投資歴4年の私が、2月の市場動向とトレード結果を振り返ります。今月はトランプ大統領の関税発表を受け、日経平均が大幅下落するなど、市場全体が混乱しました。初心者から中級者の投資家に向けて、関税の影響や具体的なトレード事例、反省点を交えながら解説します。来月の投資戦略を考えるうえでの参考になれば幸いです。
2月の経済状況|トランプ関税に右往左往する日々
2025年2月、米国市場はトランプ大統領の関税政策により大きく揺れ動きました。特に、カナダ、メキシコ、中国からの輸入品に対する関税引き上げが市場に不安をもたらし、世界的な株価下落を招いています。これらの動きは、日本の株式市場、特に日経平均株価にも影響を及ぼしています。
米国市場の動向
2月1日、トランプ大統領はカナダとメキシコからの全製品に25%、中国からの全製品に10%の追加関税を課す大統領令に署名しました。この発表により、S&P500種株価指数は一時2%近く下落するなど、市場は大きく反応しました。さらに、2月13日には「相互関税」の導入を指示し、貿易相手国が米国製品に課す関税と同水準まで、米国も相手国製品の関税を引き上げる方針を示しました。
これらの関税措置は、米国経済の先行きに対する懸念を高め、投資家心理を冷やしています。特に、半導体大手エヌビディアの決算発表後の株価下落は、ハイテク株全体に波及し、市場全体の下落要因となりました。
日経平均への影響
米国市場の不安定な動きは、日本の株式市場にも影響を及ぼしています。2月20日、トランプ大統領が輸入自動車への25%の追加関税を示唆したことで、日経平均株価は一時600円以上の下落を記録しました。
また、エヌビディアの株価下落に伴い、関連する日本の半導体銘柄も売り圧力が強まり、日経平均の下押し要因となっています。さらに、円高傾向も輸出関連企業の業績に対する懸念を高めています。2月26日のニューヨーク外為市場では、ドルが前日の下げから回復したものの、円高傾向が続いており、輸出企業の収益に影響を及ぼす可能性があります。
今日の市況|トランプ大統領の関税発表で市場に波紋
昨夜の米国市場は、主要株価指数が大幅に下落しました。S&P500指数は1.58%の下落で5,861.57ポイント、ナスダック総合指数は2.78%下落し18,544.42ポイントとなりました。特に、半導体大手のエヌビディアが8.5%の急落を見せ、市場全体に影響を及ぼしました。同社の第1四半期(2月~4月)の売上高見通しは市場予想を上回ったものの、粗利益率の見通しが予想を下回ったことが懸念材料となりました。
さらに、トランプ大統領はカナダとメキシコに対して25%の関税を3月4日に発動すると表明し、中国に対しても追加で10%の関税を課すと発表しました。このニュースを受け、投資家心理が冷え込み、リスク回避の動きが強まりました。
またEUに対しても25%の関税を課すことも検討していると報道もあり、予断を許さない状況が続きます。
これらの影響を受け、本日の日経平均株価は前日比1,100.67円安の37,155.50円と大幅に下落しました。これは昨年9月19日以来、約5ヶ月ぶりに37,000円台を割り込む水準です。令和の大暴落と言われる8月5日を彷彿させるような値動きですが、落ち着いて行動していく必要があると考えています。
業種別では、非鉄金属、機械、電気機器などが大きく値を下げました。特に、半導体関連株はエヌビディアの急落の影響を受け、軒並み下落しました。一方で、鉱業、電気・ガス、倉庫・運輸、保険業などの一部業種は値上がりを見せました。
デイトレ銘柄
- 3382 セブン&アイ・ホールディングス 2,155.5→2,239.5(収支:-1,600円)
伊藤忠商事による買収提案を断念したことを受け、前日に株価が下落しました。本日は反発の動きが見られたためエントリーしましたが、エントリーのタイミングが遅れたことにより損失を計上しました。
今月のまとめ
楽天証券
今月の最大の敗因は、GENDA(9267)への投資です。2月26日の記事でも述べたように、株価が横ばいの動きを続け、上昇に転じることがなかったため、損切りのタイミングを逃してしまいました。コツコツと利益を積み上げても、大きな損失でそれを帳消しにしてしまうことが多々あるため、来月はより慎重な取引を心がける必要があります。
SBI証券
買い増し銘柄
- 167A リョーサン菱洋
- 1605 INPEX
- 1852 淺沼組
- 5406 神戸製鋼所
- 7272 ヤマハ発動機
- 8058 三菱商事
- 8904 AVANTIA
- 8917 ファースト住建
- 9432 NTT
これらの銘柄は、株価下落の為買い増しを行っています。
- 261A 日水コン
- 1719 安藤・間
- 1812 鹿島建設
- 4204 積水化学工業
この4銘柄は水道インフラ関連銘柄として購入しました。特に、安藤・間は高配当であることから、今後も積極的に購入を検討しています。
売却銘柄
- 2117 ウェルネオシュガー
- 1928 積水ハウス
- 5401 日本製鉄
売却の理由は、受取配当金よりも含み益が上回ったこと、株価の下落、または目標株価に到達しなかったことです。特に、日本製鉄に関しては、USスチールの買収問題が進展しないことから、一旦売却を決断しました。状況を見ながら、再度の購入も検討していきます。
今月の売買により、年間配当金は95,274円(先月比:6,969円)、利回りは4.01%となりました。
反省点
今月の取引を振り返り、以下の点について反省すべきと考えます。
1. 特定銘柄への過度な期待
GENDAへの投資では、株価の横ばいが続く中で上昇を期待しすぎた結果、適切な損切りのタイミングを逃してしまいました。同社は2025年1月期より法人税の支払いが発生し、1株当たり当期純利益(EPS)が前期を下回る予想となっています。
このような業績予想の変化を十分に考慮せず、楽観的な見通しを持ち続けたことが損失の要因となりました。
2. エントリータイミングの遅れ
セブン&アイ・ホールディングスへのデイトレードでは、伊藤忠商事による買収提案の断念が報じられた後、株価が一時12%以上下落しました。
この情報を受けて反発を狙ったものの、エントリーのタイミングが遅れたため、損失を被りました。市場のニュースや動向に対する迅速な対応の重要性を再認識しました。
3. リスク管理の不足
特定の銘柄に対する過度な期待や、情報への対応の遅れがリスク管理の甘さにつながりました。今後は、各銘柄の業績予想や市場動向を綿密に分析し、適切な損切りラインの設定やエントリータイミングの見極めを徹底する必要があります。
これらの反省点を踏まえ、来月以降の投資戦略を見直し、より堅実な取引を心がけていきます。