日経平均が1800円以上も急落し、保有株の画面を開くのが少し怖くなった方も多かったのではないでしょうか。東証プライムの9割を超える銘柄が値下がりするような全面安の日には、どのようにリスクを管理し、チャンスを見出せばよいのか悩んでしまいますよね。
今回の急落の要因をたどると、中東情勢の緊迫化に伴って原油価格が節目を突破し、インフレへの警戒感が急速に広がった米国市場に端を発しています。アメリカの長期金利上昇やハイテク株安の流れをそのまま引き継いだ日本市場では、国内の長期金利が約30年ぶりの水準まで上昇したことや日銀の政策修正への思惑も重なり、朝方からほぼすべてのセクターへ手仕舞い売りが波及する結果となりました。
本記事では、荒れ模様となった米国市場から日本市場への一連の流れを分かりやすく整理しつつ、楽天証券でのデイトレード戦略や、SBI証券を活用した高配当株投資の買い増し動向、そして実践からの反省点を詳しくまとめています。なお、本文に記載している各トレード銘柄の銘柄名には、それぞれの過去の取引記録へスムーズにアクセスできるよう過去記事リンクを設定していますので、前後の値動きや戦略の比較などにお役立ていただければ幸いです。激しい相場環境だからこそ、一日一日の丁寧な振り返りを通じて、一緒に投資判断の軸をアップデートしていきましょう。
2026年9月2日の市況|リスク回避の売りが加速し主要指数が大幅に崩れる展開
主要指数(9月2日時点)
日経平均:64,325.64(-1,889.70)
TOPIX:4,081.60(-100.26)
NYダウ:52,766.88(-419.02)
NASDAQ:26,099.77(-271.11)
S&P500:7,631.47(-54.67)
米国市場(9月1日)
1日の米国市場は、中東地域における地政学リスクの高まりに伴うエネルギー価格の急騰と、債券市場での長期金利上昇が嫌気され、主要3指数がそろって下落する厳しい展開となりました。優良株で構成されるNYダウは、取引開始直後から軟調な値動きが続き、前営業日比419.02ポイント安の52,766.88ポイントで取引を終え、これで3営業日連続の下落となっています。ハイテク株比率が高いNASDAQも金利上昇への警戒感から売りが優勢となり、前営業日比271.11ポイント安の26,099.77ポイントで取引を終えました。市場全体の動きを反映するS&P500も終日軟調に推移し、前営業日比54.67ポイント安の7,631.47ポイントと、幅広いセクターでリスク回避の売りが広がった印象です。
今回の相場下落を大きく主導したのは、中東情勢の緊迫化に伴うエネルギー市場の急伸でした。WTI原油先物価格は前日比0.55ドル高の90.77ドルと節目の90ドル台へ急反発し、これに伴って市場では根強いインフレ再燃への警戒感が一気に台頭することとなりました。原油高の恩恵を受ける形でS&P500のエネルギーセクターこそ買われたものの、金利上昇に対して脆弱な半導体株をはじめとするグロース株には強い下押し圧力がかかり、これが株式市場全体の重荷となった印象を受けます。
こうした商品市況の動きを背景に、債券市場ではインフレ長期化への懸念から国債が売られる展開となり、指標とされる米10年債利回りは前営業日比0.038%上昇の4.796%へと水準を切り上げました。金利の上昇や地政学リスクの高まりを背景に、外国為替市場では安全資産としての側面も意識されてドルが買われ、ドル円は160.2円台で高止まり推移しています。さらに、投資家の不安心理を反映するVIX恐怖指数は1.42ポイント上昇の16.34へと跳ね上がり、市場参加者の警戒感が急速に強まっている様子がはっきりと見て取れます。
マクロ経済面では、発表された8月の米ISM製造業景況指数において新規受注などの減速が見られた一方で、仕入価格指数の高止まりなどインフレの粘着性を示す要素が強く意識されました。こうした結果を受けて、米連邦準備理事会(FRB)による金融引き締め姿勢が市場の想定以上に長期化するのではないかという見方が改めて意識され、投資家の買いを手控えさせる大きな要因になったと考えられます。中東を巡る軍事的な緊張状態の行方や、今後発表されるインフレ関連指標の動向を見極めたいとして、市場全体で様子見とリスク回避の姿勢が一段と強まっている模様です。
米国市場全体のまとめ
1.NYダウが419.02ポイント安、NASDAQが271.11ポイント安と主要3指数がそろって続落した。
2.中東情勢の緊迫化を背景にWTI原油先物が節目の90ドル台へ急反発し、インフレ再燃への警戒感が急速に高まった。
3.米10年債利回りが4.796%へ上昇し、割高感が意識された半導体やハイテク関連株を中心に強い売り圧力がかかった。
4.米ISM製造業景況指数で仕入価格の高止まりが確認され、FRBによる金融引き締めの長期化観測が再燃した。
5.投資家の不安心理を反映するVIX恐怖指数が16.34へ跳ね上がり、ドル高進行とともにリスク回避姿勢が強まった。
日本市場(9月2日)
2日の日本市場は、前日の米国市場において長期金利が上昇したことで国内のハイテク銘柄への売り圧力が強まり、さらにNYダウが419.02ドル安、NASDAQが271.11ポイント安と主要指数がそろって続落した流れを引き継ぎ、寄り付きから投資家心理が大きく冷え込む形となりました。米国の中央軍によるイラン関連施設への攻撃発表を受けた地政学的緊張や、それに伴う原油価格の上昇も重なり、取引開始直後から幅広い銘柄でリスク回避の売りが先行する展開を余儀なくされています。
当日の東京株式市場において、日経平均の終値は前日比1,889.70円安の64,325.64円と記録的な大幅安となり、3日続落して取引を終了しました。また、市場全体の値動きを示すTOPIXの終値も前日比100.26ポイント安の4,081.60ポイントとなり、主要2指数がそろって大きく水準を切り下げる結果となっています。
東証プライム市場の動向を見ても、値上がり銘柄数はわずか100銘柄にとどまったのに対し、値下がり銘柄数は1,436銘柄、変わらずは19銘柄と、プライム市場全体の9割を超える銘柄が下落する全面安の商状となりました。東証33業種すべてが値下がりとなり、下落率上位には非鉄金属、サービス業、ガラス・土石製品、電気機器、輸送用機器といった景気敏感株や主力株がずらりと並びました。個別銘柄で見ても、指数への寄与度が高いソフトバンクグループや東京エレクトロンといった大型ハイテク関連株の下げが一段と目立ち、日経平均を大きく押し下げる要因となっています。
国内独自の変動要因としては、新発10年物国債利回りが一時3.015%まで上昇し、1996年9月以来の高水準を付けたことが市場に強い衝撃を与えました。国内長期金利の上昇傾向に加え、日本銀行の審議委員発言を受けて追加利上げや金融政策の早期修正を巡る思惑が強く意識されたことで、株式の相対的な割高感や企業の金利負担増への懸念が広がり、終日を通じて手仕舞い売りが広がる非常に重苦しい相場展開となりました。
国内独自の変動要因としては、新発10年物国債利回りが一時3.015%まで上昇し、1996年9月以来の高水準を付けたことが挙げられます。国内長期金利の上昇傾向に加え、日本銀行の審議委員発言による利上げや金融政策修正を巡る思惑が意識されたことで、株式の相対的な割高感や金利負担への懸念が強まり、終日を通じて手仕舞い売りが広がる相場展開でした。
日本市場全体のまとめ
1.日経平均が1,889.70円安の64,325.64円と大幅に3日続落し、プライム市場の9割超が下落する全面安となった。
2.米国市場の主要指数下落や中東情勢の緊迫化、エネルギー価格の急騰を受け、寄り付きから広範囲にリスク回避の売りが広がった。
3.国内の新発10年物国債利回りが一時3.015%まで急上昇し、約30年ぶりの高水準を付けたことで株式の割高感が意識された。
4.日本銀行の審議委員発言を契機に追加利上げ観測や政策修正への思惑が一段と強まり、市場心理を冷え込ませた。
5.東証33業種すべてが下落し、ソフトバンクグループや東京エレクトロンなど値がさハイテク株への手仕舞い売りが指数を押し下げた。
トレード銘柄|逆行高の傾向や好決算の押し目を逃さず捉えた実践トレード
楽天証券|デイトレードと積み立て投資
特定口座
- 8136 サンリオ
株 価: 1,307.5円 → 1,313.5円
約定時間: 09:16:46 → 09:41:53
収 支: +600円
狙 い: 売買代金ランキングから選定し、日経平均が大きく崩れる局面でも逆行して買われやすい特性に着目してエントリー。 - 593A ティアフォー
株 価: 2,453.0円 → 2,465.0円
約定時間: 09:30:37 → 09:36:07
収 支: +1,200円
狙 い: 売買代金上位から選定し、直近で見せている力強いモメンタムと短期資金の流入継続を狙ってエントリー。 - 2593 伊藤園
株 価: 3,252.0円 → 3,259.0円
約定時間: 10:36:08 → 10:43:23
収 支: +700円
狙 い: 前日に発表された第1四半期決算で経常利益が前年比13%増益と好調を示し、地合いの悪さを跳ね返す買いが入っていたため。 - 563A GXNAS100Dカバコ
株 価: 1,040.0円
数 量: +1口
合 計: 16口

SBI証券|スイングトレード
買い増し銘柄
- 7013 IHI
株 価: 2,621.0円
数 量: +1株
合 計: 31株 - 7327 第四北越フィナンシャルグループ
株 価: 2,600.0円
数 量: +1株
合 計: 35株 - 8316 三井住友フィナンシャルグループ
株 価: 6,973.0円
数 量: +1株
合 計: 16株 - 8904 AVANTIA
株 価: 828.0円
数 量: +20株
合 計: 160株
売却銘柄
- なし
8月末時点でのポートフォリオはこちらを参照してください。
反省点・総括|荒れ相場でのリスク管理と焦らない押し目買いの有効性
日経平均、TOPIXともに大きく売り込まれる一日となり、業種別ランキングを見渡しても東証の全33業種がすべて下落するという、非常に厳しい地合いとなりました。どこを見ても売りが先行する環境だったからこそ、市場全体の下げに惑わされず、独自の動きを見せる個別銘柄を冷静に選定することが求められる一日だったと感じています。
その中で、地合いが悪化する日に比較的しっかりとした値動きを見せやすいサンリオに目をつけ、エントリーを行いました。板の気配や寄り付き後の値動きを見ても大きく崩れるような気配はなく、底堅さを感じられたため、多少ゆとりを持ってポジションを保有していても大丈夫だろうと判断していました。
サンリオを落ち着いて監視している間に、直近で強いモメンタムを維持しているティアフォーの商いにも着目し、短期的な資金流入の波に乗る形でエントリーを仕掛けました。新興銘柄ならではのボラティリティの高さがあるため、急な梯子外しによる下落リスクを警戒し、利益が乗った段階で欲張らず素早く手仕舞いして手堅く利益を確定させています。
サンリオについても、含み益の状態で順調に推移してはいたものの、市場全体の売買エネルギーが薄く、徐々に資金が引いていくような空気感を感じ取ったため、無理に引っ張ることなく安全第一で利益確定を選びました。
伊藤園に関しては、前日に発表された5~7月期(第1四半期)決算において経常利益が前年同期比13%増益と好調な数字を出しており、地合いの悪さの中でも朝からしっかりとした買いが入っていました。当初は朝の勢いに乗ってエントリーを試みたのですが、想定よりも早く株価が急上昇してしまったため、高値掴みを避けるべく一度冷静に指値を取り消して他の銘柄に視点を切り替えました。結果としてこの冷静な見送りが功を奏し、その後市場全体の重さに引きずられる形で株価が本日の安値圏まで押し戻されたため、絶好のタイミングで再度指値を入れ直し、エントリーを成功させることができました。
一撃で大きな利益を狙うようなトレードではありませんでしたが、これだけ荒れた相場環境の中でも冷静に立ち回り、安全性の高い値動きの中で着実にプラスを積み上げることができたのは大きな成果だったと感じています。
スイングトレード口座での単元未満株取引については、保有銘柄のほぼすべてが軟調な展開を強いられる中、むやみに手を広げるのではなく、しっかりと自信の持てる4銘柄に厳選してコツコツと買い増しを実行しました。こうした波乱の日こそ、焦らず淡々とポートフォリオを育てていく姿勢を大切にしていきたいと思っています。
【トレード物語#33】狼狽のざわめきを貫く、冷徹な意思。絶望に沈む盤面の儚い希望から、手繰り寄せた未来の種火
ブログと同じ日のトレード記録を、物語として事細かに公開中!
noteで読む(外部サイトへ)
