揺れる世界情勢にどう備える?投資家のためのセクター別戦略
世界情勢の波を読む、柔軟な投資判断が鍵
2月28日、日本市場は地政学的リスクの影響を色濃く受けた一日でした。セクター別では原油、鉄鋼、製粉といったテーマ株が買われたものの、日経平均は乱高下。方向感に乏しい展開となり、銘柄選定にはいつも以上の慎重さが求められました。
原油価格の上昇とエネルギー株への視点
足元の原油価格の上昇は、中東情勢の緊張や供給制限など、地政学的な要因が大きく影響しています。こうした背景を踏まえ、エネルギー関連株には引き続き注目です。INPEXなどの企業は、原油価格の上昇により業績改善が見込まれやすく、短期的なトレードでも狙いやすい局面といえるでしょう。
ただし、原油高はインフレ懸念にもつながるため、消費関連や景気敏感株には逆風になる場面も。市場全体を俯瞰しつつ、バランスの取れた判断が必要です。
鉄鋼・製粉セクターも堅調に推移
鉄鋼セクターは、国内外のインフラ投資期待を背景に強さを見せました。JFEホールディングスも堅調な値動きで、建設需要や資源高が追い風となっています。
また、製粉セクターは、世界的な食料価格上昇を背景にじわりと資金が流入。生活必需品関連としての防衛的な側面もあり、地政学リスクの中でも比較的安定したテーマとして注目されつつあります。
地政学的リスク下でのトレード戦略
こうした不透明な環境では、「守り」と「攻め」のバランスが重要です。無理にリスクを取りに行くのではなく、地政学的なリスクの影響を織り込みながら、テーマ性のあるセクターや堅実な業績を持つ企業にフォーカスすることが、トレード成功の鍵になります。
特に注視したいのは、
- 原油高恩恵銘柄(エネルギー関連)
- インフラ需要の高まりに乗る鉄鋼
- 食料関連の製粉
といったセクター。地政学リスクが高まるほど、市場は“ストーリー”のある銘柄を好む傾向が強まります。
デイトレード銘柄
- 1605 INPEX(1,187→1,191)
- 5411 JFEホールディングス(1,732→1,734)
大きな値幅はありませんでしたが、方向性のあるテーマに絞ったことでリスクを抑えたトレードができました。

最後に|リスクを恐れず、リスクを読む
株式投資は数値だけを追うものではなく、その背景にある「なぜ今この動きが起きているのか」を読み解く力が問われます。地政学的リスクは避けられない不確定要素ですが、冷静に受け止め、チャンスに変えていくことが兼業投資家としての成長にもつながります。
引き続き、相場の流れを丁寧に観察しながら、一歩ずつ前進していきましょう。