2026年10月の投資記録を振り返ります。
10月は日経平均が一時7万円台を回復したものの、中旬以降は半導体関連株の調整などを背景に下落し、月間では5.19%安となりました。
こうした不安定な相場環境を受け、楽天証券ではデイトレードを控える一方、NISA口座での買い増しやETFの購入を継続しました。SBI証券では株価の割安感を意識した買い増しに加え、フジクラの全株売却やAVANTIAの一部売却も行っています。
今回は10月の日米市場の動向とともに、楽天証券・SBI証券それぞれの月間収支や売買判断を振り返ります。
米国市場の動向|AI関連株の調整と中間選挙を控えた警戒感
2026年10月の米国市場は、月初こそAI関連株を中心に堅調に推移しましたが、中旬以降はインフレ懸念やハイテク株の割高感が意識され、月末にかけて下落基調となりました。
AI関連企業の巨額投資に対する収益性への懸念に加え、11月3日に予定される米国中間選挙を控えた政策面の不透明感も、投資家が警戒する材料となりました。
| 米国主要3指数|2026年10月 | ||
|---|---|---|
| 指数 | 10月30日終値 | 月間騰落率 |
| NYダウ | 51,770.31ドル | +1.70% |
| NASDAQ | 25,436.99 | -5.30% |
| S&P500 | 7,580.07 | -0.93% |
月初|AI関連株への期待から最高値を更新
月初はAI関連企業への成長期待や企業業績の拡大見通しを背景に買いが優勢となり、10月6日にはS&P500とNASDAQが最高値を更新しました。
しかし、上昇を続けてきた半導体や大型ハイテク株では、株価の割高感に加え、AI分野への巨額の設備投資が十分な利益成長につながるのかという懸念も浮上しました。
その結果、利益確定売りが出やすくなり、月初の上昇から徐々に不安定な展開へと変化しました。
中旬|インフレ懸念と原油高が株価の重荷に
10月14日に発表された9月の米国消費者物価指数(CPI)は前年同月比3.7%上昇となり、インフレ圧力の根強さが改めて意識されました。
中東情勢の緊迫化を背景とした原油高も、企業のコスト負担や物価上昇への警戒感につながりました。
インフレの長期化はFRBによる追加利上げの可能性を高める要因となるため、金利上昇の影響を受けやすいハイテク株を中心に売りが広がりました。
金融政策|FOMCは政策金利を据え置き
10月27~28日に開催されたFOMCでは、政策金利を3.75~4.00%に据え置くことが決定されました。
FRBは米国経済が力強く拡大していると評価する一方、インフレ率は依然として高い水準にあるとの認識を示しました。
今回の決定では2人の委員が0.25ポイントの利上げを支持して反対しており、金融政策を巡る見解の違いも明らかになりました。
今後も物価や雇用などの経済指標を確認しながら、追加利上げの必要性を慎重に判断する姿勢が続くとみられます。
政治情勢|米国中間選挙を控えた政策面の不透明感
11月3日に予定される米国中間選挙も、市場の先行きを考えるうえで重要な材料となりました。
今回の選挙では下院の全435議席と上院の約3分の1が改選され、結果によっては議会の勢力図が変化する可能性があります。
議会構成の変化は、トランプ政権が進める税制や財政支出などの政策運営に影響する可能性がある一方、大統領の権限による関税政策などは継続することも考えられます。
米国の財政赤字や政府債務への懸念も残るなか、選挙後の政策運営が金融市場に与える影響に関心が集まりました。
月末|大型ハイテク企業の決算を受けて急落
月末には大型ハイテク企業の決算発表が相次ぎ、AmazonやIntelなどの業績見通しや設備投資計画を受けて売りが加速しました。
特にAI関連の巨額投資に対する収益性への懸念が強まり、半導体関連株を中心に下落が目立ちました。
10月30日はNASDAQが前日比2.86%安、S&P500も1.82%安となり、大幅な下落で月末を迎えました。
一方、原油高を背景にエネルギー関連株の一角が堅調だったことなどから、NYダウは月間でプラスを維持しました。
米国市場のまとめ

米国市場の5つのポイント
- 主要株価指数は明暗:NYダウは月間1.70%上昇した一方、NASDAQは5.30%下落し、ハイテク株の調整が目立ちました。
- AI関連株の調整:巨額の設備投資に対する収益性への懸念が強まり、半導体や大型ハイテク株の重荷となりました。
- インフレと金融政策:CPIの上昇や原油高が警戒されるなか、FOMCでは政策金利が据え置かれました。
- 米国中間選挙:11月3日の選挙を控え、税制や財政政策など、今後の政策運営が注目されました。
- 大型企業の決算:月末にはハイテク企業の業績や投資計画への評価が厳しくなり、NASDAQを中心に大幅な下落となりました。
10月の米国市場は、AI関連株への成長期待が続く一方、設備投資の収益性やインフレ、金融政策への警戒感が強まり、ハイテク株を中心に調整が進む1か月となりました。NYダウが月間で上昇した一方、NASDAQは大幅に下落し、業種によって明暗が分かれる結果となりました。
11月は米国中間選挙後の政策動向に加え、FRBの金融政策や企業業績が引き続き注目されます。特にAI関連企業の設備投資が実際の利益成長につながるかが重要であり、企業の収益力や投資効率を慎重に見極める局面が続きそうです。
日本市場の動向|日経平均7万円台回復から一転、AI関連株の調整で月間下落
2026年10月の日本市場は、月初にAI・半導体関連株を中心として大幅に上昇し、日経平均株価は7万円台を回復しました。
しかし、中旬以降は米国市場でのハイテク株安やインフレ懸念が波及し、下落基調へと転換しました。
月末には国内企業の決算発表や日銀金融政策決定会合が重なり、個別企業の業績や金融政策の方向性が注目される展開となりました。
| 日本主要2指数|2026年10月 | ||
|---|---|---|
| 指数 | 10月30日終値 | 月間騰落率 |
| 日経平均 | 63,290.11円 | -5.19% |
| TOPIX | 3,965.07 | -3.49% |
月初|半導体関連株がけん引し日経平均7万円台を回復
10月1日の日経平均は前日比2,203円高の68,956.72円と大幅に上昇。その後もAI需要の拡大期待を背景に買いが続き、10月6日には70,683.98円まで上昇しました。
特にアドバンテストや東京エレクトロンなどの半導体関連株が相場をけん引しました。
一方、株価上昇は一部の大型ハイテク株に集中しており、日本株全体が同じ勢いで上昇していたわけではありませんでした。
中旬|米国株安が波及し日経平均は3,318円安
中旬に入ると、米国市場でのAI関連株の調整や追加利上げへの警戒感が日本市場にも波及しました。
10月15日の日経平均は前日比3,318.34円安の64,425.95円と急落。下落幅は歴代3番目の大きさとなり、6営業日続落で7万円台から大きく水準を切り下げました。
半導体関連株に加え、データセンター関連や電子部品関連にも売りが広がり、AI関連投資の成長性と株価の割高感を見極める動きが強まりました。
その後も軟調な展開が続き、10月26日には日経平均が62,189.65円まで下落しました。
金融政策|日銀は金利据え置き、ETF売却ペースを拡大
10月30日の日銀金融政策決定会合では、政策金利を1.25%程度に据え置くことが決定されました。
一方、日銀が保有するETFについては、2027年1月から年間の売却ペースを簿価ベースで3,300億円程度から8,600億円程度へ引き上げる方針が発表されました。
ETFの売却拡大は株式市場の需給に影響する可能性がありますが、市場全体の売買代金と比較すると売却規模は限定的であり、株価への影響については慎重に見極める必要があります。
また、日銀は基調的な物価上昇率が2%程度に到達したとの判断を示しており、今後の追加利上げ時期にも関心が集まりました。
金利上昇は金融機関の収益改善につながる可能性がある一方、不動産関連など借入金の多い企業では資金調達コストの増加が懸念され、業種ごとに異なる影響が予想されます。
企業決算|業績と成長性を見極める銘柄選別が進む
10月下旬からは国内企業の決算発表が本格化し、業績内容や今後の見通しによって個別銘柄の値動きに差が生じました。
半導体関連ではアドバンテストが業績予想を上方修正し、株価が大幅に上昇する場面がありました。一方、AI関連投資への期待が高い企業ほど、成長性や収益性に対する市場の評価も厳しくなる傾向がみられました。
また、内需関連や医薬品、サービス関連などでは、業績や事業の安定性が評価される銘柄もありました。
指数全体が不安定ななか、企業ごとの収益力や成長性、株主還元方針を踏まえた銘柄選別の重要性が意識される展開となりました。
月末|一時反発も半導体関連株を中心に再び下落
10月下旬には売られていたAI・半導体関連株に買い戻しが入り、日経平均は10月27日から29日まで3営業日続伸しました。
しかし、10月30日は米国の大型ハイテク企業の決算を受けてAI関連投資への警戒感が再び強まり、半導体関連株を中心に売りが広がりました。
日経平均は前日比1,369.36円安の63,290.11円と大幅反落し、月間では5%を超える下落となりました。
一方、内需関連やディフェンシブ銘柄には比較的底堅い値動きもみられ、指数の下落率ほどには売られない銘柄もありました。
日本市場のまとめ

日本市場の5つのポイント
- 主要2指数は月間下落:日経平均は5.19%安、TOPIXは3.49%安となり、半導体関連株の下落が指数の重荷となりました。
- 月初は7万円台を回復:AI需要への期待を背景に上昇し、10月6日の日経平均は70,683.98円となりました。
- 中旬に大幅な調整:米国市場のハイテク株安や金利上昇への警戒感が波及し、10月15日には日経平均が3,318円安となりました。
- 日銀は金利据え置き:政策金利1.25%程度を維持する一方、2027年1月からETF売却ペースを拡大する方針を示しました。
- 企業決算で銘柄選別が進む:業績や成長性への評価が株価を左右し、業種や個別銘柄によって値動きに差が生じました。
10月の日本市場は、月初に日経平均が7万円台を回復したものの、中旬以降は米国市場でのAI関連株の調整や金利上昇への警戒感が広がり、月間では大幅な下落となりました。特に大型半導体関連株の値動きが指数に大きな影響を与える一方、内需株やディフェンシブ銘柄には底堅さもみられました。
11月は国内企業の決算内容や日銀の金融政策に加え、米国中間選挙後の政策動向も重要な材料となります。指数の動きだけでなく、個別企業の業績や配当水準、株価の割安感を慎重に見極めることが重要になりそうです。
楽天証券|10月の売買判断と月間収支
デイトレード|利益を追うより資産を守ることを優先
10月のデイトレードは、積極的な売買を控える1か月となりました。
米国市場ではAI関連株の調整やインフレ懸念、中東情勢による原油価格の変動など、不安定な材料が重なりました。日本市場でも日経平均やTOPIXの値動きが大きく、相場の方向性をつかみにくい場面が続きました。
特に印象的だったのは、日経平均とTOPIXの動きに違いがみられたことです。
日経平均は一部の値がさ株、特に半導体関連株の影響を強く受ける一方、TOPIXを見ると、日本株全体の値動きが必ずしも日経平均と一致していない場面もありました。
そのため、指数の上昇だけで市場全体が強いと判断することは難しく、売買のタイミングを見極めにくい環境だったと感じています。
こうした相場で無理に利益を追い求めることは、かえって損失を拡大させる可能性があります。
10月は目先の利益よりも、資産を守ることを優先し、デイトレードを控える判断をしました。
取引機会を逃した可能性はありますが、不安定な地合いのなかで無理な売買を避けられたことは、資金管理の面で意味のある判断だったと考えています。
中長期投資|配当収入と分配金収入の拡大を意識
デイトレードを控えた一方で、安定した収入を目指す中長期投資については、NISA口座と特定口座で買い増しを行いました。
NISA口座での購入
特定口座での購入
NISA口座では、長期的な配当収入を意識してヒューリックと東京海上ホールディングスを買い増しました。
一方、特定口座ではカバードコール型ETFを購入し、定期的な分配金収入の積み上げを進めました。
カバードコール型ETFは分配金が魅力である一方、値上がり益の一部を放棄する仕組みであり、分配金の水準や基準価額の変動にも注意が必要です。
そのため、分配金の多さだけで判断するのではなく、取得価格や保有口数、今後の値動きを確認しながら、段階的に買い増しを進めていきたいと考えています。
デイトレードによる短期的な利益を追うのではなく、配当金や分配金による継続的な収入の拡大を目指したことが、10月の楽天証券での投資方針となりました。
楽天証券|実現損益・配当金の記録


SBI証券|10月の売買判断と月間収支
買い増し方針|株価の下落だけでなく割安感を重視
10月のSBI証券では、配当重視株と成長株・テーマ株を中心に買い増しを行いました。
基本的な投資方針として、前日より株価が下落した銘柄を購入候補とする考え方に変更はありません。ただし、株価が下がったという理由だけで購入するのではなく、現在の株価が買い水準にあるのか、企業価値や業績に対して割安と判断できるのかという点を、これまで以上に重視しました。
また、取得単価から大きく上昇している銘柄についても、今後の成長性や配当水準を踏まえ、購入する価値があると判断した場合は少しずつ買い増しを行いました。
その一例が、三菱HCキャピタル(8593)です。
同社は既に200株保有しており、取得単価から株価が上昇していたこともあって、しばらく買い増しを見送っていました。
しかし、株価1,300円を一つの判断基準とし、その水準を意識しながら10月は2株を追加購入しました。
高値を追いかけて購入するのではなく、自分が納得できる価格まで待ち、少しずつ保有数を増やしていく方針です。
10月に購入した銘柄一覧|12銘柄・57株
10月は合計12銘柄、57株の買い増し・新規購入を行いました。
配当重視株では、安定した配当収入の積み上げを意識しながら、保有数を少しずつ増やしました。
一方、成長株やテーマ株では、短期的な株価の上下だけでなく、今後の事業成長や市場環境を踏まえて購入を判断しています。
売却銘柄|フジクラを全株、AVANTIAを半数売却
10月は買い増しだけでなく、保有株式の整理も行いました。売却したのはフジクラ(5803)とAVANTIA(8904)の2銘柄です。
フジクラ(5803)|利益確定後も再購入を検討
フジクラは成長株として保有していましたが、購入後は思うような上昇機会に恵まれず、株価の推移を見守る状況が続いていました。
その後、取得単価をわずかに上回ったところで、10月2日に保有していた21株を5,598円ですべて売却しました。
売却時には、今後さらに安い価格で買い直せる可能性を考え、一度利益を確定して購入資金を確保する判断をしています。詳しい売却理由や当日の相場状況については、10月2日のフジクラ全株売却の記録で振り返っています。
結果的に、その後の株価は下落し、10月末には4,000円を割る展開となりました。売却時点でここまでの下落を予想していたわけではありませんが、振り返れば比較的良いタイミングで売却できたと感じています。
ただし、今回の株価下落によってフジクラの成長性そのものが失われたとは考えていません。
地合いの悪化による影響もあるとみており、今後の業績や株価水準を確認しながら、再び購入を検討したい銘柄の一つです。
AVANTIA(8904)|半数を売却して資金を確保
AVANTIAは配当重視株として200株保有していましたが、10月5日にその半数にあたる100株を827円で売却しました。
同社の株価は軟調な推移が続き、取得単価付近での値動きとなっていました。
そのため、取得単価を下回る可能性も考慮し、わずかでも利益が残っている段階で一部を売却することにしました。今回の売却による実現損益は+200円となっています。
以前にも取得単価付近まで下落した際に保有株の半数を売却し、その後の買い増しで取得単価を引き下げた経緯があります。今回も同様の考え方で売却しており、具体的な判断については10月5日のAVANTIA一部売却の記録にまとめています。
残りの100株は引き続き保有し、売却によって確保した資金については、今後の買い戻しや他の投資機会に備えて待機させる方針です。
配当を目的とした長期保有であっても、株価水準や資金効率を考えながら保有数を調整することは必要だと感じています。
10月のSBI証券の取引を振り返って
10月は12銘柄を購入する一方、2銘柄を売却しました。
買い増しでは、株価の下落だけを購入理由とせず、現在の株価が企業価値や配当水準に見合っているかを意識しました。
また、フジクラとAVANTIAの売却では、保有を続けることだけにこだわらず、利益確定や資金確保を優先する判断も行っています。
今後も高値を追いかけることは避け、自分が納得できる価格で少しずつ保有数を増やす方針を継続したいと考えています。
SBI証券|実現損益・配当金の記録


2026年10月の反省点・総評|売買判断と資金管理の振り返り
10月は日米市場ともに値動きの激しい展開となり、特に半導体関連株の調整が市場全体に大きな影響を与えた1か月でした。
こうした相場環境のなか、楽天証券では無理なデイトレードを控え、資産を守ることを優先しました。一方、NISA口座での配当重視株の買い増しや、特定口座でのETF購入については継続し、長期的な収入の積み上げを意識しました。
SBI証券では、株価が下落したという理由だけで購入するのではなく、現在の株価が買い水準にあるかを重視しました。また、フジクラの全株売却やAVANTIAの一部売却を通じて、利益確定や待機資金の確保も行っています。
10月の売買を振り返ると、購入機会を逃した場面もあったかもしれません。しかし、不安定な相場で無理に利益を追い求めず、自分の判断基準を守ることができた点は良かったと考えています。
今後も配当収入の積み上げを基本としながら、企業業績や株価水準を確認し、納得できる価格で少しずつ買い増す方針を継続します。また、保有することだけにこだわらず、必要に応じて利益確定や保有数の調整も検討していきたいと考えています。

