相場を開いた瞬間、画面一面に広がる冷酷な下落の数字に焦りを覚えた経験はないでしょうか。前夜の米国市場では、主要ハイテク企業の決算に対する失望感や中東情勢の緊迫化に伴う原油価格の急騰が重なり、主要3指数が揃って大きく売り込まれる展開となりました。この金利高や原油高、さらには地政学的リスクという三重苦の波は瞬く間に日本市場へと波及し、当日の日経平均株価を1800円を超える大暴落へと引きずり下ろすことになりました。
本記事では、激しい急落に見舞われた一日全体の流れを分かりやすく紐解きながら、過酷な相場環境の中で行った楽天証券でのデイトレードや、SBI証券における買い増しなどの具体的な取引内容を詳しく公開しています。なお、本文に記載している各トレード銘柄の銘柄名には、本日取引したそれぞれの銘柄に関する過去の取引記録へスムーズにアクセスできる過去記事リンクを設定しています。これまでの値動きや当時の判断を振り返る際にお役立てください。
どれほど厳しい地合いであっても、市場の動きを丁寧に振り返り、自身の精神状態や立ち回りを見つめ直すことは今後の大きな糧となります。この記事を通じて一日の相場展開を正しく整理し、次回からの投資判断や立ち回り戦略をより洗練されたものへとアップデートしていきましょう。
2026年7月24日の市況|氷点下に凍りつく全体相場と激動の一日
主要指数(7月24日時点)
日経平均:64,611.15(-1,811.45)
TOPIX:4,011.31(-42.57)
NYダウ:51,711.65(-506.93)
NASDAQ:25,137.69(-553.21)
S&P500:7,408.30(-90.66)
米国市場(7月23日)
23日の米国市場は、暗雲が立ち込めるような重苦しい売り圧力に晒される展開となりました。中東地域における地政学リスクが突如として高まったことに加え、これまで相場を引っ張ってきた主要ハイテク企業の決算発表が期待に届かない結果となったことが背景にあります。投資家心理が冷え込む中で主要3指数は朝方から嫌気売りに押され、終始マイナス圏での推移を余儀なくされた格好です。最終的にNYダウは前日比マイナス506.93ポイントの51,711.65ポイント、NASDAQは前日比マイナス553.21ポイントの25,137.69ポイント、S&P500は前日比マイナス90.66ポイントの7,408.30ポイントとなり、全面安という非常に厳しい相場環境で取引を終えています。
市場に強い下押し圧力をかける形となった大きな要因は、前日の取引終了後に発表されたメガキャップ(超大型IT企業)の決算内容と、それに伴う将来予測への根強い懸念でした。アルファベットはAI関連への巨額な設備投資が重くのしかかり、フリーキャッシュフローがマイナスへ転落する事態となっています。これにより投資回収期の遅れに対する警戒感が広がり、株価は7%の急落を見せました。さらにテスラにおいても、本業である自動車事業の利益率悪化に加え、AIやロボティクス分野へのコスト増大が嫌気され、14%を超える大幅急落を記録しています。相場を支えてきた巨頭たちの資金効率低下や収益圧迫への不安が、株式市場全体へ広がっていったようです。
企業業績への不安に追い打ちをかけたのが、中東情勢の緊迫化に伴うエネルギーリスクの急浮上とインフレ再燃への不安です。紅海においてサウジアラビアの石油タンカーが攻撃を受けたとの報や軍事衝突の激化を受け、世界的な原油供給不安が急速に拡大しました。この影響でWTI原油先物は1バレル93.19ドルまで一気に急伸する事態となっています。原油高の再燃はFRBによる金融引き締め期間の長期化リスクを連想させ、米10年債利回りは4.692%まで上昇しました。高止まりする長期金利が株式の割高感を一層際立たせ、市場の動揺を映し出すVIX恐怖指数も18.70ポイントへ急上昇するなど、投資家心理がリスク回避へとシフトした様子がうかがえます。
為替市場においても、米国の金利高止まり観測とリスクオフに伴うドル買い圧力が強まり、ドル円は1ドル163.86円前後の高値圏で推移しました。週間の新規失業保険申請件数が低水準を維持し、米国の労働市場の堅調さが示されたこともFRBのインフレ対応の継続を意識させ、金利高・原油高・業績懸念という三重苦が相場を直撃した印象です。次週にFOMCや主要企業の決算発表を控える中、週末に向けて投資家たちがリスク資産から急速に資金を退避させる動きが明瞭となった一日でした。
米国市場全体のまとめ
1.NYダウは506.93ポイント安となり、NASDAQとS&P500も急落して主要3指数は揃って全面安の展開となった。
2.アルファベットのAI投資によるフリーキャッシュフロー悪化やテスラの利益率低下を受け、ハイテク株に激しい売りが殺到した。
3.中東情勢の緊迫化によりWTI原油先物が93ドル台へ急騰し、世界的なインフレ再燃への警戒感が急速に強まった。
4.米10年債利回りが4.692%へ上昇し、金利の高止まり懸念が株式市場からの資金流出をさらに加速させた。
5.金利高とリスクオフに伴うドル買いが優勢となり、ドル円は163円台後半という高値圏での推移となった。
日本市場(7月24日)
前日の米国市場において中東情勢の緊張高まりに伴い原油先物価格が上昇したことや、主要なIT大手の決算発表を経て大型ハイテク株を中心に売りが膨らんだ事象が波及し、翌朝の日本市場でも朝方から値がさの半導体関連株やAI関連銘柄を中心に広範囲な売り注文が先行する展開となりました。米国の株価指数がそろって下落した流れを受け、投資家の間でリスクを避ける姿勢が急激に強まったことが、取引開始直後から指数を大きく押し下げる要因として作用したように思われます。
最終的に日経平均は前日比1,811.45円安の64,611.15円、TOPIXは前日比42.57ポイント安の4,011.31ポイントと、大幅な下落で本日の取引を終えました。寄り付きから大きく値を下げてスタートした後は下値を探る展開が続き、前場の取引時間中には下げ幅が一時2,000円を超える場面も見られています。後場に入ると自律反発を狙った買い注文や売り方の買い戻しが入る局面もあったものの、週末を控えたポジション調整の売りに上値を抑えられ、終日大幅なマイナス圏で取引が経過する形となりました。
東証プライム市場では、ハイテク株や外需大型株を中心に幅広い銘柄が連れ安となり、全体の大半が値下がりする厳しい地合いとなっています。セクター別では、電気機器や精密機器といった半導体・AI関連の主力株が大きく下落したほか、原油高による業績悪化への懸念から輸送関連株などにも売りが波及しました。一方で、相場全体の調整が進むなかで薬品や電力・ガスといったディフェンシブセクターの一角には消極的な買いが入るなど、一部で下値を支える動きも確認されています。
国内独自の背景としては、主要企業の4-6月期決算発表が本格化する重要なタイミングを迎えており、業績内容や今後の見通しを確認したいとの見送り感が強まった様子が見受けられます。また、週末にかけての中東問題に関わる地政学的リスクの高まりに対する警戒感が根強く、積極的な押し目買いが入りにくかったことも寄り底からの回復を阻む一因となりました。
日本市場全体のまとめ
1.日経平均は前日比1,811.45円安、TOPIXは42.57ポイント安となり、全体が激しい下落に見舞われた。
2.米国市場での原油高やハイテク株急落が直撃し、半導体やAI関連銘柄を中心に強い売り圧力がかかった。
3.東証プライム市場では広範囲の銘柄が下落し、取引時間中に日経平均の下げ幅が2,000円を突破する場面があった。
4.主要企業の本格的な決算発表を直前に控え、内容を確認しようとする投資家の見送り姿勢が強く示された。
5.地政学リスクへの警戒から週末に向けた手じまい売りが重しとなり、買い戻しの勢いは極めて限定的だった。
トレード銘柄|極限状態の中で見出した銘柄とエントリーの狙い
楽天証券|デイトレードと積み立て投資
特定口座
- 3907 シリコンスタジオ
株 価: 1,078.0円 → 1,092.0円
約定時間: 09:09:22 → 09:44:45
収 支: +1,400円
狙 い: エヌビディアが開催するイベントに同社の社長が招待された件が好材料視され、連日でストップ高を記録、本日も株価が上昇見られていた為エントリー。 - 1518 三井松島ホールディングス
株 価: 2,226.0円 → 2,229.0円
約定時間: 09:58:54 → 10:10:04
収 支: +300円
狙 い: 業績の上方修正および増配の発表が市場で好感されていた為エントリー。 - 8750 第一ライフグループ
株 価: 1,916.5円 → 1,917.5円
約定時間: 12:55:38 → 14:55:02
収 支: +100円
狙 い: 地合いの悪い中、僅かでも上昇が見られ流動性があったためエントリー。 - 2865 GXNDXカバコ
株 価: 1,275.0円
数 量: +1口
合 計: 290口

SBI証券|スイングトレード
買い増し銘柄
- 141A トライアルホールディングス
株 価: 2,989.0円
数 量: +1株
合 計: 20株 - 2802 味の素
株 価: 5,096.0円
数 量: +1株
合 計: 2株
売却銘柄
- なし
6月末時点でのポートフォリオはこちらを参照してください。
反省点・総括|深海の恐怖と過去のトラウマを越えた先の教訓
本日は全体的な地合いが非常に悪い中でのトレードとなりました。まず1つ目の銘柄として選択したのがシリコンスタジオです。しっかりとした売買代金を伴いながら株価が上昇していたことや、エヌビディアのイベントへ社長が招待された点が材料視され、連日のストップ高を記録していた経緯があります。本日も売買代金を伴いながら上昇していたためエントリーしてみたのですが、そこまでの判断としては悪くなかったように思えます。
ところが、エントリー直後に予想外の急落に見舞われてしまい、本日の安値付近まで引きずり降ろされる展開となってしまいました。出来高も徐々に細くなり、時折跳ね返るような強い買いが入る場面も見られたものの、勢いのある上昇には繋がらず、時間ばかりが過ぎていく状況でした。
我慢を重ねた末にようやく株価が反発の兆しを見せ始め、なんとか買値付近まで復帰してくれました。ここで改めて出口戦略を考え直すことにしました。跳ね返る勢いが少し強めに感じられたため、強気に攻めても大丈夫そうだと判断して指値を設定したところ、思惑通り無事に売却できています。
ただ、売却に至るまでの激しい下落によって、精神的な疲労感はなかなかのものがありました。離脱後に株価がさらに大きく上昇していったのを見て、利益を取り切れなかった悔しさも残っています。とはいえ、下落の最中にかかったメンタル面の負担を考慮すると、あのタイミングでの判断も致し方なかったのかなと感じています。
2つ目の三井松島ホールディングスについては、先日の上方修正と増配が材料視されて株価が上昇していた銘柄です。ただ、この銘柄には少し過去の記憶がありました。株式投資を始めたばかりの初期の頃にトレードを検討したことがあったのですが、当時のこの銘柄は現在の半導体株のようにボラティリティが高く、値動きのスピードも非常に早い印象がありました。当時は材料の内容などを十分に理解できていませんでしたが、何かしら動きが出る材料があったのだと思います。
ですが当時の自分は投資を始めたばかりということもあり、その激しい値動きに飛び込む勇気が出ず、「怖い銘柄」「急上昇や急落を繰り返すリスクのある銘柄」という一方的なバイアスをかけて触らずに現在に至っていました。現在、三井松島ホールディングスはかつての石炭事業から撤退し、事業投資会社へと業態を切り替えて株価も上昇を見せています。何より昔と異なるのは、自分自身に多少なりとも経験値が積み重なっている点です。
今日の値動きを見る限り戦えそうな感覚がありました。過去のバイアスを払拭して挑んでみたものの、購入後の値動きは次第に軟調なものへと変化してしまいました。一応は利益が出ている状態だったものの、狙っていた売値には届かず、株価がじわじわと下がっていく展開となっています。結果的にやれやれ売りを決行することとなり、ごく薄利での撤退という結果になりました。
後場に入り、3つ目の銘柄として第一ライフグループのトレードを行いました。地合いの悪さを考慮し、後場はこの1銘柄だけに留めておこうと考えて臨んだところです。しかし、ポジションを持ってみると値動きがあまりにも遅く、上値が重い展開が続いてしまいました。結果として、トレードに費やした時間に対して得られた利益が少し割に合わない状態となってしまい、難しい相場環境で立ち回ることの厳しさを改めて実感させられた一日となりました。
2026年7月第4週の実現損益
2026年の7月の収支報告楽天証券
デイトレの合計収支(7月21日~7月24日):+6,990円
7月の合計収支:+45,780円
SBI証券
スイングの合計収支(7月21日~7月24日):0円
7月の合計収支:+11,100円
配当・分配金(楽天+SBI):0円
トータル収支:+56,880円
▶ 7月第3週 | 7月第2週 | 7月第1週
▶ 6月の収支報告 | 5月の収支報告 | 4月の収支報告 | 3月の収支報告 | 2月の収支報告 | 1月の収支報告 | 2025年の収支報告
