米10年債利回りが大きく上昇するなか、日本株はどのような動きを見せたのでしょうか。前日の米国市場では長期金利が一時5.34%付近まで上昇したものの、その後は低下へ転じ、主要3指数は小幅高で取引を終えました。一方、日本市場では前日までの急上昇から利益確定売りが広がり、日経平均は3営業日ぶりに反落しています。
米国ではFRBの追加利上げを巡る見方や原油価格の上昇が意識され、日本では東京都区部の消費者物価指数や国内金利への警戒も重なりました。そのなかでも半導体・AI関連や資源関連の一部には買いが入り、指数全体の下落とは異なる動きを見せた銘柄もあります。
この記事では、前夜の米国市場から10月2日の日本市場までの流れとともに、楽天証券でのデイトレード・積み立て投資、SBI証券で行ったスイングトレードの売買内容、その日の判断を振り返ります。なお、本文に記載している各トレード銘柄の「銘柄名」には、それぞれの銘柄に関する過去の取引記録を確認できる記事へのリンクを設定しています。日々変わる相場を一緒に整理しながら、次の投資判断を少しずつアップデートしていければと思います。
2026年10月2日の市況|米長期金利への警戒が続くなか日経平均は3営業日ぶりに反落
主要指数(10月2日時点)
日経平均:68,309.46(-647.26)
TOPIX:4,091.00(-40.98)
NYダウ:50,926.56(+20.51)
NASDAQ:26,871.60(+10.53)
S&P500:7,666.45(+14.91)
米国市場(10月1日)|米10年債利回りが一時5.34%まで上昇も主要3指数は小幅高
1日の米国市場は、長期金利の急上昇を受けて序盤に売りが先行したものの、その後は米国債利回りが低下へ転じ、主要3指数はいずれも小幅高で取引を終えました。NYダウは前日比20.51ポイント高の50,926.56、NASDAQは10.53ポイント高の26,871.60、S&P500は14.91ポイント高の7,666.45。NYダウは4営業日ぶりに反発し、S&P500も持ち直しましたが、上昇幅は限られています。VIX恐怖指数も16.39と前日から0.05ポイント上昇しており、株価が上向く一方で警戒感が完全に後退したわけではありませんでした。
この日の焦点となったのは、米国債利回りの大きな変動です。米10年債利回りは一時5.34%付近まで上昇し、2002年以来およそ24年ぶりの高水準をつけました。米新規失業保険申請件数が19万7,000件と市場予想の20万件を下回り、労働市場の底堅さが意識されたほか、9月のISM製造業景況指数は54.5と8月の54.6からほぼ横ばいだったものの、仕入れ価格の上昇がインフレへの警戒につながりました。ただ、その後は債券市場に買い戻しが入り、米10年債利回りは5.240%付近まで低下。金利上昇への警戒がやや和らいだことが、株価を下支えしたとみられます。
FRBの金融政策を巡っては、ジェファーソン副議長が9月に0.25%の利上げを実施した後について、次の利上げを急がず経済データを見極める姿勢を示しました。これを受けて米国債利回りは低下し、市場が織り込む10月FOMCでの0.25%以上の追加利上げ確率も28.2%程度まで低下。1週間前の68.6%から大きく後退しています。その一方、ミネアポリス連銀のカシュカリ総裁は2027年に向けて追加利上げが必要になる可能性を示しており、利上げ局面の終了が意識される状況には至っていません。引き続きインフレや景気の動向とFRBの判断が注目されそうです。
原油市場も大きく動きました。WTI原油先物は前日比2.45ドル高の1バレル92.87ドルまで上昇しています。中国の製油会社が香港とマカオを除く地域への石油製品輸出を停止したと伝わったことに加え、米国が中東への空母や兵力を増強するとの報道が供給への懸念につながりました。トランプ大統領がイランを巡って軍事行動を再び強化する可能性に言及したことも、原油価格を押し上げる材料となっています。S&P500ではエネルギーセクターが上昇して相場を支えましたが、原油高がインフレ圧力につながる可能性もあり、株式市場にとって単純な好材料とは言い切れない状況です。
個別銘柄ではAI関連への期待が続きました。マイクロン・テクノロジーは市場予想を上回る売上高見通しや、供給契約に基づく320億ドル規模の顧客コミットメントが好感され、株価は約3%上昇。アクセンチュアも市場予想を上回る通期売上高成長見通しを示したことで買われ、テクノロジーセクターを支えました。長期金利が高水準まで上昇するなかでもAI関連株には資金が向かっており、金利上昇と企業業績への期待が綱引きする相場となっています。
外国為替市場では、ドル円が一時157円23銭まで下落した後、158円25銭まで上昇し、概ね157.8円前後で推移しました。日本当局による円安是正介入への警戒から円買いが入った一方、米新規失業保険申請件数が市場予想を下回ったことや、原油高を背景としたインフレ懸念からドルが買い戻されています。米長期金利が大きく上下するなか、為替相場も振れやすい状態が続いています。
米国市場全体のまとめ
1.NYダウ、NASDAQ、S&P500はいずれも小幅高となり、NYダウは4営業日ぶりの反発だった。
2.米10年債利回りは一時5.34%付近まで上昇した後、5.240%付近まで低下する大きな値動きだった。
3.ジェファーソン副議長の発言を受け、10月FOMCでの0.25%以上の追加利上げ確率が28.2%程度まで低下する展開だった。
4.WTI原油先物は92.87ドルまで上昇し、エネルギー株を支える一方でインフレへの警戒につながる動きだった。
5.マイクロン・テクノロジーやアクセンチュアが買われ、金利が高水準にあるなかでもAI関連への期待が続いた一日だった。
日本市場(10月2日)|前日までの急騰から利益確定売りが広がり日経平均は647円安
前日の米国市場では半導体株が堅調となり、決算を発表したマイクロン・テクノロジーが約3%上昇しました。FRB高官の発言を受けて追加利上げへの警戒もやや後退し、米国株は小幅ながら持ち直して取引を終了。この流れを受け、日本市場でもアドバンテストやレーザーテック、キオクシアホールディングスなど一部の半導体・AI関連銘柄には買いが入りました。
ただ、日経平均は9月30日と10月1日の2営業日だけで3,400円を超えて上昇しており、この日は朝から利益確定を目的とした売りが幅広い銘柄へ広がりました。日経平均は前日比647.26円安の68,309.46円で取引を終え、3営業日ぶりに反落。TOPIXも40.98ポイント安の4,091.00でした。前日に日経平均が2,203.00円上昇していたこともあり、高値への警戒が強まるなか、ソフトバンクグループ、東京エレクトロン、ファーストリテイリングなど指数への影響が大きい銘柄が下落しています。
一方で、アドバンテストは日経平均を約220円押し上げており、半導体関連株がそろって売られたわけではありません。東証プライムの売買代金は概算8兆2,978億円、売買高は25億1,171万株と商いは引き続き高水準でしたが、値上がり215銘柄に対して値下がりは1,306銘柄となり、全体の8割を超える銘柄が下落しました。
業種別では証券・商品先物、不動産、その他金融などが売られた一方、非鉄金属、鉱業、石油・石炭製品が上昇しました。原油価格の高止まりを背景に資源関連へ資金が向かったほか、米国で光ファイバー関連株が上昇したことも材料となり、古河電気工業、フジクラ、住友電気工業といった電線株が買われています。
国内では、朝方に発表された9月の東京都区部消費者物価指数で、生鮮食品を除く指数が前年同月比2.7%上昇し、市場予想を上回りました。8月の失業率は2.5%と前月の2.4%から上昇し、有効求人倍率は1.18倍で横ばいでした。物価上昇率の加速は日銀による今後の追加利上げを意識させる材料となり、国内金利への警戒も株価の上値を抑える要因の一つとして意識されています。同日夜には米国の9月雇用統計も控えていたため、積極的に新しいポジションを取る動きは限られ、利益確定や持ち高調整が出やすい環境となりました。
個別銘柄では、ソフトバンクグループ、東京エレクトロン、ファーストリテイリング、トヨタ自動車などが下落。その一方で、アドバンテスト、フジクラ、古河電気工業、住友電気工業、レゾナック・ホールディングス、JX金属などは上昇しました。前日まで相場をけん引してきた大型株の一部に利益確定売りが出る一方、AI向けデータセンター投資に関係する電線株や一部の半導体株、原油高の恩恵を受けやすい資源関連株へ資金が向かい、指数以上に銘柄ごとの強弱が目立った一日でした。
日本市場全体のまとめ
1.日経平均は647.26円安の68,309.46円となり、TOPIXとともに3営業日ぶりの反落だった。
2.9月30日と10月1日の2営業日で日経平均が3,400円超上昇した後とあって、幅広い銘柄に利益確定売りが広がる相場だった。
3.東京都区部の生鮮食品を除く消費者物価指数が前年同月比2.7%上昇し、日銀の追加利上げが意識される材料だった。
4.値下がり銘柄が1,306銘柄に達する一方、非鉄金属、鉱業、石油・石炭製品は上昇し、資金の選別が鮮明だった。
5.アドバンテストや電線株、JX金属などが上昇し、半導体・AI関連や資源関連には買いが残る展開だった。
トレード銘柄|野村不動産と第四北越FGを買い増し、フジクラを全株売却
楽天証券|デイトレードと積み立て投資
特定口座
- 563A GXNAS100Dカバコ
株 価: 1,069.0円
数 量: +2口
合 計: 29口
NISA口座
- 3003 ヒューリック
株 価: 1,691.0円
数 量: +5株
合 計: 15株
SBI証券|スイングトレード
買い増し銘柄
- 3231 野村不動産ホールディングス
株 価: 853.0円
数 量: +10株
合 計: 110株 - 7327 第四北越フィナンシャルグループ
株 価: 2,674.0円
数 量: +1株
合 計: 43株
売却銘柄
- 5803 フジクラ
株 価: 5,598.0円
数 量: -21株
合 計: 0株
売却理由: 直近の株価推移を踏まえ、一度売却して資金を確保し、これまでより安い水準で買い直せる場面を待つため。

9月末時点でのポートフォリオはこちらを参照してください。
反省点・総括|デイトレは見送り、買い増しとフジクラの売却でポジションを調整
前日に日経平均が大きく上昇した反動もあってか、この日は幅広い銘柄が売られる展開となりました。下落幅そのものは極端に大きいとは感じなかったものの、デイトレードで無理に入る場面ではないと考え、売買はせず様子を見ることにしました。
単元未満株では、大きく下落していた野村不動産ホールディングスを買い増しました。ただ、今回の下落が市場全体の地合いによるものなのか、利上げに対する反応なのかは判断しにくい状態です。そのため、ここから先の買い増しについては、これまで以上に慎重に進めたいと考えています。
一方、第四北越フィナンシャルグループは、利上げによる利ザヤの増加を考え、この日の株価下落を受けて1株追加しました。野村不動産ホールディングスと同じく下落局面での購入ではありますが、それぞれの業種と利上げの影響を見ながら判断しています。
成長・テーマ株として保有していたフジクラについては、この日は非鉄金属業が堅調だったこともあり株価が上昇し、わずかながら取得単価を上回りました。ただ、直近の値動きを見ると、これまでの取得単価より安い水準で買えるタイミングが再びありそうだと判断し、薄利の状態ではあるものの保有していた21株を一度すべて売却しました。ここで保有を続けるのではなく、いったん資金へ戻し、株価が安くなった場面であらためて買い付けることを考えています。
2026年10月第1週の実現損益
2026年の10月の収支報告楽天証券
デイトレの合計収支(10月1日~10月2日):0円
10月の合計収支:0円
SBI証券
スイングの合計収支(10月1日~10月2日):+2,730円
10月の合計収支:+2,730円
配当・分配金(楽天+SBI):0円
トータル収支:+2,730円
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