7月22日の日本市場は、週末に実施された参院選の結果と、米国の政治発言を受けた余波の中で動きました。高値圏を維持する米国市場を背景に、日本株も材料株中心に活況を見せる場面があり、デイトレードでの収支にもプラスの影響が表れました。本記事では、材料株に着目したデイトレード戦略の振り返りと、政治・為替リスクをどう読み解いたかをブログ形式で記録します。
2025年7月22日の市況|参院選通過とトランプ発言が交錯、市場は材料消化に追われる展開
主要指数(7月22日時点)
日経平均:39,774.92(-44.19)
TOPIX:2,836.19(+1.71)
NYダウ:44,323.07(-19.12)
NASDAQ:20,974.17(+78.51)
S&P500:6,305.05(+8.81)
米国市場(7月18日~7月21日)
7月18日から21日の米国市場では、トランプ大統領の相次ぐ発言と日本の参議院選の影響が交差し、複雑な値動きとなりました。
7月18日の米国株は、S&P500やナスダックが史上最高値圏で堅調に推移。企業決算の好調、低水準の長期金利、FRBの利下げ期待、そして合併報道などが投資家心理を支え、週を通じて3勝1敗の強い展開に。
ただし、トランプ大統領が「パウエルFRB議長の更迭に言及した」と報道されると、市場は一時的に大きく動揺。S&Pやナスダックが1%超下落し、ドル安・長期債利回り上昇などが一時的に起こりました。その後トランプ氏は発言を否定し、市場も落ち着きを取り戻して、週末にはナスダックが再び史上最高値を更新しました。
週明けの7月21日には、決算発表を受けて個別銘柄に注目が集まりました。S&P500は0.1%高、ナスダックは0.4%高で史上最高を更新。ダウはやや軟調、ラッセル2000は0.4%安と、まちまちな展開となりました。
また、7月20日の日本の参議院選では、与党が過半数を失う結果に。予想通りの結果ではありましたが、月曜が祝日で日本市場が休場だったため、先に動いたのは円高と日経先物の上昇。これを受けて米国市場でも対日政策への注目が高まり、貿易交渉や自動車関税を巡る思惑が広がりました。米国側もこのリスクを一定程度織り込み済みとみられ、大きな混乱には至らずに推移しました。
日本市場(7月22日)
7月22日、海の日の休場明けとなった日本市場は、米国株高を好感して寄り付きから前向きなスタートを見せました。
参院選では与党が過半数を失う結果となりましたが、これは多くの投資家にとって既定路線。市場のショックは限定的で、関心は米国の貿易政策、とりわけ自動車関税を巡る不透明感に移りました。
為替市場ではドル円が147円台後半で推移。選挙結果の織り込みと関税交渉を巡る期待・警戒感が入り混じり、円はやや買い戻される動きに。過度なドル買いも一服する展開でした。
債券市場では、参院選後の財政出動観測やムーディーズによる「消費税減税が格付けに影響し得る」との警戒も加わり、30年物国債利回りは3.07%で高止まり。これが円キャリー取引や外債市場にも波及し、日米金利差の注目度が高まりました。
政治の不安定化は日銀の政策にも波及。利上げ継続は困難との見方が浮上し、一部では「円安→インフレ圧力→日銀の政策変更」のシナリオも意識されはじめています。
こうした複数の要因を織り込んだ結果、22日の日本市場は、日経平均が39,774.92円、TOPIXが2,836.19ポイントで取引を終えました。為替や債券、政治リスクを取り巻く環境は引き続き注視が必要です。
デイトレード銘柄|材料株を中心に堅実なイン狙いでプラス収支
楽天証券
- 3696 セレス
株 価: 2,627.0 → 2,638.0
約定時間: 09:08:50 → 09:10:09
収 支: +1,100円
狙 い: 監視銘柄の中から選定。ポイントサイト「Point Income」およびアフィリエイト事業「AD-LEAP」の譲受が発表され、収益拡大期待から買いが集まっていた。 - 3791 IGポート
株 価: 1,654.0 → 1,657
約定時間: 09:25:10 → 09:25:38
収 支: +300円
狙 い: 子会社プロダクション・アイジーに庵野秀明氏ら著名クリエイターが役員就任との発表を受け、クリエイティブ強化への期待が高まり買いが入った。 - 6324 ハーモニック・ドライブ・システムズ
株 価: 2,773.0 → 2,779.0
約定時間: 09:49:53 → 11:01:57
収 支: +600円
狙 い: アジア市場拡大を視野に、シンガポール企業との販売提携が材料視された。

SBI証券
買い増し銘柄
- 2163 アルトナー +1株(合計35株)
下落基調が続く中での押し目買い。取得単価はやや上がったものの、高配当銘柄として中長期保有を前提に買い増しを継続。
売却銘柄
- なし
反省点|全体的にはプラス収支も、早すぎた利確が課題に
セレス
材料に乗った素直な値動きで、エントリー判断・タイミングともに的確だったトレード。理想的な利確ができた。
IGポート
エントリー直後の板の変化に反応し早期に利確したが、その後に株価は再び上昇。需給の一時的な乱れに過敏になったことが悔やまれる。今後は少し視野を広げて冷静に判断したい。
ハーモニック・ドライブ・システムズ
材料は明確だったものの、イン後の値動きが重く長期保有に。板の動きに翻弄された面もあり、値動きの鈍さをエントリー前に見極める必要がある。
総括
全体としてはポジティブな材料を的確に捉え、堅実なデイトレードができた。しかし「利確の早さ」や「短期的な需給の揺れ」への過敏な反応が利益拡大の妨げとなった。今後はより俯瞰的な視点で、利益の伸ばし方と値動きの見極めを改善していきたい。