昨夜の米国市場は地政学リスクの緩和によって大きく買い戻されましたが、なぜ今日の日本市場は素直に上昇しきれなかったのでしょうか。株価が大きく跳ね上がらない背景には、為替市場におけるドル安・円高の動きや、主力株への利益確定売りなど、複数の要因が絡み合っています。
前夜の米国相場では、中東をめぐる緊張感が和らいだことで投資家心理が大幅に改善し、主要3指数が揃って上昇する非常に力強い展開となりました。しかし、その一方で国内市場においては、為替の円高進行が輸出関連株の重荷となり、取引開始後の買い一巡後は上値の重さが目立つ一日となっています。世界情勢の好転による追い風と、為替や金利の動きによる向かい風が交錯した結果、セクターごとに明暗が分かれる複雑な相場模様を描き出しました。
この記事では、米国市場から日本市場へ至る一日の相場ストーリーをはじめ、楽天証券でのデイトレ・積立投資やSBI証券での高配当株投資における最新の売買動向、そして各保有銘柄の決算を踏まえた振り返りまでを詳しく解説していきます。なお、本文に掲載している各トレード銘柄の「銘柄名」には、本日取引したそれぞれの銘柄に関する過去の取引履歴や考察へ直接アクセスできる過去記事リンクを設定しています。気になる銘柄がありましたら、ぜひ併せてチェックしてみてください。日々の市場変化を丁寧に読み解きながら、投資判断の精度をともに高めていきましょう。
2026年8月4日の市況|米高値更新も国内は円高が重しに
主要指数(8月4日時点)
日経平均:63,957.53(+202.63)
TOPIX:3,961.78(+1.75)
NYダウ:53,178.41(+693.38)
NASDAQ:25,913.90(+540.04)
S&P500:7,600.50(+110.78)
米国市場(8月3日)
3日の米国市場は、主要3指数が揃って大幅に続伸し、非常に力強い展開となりました。NYダウは前日比693.38ポイント高の53,178.41ポイントで取引を終え、約1ヵ月ぶりに過去最高値を更新しています。ハイテク株の比率が高いNASDAQも前日比540.04ポイント高の25,913.90ポイント、S&P500も前日比110.78ポイント高の7,600.50ポイントで引け、市場全体へ幅広く買いが広がる好調な一日となりました。
この日の相場を強力に牽引したのは、中東情勢をめぐる緊張の急速な緩和です。トランプ大統領が週末に計画していたイランに対する大規模攻撃を中止し、協議を再開する意向を示したと報じられたことで、投資家のリスク回避姿勢が大きく後退しました。不安心理が和らいだことに伴い、VIX恐怖指数は前日比0.13低下の15.86となり、リスクオンの流れを後押ししています。
この警戒感の後退は、商品市場や債券市場にも波及しました。WTI原油先物価格は前日比-0.37ドル安の80.00ドルへと急落しています。エネルギー価格の下落がインフレ圧力を和らげるとの期待につながり、米10年債利回りは前日比0.070%低下の4.676%付近で推移しました。長期金利の低下を受けて、バリュエーションが高めの大型ハイテク株を中心に買い戻しが活発化し、指数全体をしっかり押し上げた形です。
マクロ経済指標に目を向けると、米7月ISM製造業景況指数が55.6と市場予想を上回る改善を見せ、米国経済の根強い堅調さをあらためて印象付けました。為替市場のドル円は日米による協調介入への警戒感から一時的に円高へ振れる場面もありましたが、良好な米経済指標や金利動向を受けて157円台前半で落ち着いた動きを見せています。地政学リスクの後退と好調な経済データが重なったことで、幅広いセクターで買い戻しが優勢な展開となりました。
米国市場全体のまとめ
1.主要3指数が揃って大幅続伸しNYダウは過去最高値を更新した。
2.対イラン攻撃の中止と協議再開の意向を受け地政学リスクが急速に後退した。
3.原油価格の急落によりインフレ懸念が和らぎ米長期金利が低下した。
4.米7月ISM製造業景況指数が予想を上回り経済の堅調さが示された。
5.金利低下を追い風に高バリュエーションの大型ハイテク株へ買い戻しが入った。
日本市場(8月4日)
前夜の米国市場でハイテク銘柄を中心に買い戻された流れを受け、主要株価指数が揃って上昇したことが、日本市場の寄り付きにも追い風となりました。日経平均は前日比202.63円高の63,957.53円で取引を終え、終値ベースで反発しています。ただし、取引開始直後に一巡した後は上値の重さが目立ち、為替市場でドル安・円高傾向が一段と進んだことが輸出関連株の足かせとなりました。日中は利益確定売りと様子見姿勢が交錯し、一進一退の方向感に乏しい展開が続いています。
TOPIXは前日比1.75ポイント高の3,961.78ポイントとなり、小幅ながらプラス圏を維持して取引を終えました。寄り付き直後は買いが先行したものの、大型の電気機器や自動車などの主力株に売りが広がったことが指数の重荷となっています。一方で、国内金利の上昇傾向や決算発表を背景に、銀行や保険といった金融株へ資金が流入し、指数を支える構図が形成されました。一日を通してセクターごとの好不調が鮮明に分かれる動きとなっています。
東証プライム市場の売買代金が膨らみを見せる中で、値上がり銘柄数と値下がり銘柄数が拮抗する高調な取引状況が見られました。銘柄別では、米国市場での半導体株高を受けて国内の関連銘柄に買いが集まった一方、円高進行を嫌気した自動車セクターの落ち込みが目立っています。さらに主要企業の決算発表が本格化しているため、好決算や業績予想の上方修正を発表した銘柄には個別で買いが入り、プライム市場全体としては活発な売買が行われました。
市場の変動背景には、国内で発表された経済指標の伸びや決算内容に加え、日銀の金融政策に対する思惑が強く意識されています。国内金利の上昇傾向に伴い利ざや改善期待が高まる金融セクターへの資金シフトが継続しているほか、為替相場の急な変動が企業の業績見通しへの警戒感を高めており、決算内容の良し悪しによって個別銘柄の明暗がはっきりと分かれる要因となっています。
日本市場全体のまとめ
1.日経平均は米株高の流れを引き継ぎ反発も円高が響き上値は重かった。
2.米ハイテク株高の流れを受けて国内の半導体関連銘柄に買いが集まった。
3.為替のドル安・円高進行を嫌気して自動車など輸出関連株が売られた。
4.国内金利の上昇傾向背景に利ざや改善が期待できる金融株へ資金が流入した。
5.決算発表が本格化するなか好決算や上方修正を出した銘柄へ個別の買いが入った。
トレード銘柄|積立・スイングの購入実績と保有銘柄の決算動向
楽天証券|積み立て投資
特定口座
- 563A GXNAS100Dカバコ
株 価: 1,027.5円
数 量: +2口
合 計: 3口
SBI証券|スイングトレード
買い増し銘柄
- 3231 野村不動産ホールディングス
株 価: 894.3円
数 量: +5株
合 計: 40株 - 3798 ULSグループ
株 価: 562.0円
数 量: +10株
合 計: 150株
売却銘柄
- なし
本日のポートフォリオ内の決算銘柄
- 7272 ヤマハ発動機
今期最終を70%上方修正。MC事業の好調を受けて26年12月期業績予想を上方修正した。2025年連結決算での減益や減配発表により、株価が大きく売られやすくなった局面でコツコツと買い進めた結果、保有数は300株に到達した。本日の好決算を受けて株価も大幅に上昇しており、粘り強く保有し続けて正解だったと感じている。今後の方針としては他銘柄の買い増しを優先しているため特段の予定はなかったが、今回の決算内容を踏まえると増配の可能性も考えられるため、あらためて買い増しの検討に入っても良いのではないかと思っている。 - 9434 ソフトバンク
4-6月期(1Q)の最終利益は3%増益で着地した。株価は大きく跳ね上がるような動きは見られず、一定のレンジ内で推移している印象を受ける。株価水準としても手頃で買いやすいため、次に押し目を形成したタイミングで買い増しを進めていく予定である。
7月末時点でのポートフォリオはこちらを参照してください。
反省点・総括|不動産株の下落要因を探りつつ武田薬品工業の買い場を探る
昨夜の米国市場は力強く上昇してくれましたが、やはり気になるところは円高方向に動いている点ですね。足元ではドル円が157円台後半で推移しています。本日の日本市場は寄り付き直後に日経平均が大きく下げる場面もあったものの、大引けにかけて徐々に持ち直すような動きを見せていました。今日はまとまった時間を確保できずデイトレードはお休みしましたが、事前に出していた注文で563Aカバコと、単元未満株で野村不動産ホールディングス、ULSグループを購入しています。
野村不動産ホールディングスに関しては、本日も反発の兆しが見えず下落が続いています。直近で東証REIT指数が軟調に推移していることや、発表された1Q決算の内容も影響しているかもしれませんが、視野を少し広げてみると不動産業界全体が最近やや不調な空気感に包まれているようにも感じられます。そのため、本日の買い増しも焦らず少量にとどめておきました。終値を確認すると、もう少しで利回り5%になりそうな891.2円付近まで押し込まれていますね。明確に反転上昇するまではまとまった買いを入れにくいですが、あわてずコツコツと小分けに買いながら経過を見守りたいと思います。
ここ最近は野村不動産ホールディングスやULSグループの買い増しをメインにしていましたが、ポートフォリオをじっくり見直していたところ、保有中の武田薬品工業も値を下げていることに気がつきました。直近高値の約5,800.0円付近から500円近く調整している状態です。直近3ヶ月の最終利益が減益となったことも嫌気されているようですが、今期全体としては黒字転換を見込んでいることもあり、今後の動きを冷静に見極めながら少しずつ買い進めていければと考えています。

