えて、ポジション整理を進める動きもあったと見られます。
日本市場(6月23日)
国内では目立った経済指標や企業決算の発表もなく、全体としては材料難の様相。投資家の関心は依然として米国市場の動向や原油価格の変動など、外部要因に向けられていました。
輸出関連株への明確な追い風とはならず、市場全体を押し上げるような材料にはなりにくい印象です。
ただし、個別銘柄では引き続きテーマ性や需給が意識される展開が見られました。特に日経平均採用銘柄や値がさ株には短期資金が流入する場面があり、全体相場が落ち着いている中でも、銘柄選定の巧拙が収支を左右する一日だったといえるでしょう。
デイトレード銘柄|短期資金の流れを意識した一日
楽天証券
- 6963 ローム
株 価: 1,781.5 → 1,785.5
約定時間: 09:21:00 → 09:21:16
収 支: +400円
根 拠: 日経平均への新規採用が発表され、寄り付きから買いが優勢となっていた。需給の勢いに乗る形で、早めにエントリー。 - 1605 INPEX
株 価: 2,167.5 → 2,170.5
約定時間: 09:25:03 → 09:27:00
収 支: +300円
根 拠: エネルギー関連として注目されやすく、原油価格の変動を受けて短期資金が流入していたため - 7003 三井E&S
株 価: 2,747.0 → 2,764.0
約定時間: 09:58:08 → 10:03:50
収 支: +1,700円
根 拠: 寄り付きから売買代金ランキングの上位にあり、短期資金の回転が活発な銘柄と判断。短時間での値幅取りを狙った。 - 285A キオクシアホールディングス
株 価: 2,441.0 → 2,450.7
約定時間: 12:42:25 → 12:42:56
収 支: +970円
根 拠: 前場から出来高が目立っており、午後もその勢いが継続すると判断。テーマ性も高く、需給の流れに素直に乗った。 - 6526 ソシオネクスト
株 価: 2,731.5 → 2,738.0
約定時間: 12:56:56 → 12:57:24
収 支: +650円
根 拠: キオクシア同様、出来高が前場から多く、後場も資金が継続して入ってくると見てエントリー。
グロース市場が軟調だったため、この日はあえてグロース銘柄を避け、半導体銘柄中心の構成に。流れに逆らわず、資金の集まりやすいセクターに絞ったことが奏功しました。

SBI証券
買い増し銘柄
- 5105 TOYO TIRE +1株(合計26株)
- 5406 神戸製鋼所 +1株(合計96株)
- 7272 ヤマハ発動機 +1株(合計96株)
売却銘柄
- なし
高配当銘柄はコツコツと積み増し中。取得単価の引き下げと配当収入の安定化を目指す、地に足の着いた戦略を継続しています。
反省点|半導体に注目するも、利確の早さが仇に
半導体関連の需給が強く、テーマ性も十分であったため、キオクシアホールディングスやソシオネクストなど、出来高の多い銘柄を中心にエントリーを実行。全体としては良い流れに乗ることができました。
しかし、利確のタイミングが早すぎたことが反省点です。慎重になりすぎたことで、利益をさらに伸ばせた可能性を逃してしまったのは、今後の課題といえるでしょう。
もちろん「損を出さないこと」も重要ですが、収支を最大化できる場面では、一定のリスクを取って粘る判断も必要です。
「注目テーマに乗るだけではなく、熱が冷めるまできちんと付き合えるか」――今回のトレードで、その大切さをあらためて実感しました。