日経平均が33年ぶりの高値を更新した2023年5月29日、上昇相場のなかで利益を確定するべきか、さらに上値を追うべきかが判断のポイントとなりました。指数が大きく上昇しても、個別銘柄の売買では買い材料と利益確定のタイミングを分けて考える必要があります。
この日の日経平均は前営業日比317円23銭高の31,233円54銭で取引を終了。米国の債務上限問題を巡る原則合意が好感され、商社や金融関連株などが買われました。一方、前場に600円を超えていた上げ幅は後場に縮小し、高値圏での利益確定売りも意識されました。
楽天証券ではエクサウィザーズ、アルメディオ、データセクション、リニューアブル・ジャパンの4銘柄を売却し、実現益は合計3,500円。SBI証券ではNTTの1株を25株とする株式分割を踏まえた買い増しを進めました。当時の市場環境と短期売買・長期保有の判断を振り返ります。
日経平均33年ぶりの高値更新|米債務上限問題の原則合意と利益確定売り
2023年5月29日の日本市場では、日経平均株価が前営業日比317円23銭高の31,233円54銭で取引を終え、33年ぶりの高値を更新しました。5月17日に30,000円台へ乗せてからも強い相場が続いており、短期的な下落を挟みながら上値を伸ばしています。
上昇を支えた材料の一つが、米国の債務上限問題を巡る原則合意です。米国の財政運営に対する不透明感が和らいだことが好感され、商社株や金融株などに買いが入りました。ただし、こうした材料だけで株式市場全体の上昇を説明することは難しく、それまでの上昇基調も踏まえて考える必要があります。
日経平均は前場に一時600円を超える上昇を見せたものの、後場には上げ幅を縮小しました。終値では300円を超える上昇を維持したとはいえ、短期間で株価が大きく上昇してきたことから、利益確定売りへの警戒も意識されます。
今後の焦点は、この上昇基調が続くのか、それとも高値圏で調整が進むのかという点です。日経平均の上昇だけを見て強気になるのではなく、実際にどの業種や銘柄へ買いが広がっているのかを確認しながら、売買のタイミングを考えたいところです。
デイトレード銘柄|4銘柄の利益確定で実現益3,500円
楽天証券
- 4259 エクサウィザーズ
株 価: 437.0 → 444.0
収 支: +700円 - 7859 アルメディオ
株 価: 500.0 → 510.0
収 支: +1,000円 - 3905 データセクション
株 価: 282.0 → 285.0
収 支: +300円 - 9522 リニューアブル・ジャパン
株 価: 737.0 → 745.0
収 支: +800円
本日の実現損益は、4銘柄の合計で+3,500円となりました。
エクサウィザーズは前週から持ち越していた銘柄で、437円の購入分を444円で200株売却しました。同社が企業情報検索サービス「exaBase企業検索」で生成AI(ChatGPT)に対応したサービスを開始したことも、当時の注目材料です。AI関連への関心が高まるなか、株価の上昇を利益確定につなげることができました。
一方、材料が注目されていることと、その材料だけで株価が上昇したと判断できることは別です。短期売買では企業ニュースに加え、市場全体の値動きや利益確定のタイミングにも注意が必要になります。
アルメディオ、データセクション、リニューアブル・ジャパンについても利益を確保できました。大きな利益を一度に狙うのではなく、各銘柄の値動きに合わせて売却した結果、4銘柄すべてでプラスとなっています。

NTT株式分割と買い増し戦略|長期保有に向けた判断
SBI証券では、株式分割を発表したNTTの買い増しを進めています。分割発表後は株価が上昇したものの、その後は伸び悩む場面も見られ、今後の値動きが注目されます。
NTTは2023年7月1日を効力発生日として、1株を25株に分割する予定です。株価を4,000円程度と仮定すると、分割後の1株当たりの価格は160円程度となり、従来より少額で購入しやすくなります。投資単位が下がることで、これまで購入をためらっていた個人投資家にも投資機会が広がる可能性があります。
ただし、株式分割によって1株当たりの価格が下がっても、企業価値そのものが増えるわけではありません。分割後に200〜250円程度まで株価が上昇する可能性も考えられますが、実際の値動きは企業業績や市場環境などに左右されるため、確実な見通しではありません。
こうした点を踏まえつつ、NTTについては長期保有を意識した買い増しを進めています。短期的な株価の反応だけではなく、株式分割による投資環境の変化も見ながら、段階的に保有株数を増やす判断です。
まとめ|高値圏での利益確定と長期投資の考え方
日経平均は33年ぶりの高値を更新しましたが、前場の大幅上昇から後場にかけて上げ幅を縮小しており、強い相場のなかでも利益確定の動きには注意が必要です。
こうした市場環境で、楽天証券ではエクサウィザーズなど4銘柄を売却し、合計3,500円の利益を確保しました。一方、SBI証券ではNTTの株式分割を踏まえ、長期的な視点から買い増しを進めています。
短期売買では値動きを捉えて利益を確保し、長期投資では企業の将来性や保有目的を意識するという、それぞれ異なる判断が求められます。日経平均が高値圏にあるからこそ、市場全体の勢いに流されず、銘柄ごとの投資目的に応じた売買を続けることが重要だと考えています。


