9月3日の日本市場では、日経平均が4日続落した一方、TOPIXは上昇し、指数によって方向感が分かれました。前日に大きく下落していた日本株には朝方から買い戻しも入りましたが、なぜ日経平均は反発を維持できなかったのでしょうか。また、こうした相場のなかで短期資金が向かった銘柄にも注目しておきたいところです。
前夜の米国市場ではNYダウ、NASDAQ、S&P500がそろって反発し、エヌビディアをはじめAI・半導体関連株にも買いが戻りました。その流れは日本市場にも追い風となったものの、米国とイランを巡る緊張から原油価格は高値圏で推移し、日米の金利にも先高観が残っています。さらに為替市場では円高が進むなど、好材料と警戒材料が入り交じったことで、日本市場でも値がさ株が売られる一方、商社や金融などには資金が向かり、日経平均とTOPIXで異なる値動きがみられました。
この記事では、米国市場から日本市場へつながった一日の相場の流れに加え、楽天証券でのデイトレードと積み立て投資、SBI証券での高配当投資の売買動向、そして実際のトレードから感じた反省点を振り返ります。なお、本文のトレード銘柄でリンクを設定している「銘柄名」をクリックすると、それぞれの銘柄を過去に取引した際の記事も確認できます。当日の取引だけでなく、それまでの売買もあわせて振り返れるようにしていますので、日々変化する相場を一緒に整理しながら、これからの投資判断を少しずつアップデートしていきましょう。
2026年9月3日の市況|日経平均4日続落もTOPIX上昇、米国株反発と原油高が焦点
主要指数(9月3日時点)
日経平均:64,214.48(-111.16)
TOPIX:4,102.04(+20.44)
NYダウ:53,061.95(+295.07)
NASDAQ:26,217.83(+118.05)
S&P500:7,666.60(+35.13)
米国市場(9月2日)
2日の米国市場は、直近3営業日の下落を受けた買い戻しが入り、主要3指数がそろって反発しました。NYダウは53,061.95ドルで前日比295.07ポイント高、S&P500は7,666.60で35.13ポイント高、NASDAQは26,217.83で118.05ポイント高となり、中東情勢の緊迫化や原油高、米国債利回りの高止まりといった重しが残るなかでも、直近まで売られていた銘柄を中心に買い戻しが優勢となりました。
個別株ではAI関連や半導体株への資金流入が目立ち、エヌビディアは前日比3%超上昇、メタも買われました。デル・テクノロジーズはAIサーバー需要の拡大を背景に通期売上高見通しを引き上げたことが好感され、大きく上昇しています。一方、ソフトウェア関連では決算内容が市場の高い期待に届かなかった銘柄が売られるなど、AI関連という同じテーマの中でも明暗が分かれました。金融株などにも買い戻しが入り、直近の下落で割安感が意識されたセクターへの資金流入も相場を支えています。
VIX恐怖指数は15.20と前日から1.14ポイント低下し、短期的な警戒感はいったん和らぎました。ただし、米国とイランを巡る軍事的な緊張は依然として大きなリスク要因で、米軍によるイラン南部沿岸の防空設備やレーダーなどへの攻撃に対し、イラン側も地域の米軍基地を攻撃するなど、両国の応酬は7月以来で最大規模となっています。トランプ大統領は長期化しないとの見方を示す一方、必要に応じて追加攻撃を行う姿勢も示しており、中東情勢の先行き不透明感は残っています。
原油価格もこの影響を受け、WTI原油先物は1バレル91.01ドルと前日比0.79ドル高で取引を終えました。ホルムズ海峡周辺の原油輸送が混乱するとの懸念に加え、米原油在庫が450万バレル減少し、市場予想の110万バレル減少を大きく上回ったことも価格を支えています。原油高が長期化すればインフレ圧力が再び強まる可能性があり、企業コストや個人消費への影響も含めて注意が必要です。
金融政策を巡っては、米10年国債利回りが一時4.818%まで上昇し、2023年11月以来の高水準を付けた後、4.794%付近まで低下しました。市場では9月15~16日のFOMCで0.25%の利上げが行われる確率が約3分の2まで高まり、1週間前の37%程度から大きく上昇しています。一方、8月ADP雇用統計では民間雇用者数が前月比3.8万人増と市場予想の4.7万人増を下回り、原油高によるインフレ再加速への警戒と、労働市場の鈍化という相反する材料が同時に意識されました。
同日に公表されたベージュブックでは、米国の経済活動は最近数週間で小幅に拡大し、雇用もわずかに増加した一方、多くの地区で物価は緩やかに上昇したと報告されています。エネルギー価格や原材料費の上昇が企業の負担となるなか、FRBにとってはインフレ抑制と景気への配慮をどう両立するかが引き続き難しい課題です。
外国為替市場では、ドル円が1ドル159.72円から158.22円まで円高方向へ動きました。市場予想を下回ったADP雇用統計や米長期金利の上昇一服に加え、日銀の早期利上げ観測や円安是正に向けた介入への警戒感も円買いを促したとみられます。
米国市場全体のまとめ
1.NYダウ、S&P500、NASDAQはいずれも反発し、直近3営業日の下落から買い戻しが優勢となる一日だった。
2.エヌビディアやデル・テクノロジーズなどAI・半導体関連株への買いが相場を支える材料だった。
3.米国とイランを巡る緊張が続き、WTI原油先物が1バレル91.01ドルまで上昇するなど、原油高への警戒が残る状況だった。
4.米10年国債利回りが一時4.818%まで上昇し、9月FOMCでの利上げ観測が強まったことが市場の重しだった。
5.ADP雇用統計が市場予想を下回り、インフレ再加速への警戒と労働市場の鈍化が同時に意識される一日だった。
日本市場(9月3日)
3日の日本市場では、前日の米国市場で半導体株を中心に買い戻しが入ったことが朝方の支援材料となりました。エヌビディアやマイクロン、クアルコムが上昇し、デル・テクノロジーズもAIサーバー需要を背景に買われたことで、日本市場でも主力株への買い戻しが先行しましたが、原油高や国内金利の先高観が残っていたため、買いの勢いは続きませんでした。
日経平均は64,214.48円と前日比111.16円安で4日続落となった一方、TOPIXは4,102.04ポイントと20.44ポイント高で取引を終え、一時は4,118.03ポイントまで上昇しました。日経平均への影響が大きい値がさ株の一部に売りが集中した反面、銀行や商社など幅広い銘柄には買いが入り、指数の印象ほど市場全体が弱い内容ではありませんでした。午後には韓国株が急速に軟化したことも重しとなり、米国とイランを巡る緊張や今後の日米金融政策を見極めたいとの姿勢も上値を抑えています。
東証プライムの売買代金は概算7兆5,770億円、売買高は21億8,832万株で、値上がり805銘柄、値下がり685銘柄、変わらず65銘柄でした。値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を上回っており、日経平均の下落とは対照的に、個別株では底堅さもみられています。
特に目立ったのが商社株で、三菱商事、伊藤忠商事、三井物産、住友商事、丸紅がそろって上昇しました。米バークシャー・ハサウェイのグレッグ・アベルCEOが、日本の5大商社株について今後「何十年も」保有する考えを示したことが材料視され、5社にそれぞれ10%超を出資していることも改めて説明したことで、長期保有への安心感から買いが入りました。海運や保険にも買いがみられた一方、非鉄金属、食料品、不動産などには売りが目立つ場面もあり、資金の循環が続く相場でした。
個別株では、ファーストリテイリングの下落が日経平均を約193円押し下げたほか、アドバンテスト、イビデン、フジクラ、TDKなども軟調でした。一方、ソフトバンクグループ、レーザーテック、東京エレクトロン、キオクシアホールディングスは底堅く推移し、前日の米国市場で半導体株が買われた流れが一部波及しています。ニトリホールディングスは8月の既存店売上高が2カ月連続で前年実績を上回ったことが評価され、大きく上昇しました。
国内金利を巡っては、30年国債入札の応札倍率が3.79倍となり、過去12カ月平均の3.52倍を上回りました。募入平均利回りは4.079%、募入最高利回りは4.100%で、入札を大きく崩すほどの需要不足は避けられています。ただし、10年国債利回りは2.947%まで上昇しており、日銀の高田創審議委員が機動的な利上げの必要性を示したこともあって、9月の日銀金融政策決定会合を前に追加利上げへの警戒は続いています。
日本市場全体のまとめ
1.日経平均は4日続落した一方、TOPIXは上昇し、値がさ株と市場全体で方向感が分かれる一日だった。
2.バークシャー・ハサウェイの長期保有方針が材料となり、三菱商事や伊藤忠商事など5大商社株への買いが広がる展開だった。
3.米国市場で半導体株が反発した流れを受け、東京エレクトロンやレーザーテックなど一部の関連銘柄が底堅く推移する相場だった。
4.原油高や午後の韓国株下落が投資家心理を慎重にさせ、日本株の上値を抑える材料だった。
5.30年国債入札は大きな混乱を回避したものの、日銀の追加利上げ観測が残り、国内金利への警戒が続く状況だった。
トレード銘柄|自動運転関連株を中心にデイトレード、AVANTIAを買い増し
楽天証券|デイトレードと積み立て投資
特定口座
- 3103 ユニチカ
株 価: 1,491.0円 → 1,496.0円
約定時間: 09:14:49 → 10:03:24
収 支: +500円
狙 い: 事前に選定していた監視銘柄の中から、当日の値動きや板の状況を確認したうえでエントリー。 - 336A ダイナミックマッププラット
株 価: 1,662.0円 → 1,677.0円
約定時間: 10:20:19 → 10:20:29
収 支: +1,500円
狙 い: 監視銘柄の中から、自動運転関連銘柄に資金が集まり値動きが強くなっていたことに注目してエントリー。 - 4440 ヴィッツ
株 価: 2,003.0円 → 2,023.0円
約定時間: 10:25:44 → 10:28:15
収 支: +2,000円
狙 い: 自動運転関連銘柄への物色が続くなか、監視銘柄の中でもモメンタムの強さが確認できたためエントリー。 - 6522 アスタリスク
株 価: 1,551.0円 → 1,554.0円
約定時間: 10:51:57 → 11:04:44
収 支: +300円
狙 い: 売買代金を伴った値動きがみられ、短期的な資金流入が続く可能性を考えてエントリー - 563A GXNAS100Dカバコ
株 価: 1,040.0円
数 量: +1口
合 計: 17口

SBI証券|スイングトレード
買い増し銘柄
- 8904 AVANTIA
株 価: 828.0円
数 量: +10株
合 計: 170株
売却銘柄
- なし
8月末時点でのポートフォリオはこちらを参照してください。
反省点・総括|モメンタム銘柄の利確判断と保有ルールを見直す一日
本日のデイトレードを振り返ると、利益を残すことはできたものの、モメンタムの強い銘柄に対する利確判断には改善の余地があると感じました。含み益が出ると、その利益を失いたくない気持ちから早めに確定する傾向があり、当初想定していた上昇余地よりも目の前の利益を守ることを優先してしまう場面があります。値動きの大きな銘柄では利益を確保することも重要ですが、テーマ性があり、出来高や買いの勢いが続いている場面まで同じ感覚で利確してしまうと、その後の上昇を十分に活かせないこともあります。
今回特に見直したいのは、「どこまで上がったら売るか」だけではなく、「どのような状態であれば保有を続けるのか」という判断基準です。これまでは含み益の大きさに意識が向きやすかったものの、今後は出来高が維持されているか、買いの勢いが弱まっていないか、高値を更新する動きが続いているか、押した場面でも買いが入っているかなど、値動きそのものを見ながら判断したいと思います。一時的に上昇が止まっただけなのか、モメンタムそのものが失われたのかを見分けられれば、必要以上に早い利確も減らせそうです。
また、利益を守りながら上昇を追う方法として、分割利確も積極的に取り入れていきたいところです。一部を先に売却して利益を確保し、残りをその後の値動きに任せれば、一括で売却するよりも心理的な余裕を持って上値を追える可能性があります。これまでも選択肢として考えてはいましたが、実際には一括で売却することが多いため、モメンタムの強い銘柄ほど出口を複数に分ける意識を持っておきたいです。
一方、売却後にさらに上昇したからといって、「もっと持っていれば良かった」と結果だけで判断することは避けたいと思います。その後の値動きは売却時点では分からず、保有を続けたことで利益を減らしていた可能性もあるため、大切なのは売却後の株価ではなく、その時点でどのような根拠を持って判断したのかです。単純に「握力が弱かった」で終わらせるのではなく、保有を続ける条件と利確を優先する条件を明確にし、同じような場面で迷いを減らすことが今回の課題だと感じました。
利益を守ることと利益を伸ばすことのバランスは、今後もデイトレードを続けるうえで向き合っていく必要があります。毎回高値まで取ることを目指すのではなく、自分なりの根拠を持って売却できたかを大切にしながら、モメンタムの強い銘柄に対する利確や保有のルールを少しずつ固めていきたいと思います。
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