地政学的リスクが高まる局面では、どのセクターに資金が向かい、何が株価を動かすのでしょうか。2022年2月28日の日本市場は、ロシアによるウクライナ侵攻を受けて先行きへの警戒感が続く一方、原油や資源・素材関連株などが物色され、業種ごとの値動きに差が生じました。
原油価格の上昇が業績の追い風となり得るエネルギー株に対し、鉄鋼や製粉では需要動向だけでなく原材料費の負担も重要です。市場全体の方向感が定まらない中、商品価格の変化が各社の収益に与える影響を見極めることが、銘柄選びの焦点となりました。
こうした相場環境でINPEXとJFEホールディングスを売買し、実現損益は合計600円のプラスでした。ただし、利益確定を急いだ点は反省材料として残ります。当日のセクター判断と取引記録、利益を伸ばすための時間軸について振り返ります。
揺れる世界情勢にどう備える?投資家のためのセクター別戦略
世界情勢の波を読む、柔軟な投資判断が鍵
2022年2月28日の日本市場は、ロシアによるウクライナ侵攻を背景に地政学的リスクが意識され、日経平均株価は前週末の終値を挟んで上下する不安定な展開となりました。
先行きへの警戒感が残る一方で、原油価格の上昇が意識されたエネルギー関連株や鉄鋼株などには買いが向かい、セクターごとに異なる値動きが見られます。また、小麦の供給不安を背景に製粉関連株も注目されるなど、国際情勢の変化が幅広い業種の株価に影響を与えていました。
市場全体の方向感が乏しい中では、株価指数の動きだけでなく、どの業種に資金が向かっているのかを確認することが重要です。地政学的リスクが企業業績や商品価格に及ぼす影響を整理しながら、慎重に売買対象を選ぶ必要がありました。
原油価格の上昇とエネルギー株への視点
原油市場では、ロシアによるウクライナ侵攻を受けてエネルギー供給への懸念が強まり、価格の上昇が意識されていました。ロシアは主要な原油・天然ガス供給国の一つであり、経済制裁や供給への影響が市場の不透明感を高める要因となっています。
こうした状況で注目したのが、石油・天然ガスの開発を手掛けるINPEXです。
原油価格の上昇は、資源開発企業の売上高や利益を押し上げる要因となるため、業績への影響を見込んだ買いが入りやすくなります。INPEXも原油価格の動向が注目される銘柄の一つであり、短期的な値動きを確認する対象として意識しました。
ただし、原油価格の上昇がすべての企業にとって好材料となるわけではありません。エネルギー価格の上昇は生産コストや輸送費の増加につながり、製造業や消費関連企業の収益を圧迫する可能性があります。
同じ原油高でも、収益への影響は企業によって異なります。価格上昇の背景を確認するとともに、業種ごとの特徴を踏まえた投資判断が必要です。
鉄鋼・製粉セクターにも注目が集まる
鉄鋼セクターでは、JFEホールディングスをはじめとする大手鉄鋼株が堅調な値動きを見せました。
鉄鋼株は景気やインフラ需要の動向に影響を受けやすく、資源・素材関連株への資金の流れを把握するうえでも注目したい業種です。一方で、原材料やエネルギー価格の上昇は生産コストの増加につながるため、資源価格の上昇が必ずしも利益改善に直結するわけではありません。
製粉セクターでも、ウクライナ情勢を背景とした小麦価格の動向が意識されていました。
ロシアとウクライナは世界有数の小麦輸出国であり、輸出や物流への影響が懸念されています。製粉関連企業は生活必需品を扱うため一定の需要が見込まれるものの、小麦価格の上昇は原材料費の負担増加を招く可能性があります。
そのため、小麦価格の上昇を単純に業績改善の材料と捉えるのではなく、製品価格への転嫁や利益率への影響にも目を向ける必要があります。
地政学的リスクによって商品価格が変動する局面では、エネルギー、鉄鋼、製粉といったセクターごとの収益構造の違いが、株価の反応を左右する要因になります。
地政学的リスク下でのトレード戦略
先行きが不透明な相場では、値動きの強い銘柄を追いかけるだけでなく、その背景にある材料を確認することが重要です。
原油や穀物などの商品価格は、国際情勢や供給環境の変化によって大きく動く場合があります。関連企業の株価にも影響が及ぶものの、商品価格の上昇と株価の上昇が常に一致するわけではありません。
今回、注目したセクターは次の3つです。
- エネルギー関連: 原油価格の変動が企業収益に影響する業種
- 鉄鋼関連: インフラ需要や原材料価格の動向が意識される業種
- 製粉関連: 小麦価格や製品への価格転嫁が業績に影響する業種
それぞれ収益構造や株価を動かす要因が異なるため、市場環境に応じて評価する必要があります。
この日のデイトレードでは、原油価格や資源・素材関連株の動きに注目し、INPEXとJFEホールディングスを売買対象に選びました。
相場全体の方向感が定まらない中でも、材料と値動きを確認できる銘柄に絞り、過度なリスクを取らずに取引する方針です。
デイトレード銘柄|テーマ重視で手堅くエントリー
- 1605 INPEX
株 価: 1,187.0 → 1,191.0
収 支: +400円 - 5411 JFEホールディングス
株 価: 1,732.0 → 1,734.0
収 支: +200円
この日はINPEXとJFEホールディングスの2銘柄を売買し、合計600円の利益となりました。
原油価格の動向や資源・素材関連株への資金の流れを意識した銘柄選びであり、いずれも小幅な値幅ながら利益を確保しています。
ただし、利益確定を急いだことで、値動きに対して十分な利益を伸ばせなかった点は反省材料です。銘柄選択だけでなく、利益確定のタイミングについても改善の余地が残る取引となりました。

最後に|リスクを恐れず、リスクを読む
今回のトレードでは、原油価格の上昇や資源・素材関連株への資金の流れに注目した銘柄選びが、利益確保につながりました。
一方で、大きなトレンドを意識していたにもかかわらず、実際の取引では利益確定を急ぎすぎた点が課題として残ります。
地政学的リスクが高まる相場では、突発的なニュースによって株価が大きく変動する可能性があります。こうした環境では早めの利益確定にも一定の意味がありますが、上昇が続く局面では、短い値幅で決済することが利益を伸ばす機会の減少につながります。
今回の反省点は、銘柄選択よりも利益確定までの時間軸にあります。短期的な値動きだけで判断するのではなく、株価の勢いや相場全体の状況を踏まえて、エントリーとエグジットのバランスを取る必要がありました。
また、国際情勢によって株価が大きく動く局面では、値上がりしているという結果だけでなく、その背景にある企業業績や商品価格への影響を理解することが重要です。
地政学的リスクそのものを正確に予測することは難しく、市場への影響も一様ではありません。だからこそ、個々の材料を冷静に分析し、投資判断とリスク管理を切り分ける姿勢が求められます。
この日の実現損益は600円のプラスでした。利益を確保できた点は評価しつつ、今後は銘柄選びに加えて利益確定の判断精度も高め、相場環境に応じた柔軟なトレードにつなげていきたいところです。
実現損益
| 証券会社 | 収支 | 2022年2月累計 |
| 楽天証券 | +600円 | +4,568円 |
| SBI証券 | 0円 | 0円 |
| 分配金・配当金 | 0円 | 0円 |
| 合計 | +600円 | +4,568円 |


