日経平均が1,889円安、TOPIXも100ポイントを超えて下落し、東証プライムの9割超が値下がりした9月2日。米国株安に原油高、長期金利上昇、中東情勢への警戒が重なり、日本市場は全面安となりました。こうした地合いの中で、サンリオ、ティアフォー、伊藤園をデイトレードし、3銘柄すべてで利益を確保。SBI証券ではIHI、第四北越FG、三井住友FG、AVANTIAを買い増しました。
なお、本文に記載しているトレード銘柄の「銘柄名」には、それぞれ過去の取引記録へ移動できる記事リンクを設定しています。全面安の日に何を避け、どこにチャンスを見つけたのかを振り返ります。
2026年9月2日の市況|原油高と金利上昇でリスク回避が強まる
主要指数(9月2日時点)
日経平均:64,325.64(-1,889.70)
TOPIX:4,081.60(-100.26)
NYダウ:52,766.88(-419.02)
NASDAQ:26,099.77(-271.11)
S&P500:7,631.47(-54.67)
米国市場(9月1日)|原油高と長期金利上昇が株式市場の重荷
1日の米国市場では、NYダウ、NASDAQ、S&P500の主要3指数がそろって下落しました。NYダウは前営業日比419.02ポイント安の52,766.88となり3営業日続落。NASDAQは271.11ポイント安の26,099.77、S&P500も54.67ポイント安の7,631.47で取引を終えています。
この日の大きな材料となったのが、中東情勢の緊迫化を背景とした原油価格の上昇です。WTI原油先物は前日比0.55ドル高の1バレル90.77ドルとなり、節目の90ドル台まで上昇しました。原油高はエネルギー関連企業には追い風となりやすい一方、燃料費や輸送費、原材料価格の上昇を通じて企業コストを押し上げ、物価上昇を長引かせる要因にもなります。そうしたインフレへの警戒が続けば、FRBが金融緩和へ転じにくくなる可能性も意識されるため、この日は原油価格そのものだけでなく、その先にある金利への影響も株式市場の重荷になったと考えられます。
実際、米10年債利回りは前営業日比0.038%高の4.796%まで上昇しました。一般的に長期金利が上がると、将来の利益を高く評価されているグロース株では株価評価の重荷になりやすく、とくに半導体やハイテク株では売りが出やすくなる場合があります。今回はNASDAQの下げが目立った一方、S&P500のエネルギーセクターには原油高を追い風とした買いが入り、市場全体が下落する中でも業種ごとの明暗が分かれました。
マクロ面では、8月の米ISM製造業景況指数で新規受注などに減速が見られた一方、仕入価格指数は高止まりしました。景気の勢いが鈍る兆候と物価圧力が残る状況が同時に確認されると、FRBの金融政策は見通しにくくなります。景気減速だけなら利下げ期待につながりやすいものの、物価が高止まりすれば簡単には金融緩和へ動きにくいためです。
為替市場ではドル円が160.2円台で高止まりし、VIX指数も前日比1.42ポイント高の16.34まで上昇しました。極端なパニック水準ではないものの、原油・金利・地政学リスクという複数の不安材料が重なる中で、市場参加者の警戒姿勢は強まっていたとみられます。
今後は、原油価格が90ドル台で高止まりするのか、米10年債利回りがさらに上昇するのかを確認したいところです。金利上昇が続く場合には、AIや半導体を含むグロース株への資金流入がどこまで維持されるのかも重要なポイントになりそうです。
米国市場全体のまとめ
1.NYダウ、NASDAQ、S&P500がそろって下落し、NYダウは3営業日続落した。
2.WTI原油先物は90.77ドルまで上昇し、インフレ再燃への警戒が強まった。
3.米10年債利回りは4.796%まで上昇し、半導体・ハイテク株の重荷となりやすい環境となった。
4.ISM製造業景況指数では景気減速と仕入価格高止まりの両方が意識された。
5.今後は原油価格と米長期金利の動き、それに対するグロース株の反応を確認したい。
日本市場(9月2日)|日経平均1,889円安、東証33業種すべて下落
2日の日本市場は、前日の米国株安に加え、中東情勢の緊迫化や原油高、米長期金利上昇が意識され、寄り付きから売りが優勢となりました。日経平均は前日比1,889.70円安の64,325.64円と大幅に下落し、3営業日続落。TOPIXも100.26ポイント安の4,081.60となっています。
東証プライム市場では、値上がりがわずか100銘柄だったのに対し、値下がりは1,436銘柄、変わらずは19銘柄でした。9割を超える銘柄が下落し、東証33業種もすべてマイナスとなる全面安です。下落率上位には非鉄金属、サービス業、ガラス・土石製品、電気機器、輸送用機器などが並び、ソフトバンクグループや東京エレクトロンといった値がさハイテク株も日経平均を押し下げました。
前日の米国市場でハイテク株が売られたことも意識され、日本市場でも半導体・グロース関連へ売りが出やすい状況だったとみられます。加えて、国内では新発10年国債利回りが一時3.015%まで上昇し、1996年9月以来の高水準となりました。さらに、日本銀行の審議委員発言を受けて追加利上げや金融政策修正への思惑も強まり、米国だけでなく国内の金利上昇も株式市場の重荷となっています。
一般的に長期金利が上昇すると、借入の多い企業では資金調達コストの上昇が意識されるほか、債券利回りの上昇によって株式の相対的な魅力が低下しやすくなります。とくに高い成長期待を織り込んだ銘柄では株価の下落リスクが意識されやすい一方、銀行など一部の金融機関では貸出金利上昇が収益改善につながる可能性もあります。ただ、この日はそうした業種ごとの違いよりも、市場全体でリスクを落とす動きのほうが強く、33業種すべてが下落する結果となりました。
これだけ広範囲に売られる日は、単純に「安くなったから買う」と考えるのは危険です。市場全体の下落に巻き込まれているだけなのか、それとも個別企業の業績やテーマそのものが悪化しているのかを分けて見る必要があります。全面安の日ほど、下落率だけでなく、その銘柄が売られている理由を確認することが重要になります。
今後は、国内長期金利が3%台でさらに上昇するのか、日銀の金融政策に対する市場の見方がどう変化するのかが重要です。また、全面安の中でも逆行して買われる銘柄や、下落後に早く反発する業種が出てくるかは、資金の戻りを確認する手掛かりになりそうです。
日本市場全体のまとめ|全面安の中で次の資金流入先を確認
1.日経平均は1,889.70円安の64,325.64円となり、3営業日続落した。
2.東証プライムでは1,436銘柄が下落し、33業種すべてがマイナスとなる全面安となった。
3.米国株安、原油高、中東情勢への警戒が重なり、寄り付きからリスク回避の売りが広がった。
4.新発10年国債利回りは一時3.015%まで上昇し、国内金利上昇も株価の重荷となった。
5.今後は金利動向に加え、全面安の中でも逆行高する銘柄や反発の早い業種を確認したい。
トレード銘柄|逆行高・モメンタム・好決算の押し目を狙う
楽天証券|デイトレードと積み立て投資
特定口座
- 8136 サンリオ
株 価: 1,307.5円 → 1,313.5円
約定時間: 09:16:46 → 09:41:53
収 支: +600円
狙 い: 売買代金ランキングから選定し、日経平均が大きく崩れる局面でも逆行して買われやすい値動きに着目してエントリーしました。 - 593A ティアフォー
株 価: 2,453.0円 → 2,465.0円
約定時間: 09:30:37 → 09:36:07
収 支: +1,200円
狙 い: 売買代金上位から選定し、直近の強いモメンタムと短期資金の流入継続を狙ってエントリーしました。 - 2593 伊藤園
株 価: 3,252.0円 → 3,259.0円
約定時間: 10:36:08 → 10:43:23
収 支: +700円
狙 い: 前日に発表された第1四半期決算で経常利益が前年同期比13%増となり、地合いの悪さの中でも買いが入っていたためエントリーしました。 - 563A GXNAS100Dカバコ
株 価: 1,040.0円
数 量: +1口
合 計: 16口

SBI証券|スイングトレード
買い増し銘柄
- 7013 IHI
株 価: 2,621.0円
数 量: +1株
合 計: 31株 - 7327 第四北越フィナンシャルグループ
株 価: 2,600.0円
数 量: +1株
合 計: 35株 - 8316 三井住友フィナンシャルグループ
株 価: 6,973.0円
数 量: +1株
合 計: 16株 - 8904 AVANTIA
株 価: 828.0円
数 量: +20株
合 計: 160株
売却銘柄
- なし
8月末時点でのポートフォリオはこちらを参照してください。
反省点・総括|全面安でも焦らず、買われている理由を確認する
日経平均、TOPIXともに大きく下落し、東証33業種すべてが売られる非常に厳しい一日となりました。こうした地合いでは、普段なら強く見える銘柄でも市場全体の売りに巻き込まれやすいため、単純に「下がったから買う」のではなく、地合いに逆行して資金が入っている銘柄を探すことを意識しました。
最初に注目したのがサンリオです。売買代金ランキングから監視し、日経平均が大きく崩れている中でも比較的底堅い値動きを確認できたためエントリーしました。板や寄り付き後の動きも大きく崩れる様子がなく、ある程度落ち着いて保有できると判断しています。
そのサンリオを監視している途中で、直近のモメンタムが強いティアフォーにも資金が集まっていることを確認しました。新興銘柄は値幅が出やすい一方、急に買いが途切れるリスクもあるため、利益が乗った段階で欲張らず手仕舞いし、+1,200円を確保しています。
サンリオについても含み益で推移していましたが、市場全体の売買エネルギーが徐々に弱くなっている感覚があったため、無理に値幅を伸ばさず+600円で利益を確定しました。全面安の日は、一度利益が出ても地合い悪化によって急に崩れる可能性があるため、通常以上に利益を守る意識を持っています。
伊藤園では、前日に発表された5~7月期の第1四半期決算で経常利益が前年同期比13%増となり、朝から地合いに逆行して買われていました。当初は朝の勢いに乗ることも考えましたが、想定より早く株価が上昇したため、一度指値を取り消して追いかけるのをやめています。
その後、市場全体の弱さに引っ張られる形で伊藤園も安値圏まで押し戻されました。そこで改めて指値を入れ、3,252.0円でエントリーし、3,259.0円で売却しています。最初の上昇を逃したからといって高値を追いかけず、押し目を待てたことは今回の中でも良かった判断だと感じています。
3銘柄の利益は合計+2,500円と大きな金額ではありません。それでも、日経平均が1,889円下落し、ほぼすべての業種が売られる環境の中で、逆行高、モメンタム、好決算というそれぞれ異なる根拠から銘柄を選び、すべてプラスで終えられたことには意味があったと思います。
SBI証券の単元未満株についても、全面安だからといって保有銘柄を一律に買い増すことはしませんでした。ポートフォリオ全体が弱い中から、IHI、第四北越フィナンシャルグループ、三井住友フィナンシャルグループ、AVANTIAの4銘柄に絞って追加購入しています。
大きく下落した日は「安くなったから買いたい」という気持ちが強くなりますが、下落率だけを理由に買い増せば、業績悪化やテーマ後退による下落まで拾ってしまう可能性があります。今回は銘柄を絞り、単元未満株で少しずつ追加することで、一度に資金を使いすぎないことも意識しました。
全面安の日に何もしないことも一つの選択肢ですが、すべての銘柄が同じ理由で売られているわけではありません。市場全体の下落に流されず、買われている理由がある銘柄と、下落後も保有を続けたい銘柄を切り分けることが、荒れ相場では特に重要だと感じた一日でした。
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