1株から株式投資を始めたい場合、少額の資金で複数の企業を保有するには、どのような方法があるのでしょうか。SBI証券のS株(単元未満株)は、通常100株単位で取引される日本株を1株から購入できる仕組みです。
少額で複数銘柄を組み合わせれば、投資先を業種ごとに分散しやすくなります。ただし、分散しても株価下落のリスクはなくならず、高配当株では減配の可能性にも注意が必要です。購入金額だけでなく、企業の業績や保有目的を考えることが大切になります。
この記事では、S株のメリットとポートフォリオを組む際の考え方を整理し、2022年2月8日時点で実際に保有していた信越化学工業、日本製鉄、村田製作所など9銘柄を紹介します。投資初心者が少額から資産形成に取り組んでいた当時の記録です。
S株による少額分散投資|1株から始める資産形成
S株(単元未満株)は、通常100株単位で売買される日本株を、1株から購入できる仕組みです。まとまった資金を用意しなくても、気になる企業の株を少額から保有できることが大きな特徴です。
例えば、株価が3,000円の企業では、通常の100株購入に30万円が必要になります。しかし、S株なら1株3,000円から投資できるため、限られた資金でも複数の企業へ分散しやすくなります。
特に、将来的な配当収入を目指す場合には、高配当株を少しずつ買い集めるという方法も考えられます。1株当たりの配当金は少額でも、保有株数を増やしていくことで、受取配当金の積み重ねにつながります。
ただし、少額から購入できることと、投資リスクがなくなることは別です。株価の下落による損失や、企業業績の悪化による減配などの可能性はあります。
そのため、S株を活用する際にも、購入する企業の業績や財務状況、業種の偏りを確認しながら、無理のない範囲で投資を続けることが重要だと考えています。
S株投資の主なメリット
1株から購入できる
通常の100株単位では購入資金が大きくなる銘柄でも、S株なら1株から投資できます。資金に余裕がない場合でも、購入数量を調整しながら企業の株を保有できる点が魅力です。
複数の業種へ分散しやすい
食品、銀行、自動車、通信など、異なる業種の企業を少額ずつ保有できます。一つの銘柄に資金を集中させず、複数の企業へ分けて投資することで、特定企業の業績悪化による影響を抑えることが期待できます。
ただし、市場全体が下落する場合には複数の銘柄が同時に値下がりすることもあり、分散投資によってすべての損失を防げるわけではありません。
高配当株も少額から保有できる
まとまった資金が必要な高配当株でも、S株を利用すれば少額から購入できます。複数の配当銘柄を組み合わせることで、特定の企業だけに依存しない配当収入を目指せます。
一方、配当利回りの高さだけで企業を選ぶと、業績悪化による減配や株価下落の影響を受ける可能性があります。配当を継続できるかどうかも重要な判断材料です。
少額で投資経験を積める
1株から購入できるため、実際に企業の株を保有しながら、株価の変動や決算発表などを確認できます。
また、証券会社によって手数料や注文方法が異なるため、取引条件を確認する必要があります。特に少額投資では、売買コストが運用成果に与える影響にも注意したいところです。
ポートフォリオ構築のポイント
少額から分散投資を始める場合でも、銘柄数を増やすことだけが目的ではありません。保有する企業や業種の特徴を考えながら、資金を配分することが大切です。
定期的なポートフォリオの見直し
株価や企業業績の変化によって、保有銘柄の評価額や投資比率は変動します。購入時の目的と現在の状況を比較し、必要に応じて保有株数や資金配分を見直すことが重要です。
ただし、株価が変動するたびに売買する必要はありません。売買コストや投資目的も踏まえ、無理のない範囲で調整したいところです。
業種のバランスを意識する
例えば銀行業と製造業だけに投資している場合、それぞれの業界に共通する経済環境の影響を受ける可能性があります。
食品、通信、不動産など、事業の特徴が異なる企業も組み合わせることで、特定の業種に資金が偏りすぎないポートフォリオを目指せます。
配当の継続性を確認する
高配当株を組み入れる際には、現在の配当利回りだけでなく、企業業績や配当方針、過去の減配状況なども確認したいところです。
配当収入を目的とする長期投資だからこそ、無理のない配当を継続できる企業かどうかを重視する必要があります。
業種分散の一例
業種分散を考える場合、例えば次のような企業が候補として挙げられます。
- 輸送用機器:トヨタ自動車、本田技研工業
- 銀行業:三菱UFJフィナンシャル・グループ、三井住友フィナンシャルグループ
- 食料品:日本たばこ産業、日本ハム
- 不動産業:三井不動産、サムティ
- 電気・ガス業:東京電力
これらは業種を分散するための例であり、すべてが高配当株や割安株に該当するという意味ではありません。
また、異なる業種の銘柄を組み合わせても、景気悪化などの影響によって株式市場全体が下落する可能性はあります。
重要なのは、単に保有銘柄の数を増やすことではなく、それぞれの企業がどのような事業を行い、どのようなリスクを抱えているかを理解することです。
S株は、こうした分散投資を少額から実践するための選択肢の一つと考えています。
2022年2月8日時点のS株保有状況
2022年2月8日時点で、SBI証券のS株を利用して保有していた銘柄は次の9社です。
当時は限られた資金を複数の企業へ分散させることを意識し、業種の違いや配当利回り、企業の安定性などを考えながら銘柄を選んでいました。
- 4063 信越化学工業(化学)
- 4668 明光ネットワークジャパン(サービス業)
- 5401 日本製鉄(鉄鋼)
- 6981 村田製作所(電気機器)
- 7283 愛三工業(輸送用機器)
- 8008 ヨンドシーホールディングス(小売業)
- 8904 AVANTIA(不動産業)
- 9101 日本郵船(海運業)
- 9436 沖縄セルラー(情報・通信業)
化学、鉄鋼、電気機器、輸送用機器、海運など、異なる業種の企業を組み合わせていることが特徴です。
もっとも、業種が分かれているからといって、株価の変動リスクが完全になくなるわけではありません。また、景気の影響を受けやすい企業も含まれるため、業績や配当の変化には注意が必要です。
それでも、まとまった資金がなくても複数の企業を保有できることは、投資を始めて間もない段階では大きな利点でした。
個別株投資では、購入したあとの株価だけでなく、企業の決算や事業環境にも関心を持つ必要があります。実際に株を保有することで、そうした情報を継続的に確認するきっかけにもなります。
今後も、現在の保有銘柄を土台にしながら、資金に余裕があるときに少しずつ買い増しを進めていきたいと考えています。
S株による少額投資は、短期間で大きな利益を得るための方法ではありません。購入数量を調整しながら、企業を調べ、長期的な視点で資産形成を続けていくための手段として活用していきたいところです。


