週明けの日本市場がどのような値動きになるのか、前週末の海外市場の流れを見てハラハラしていた投資家の方も多かったのではないでしょうか。オープンAIのIPO延期報道によって米国市場でハイテク・半導体関連株が下落した流れが東京市場にも波及し、一時は全面安となる局面も見られました。しかし、中東のホルムズ海峡における過度な供給懸念の後退からWTI原油先物が急反落し、米長期金利が低下したことで国内の金利上昇一服感が意識される展開となっています。この金利低下をきっかけに、これまで調整の続いていた不動産や医薬品などのディフェンシブ株、さらには任天堂をはじめとするゲーム関連株といった内需テーマ株へ資金がシフトしたことで、日経平均とTOPIXは揃って反発して取引を終えました。
この記事では、激しく動いた米国市場から日本市場への一日の流れをファクトベースで詳しく解説していきます。さらに、こうした相場環境の中で私自身が楽天証券で行ったデイトレードの実戦記録や、SBI証券を活用した高配当投資としてのスイングトレードの具体的な売買動向についても詳しく公開しています。大口の売り板に直面した際の心理的なアプローチや、5円刻みの呼値に翻弄された売却タイミングの難しさなど、実際の取引で得られたリアルな気づきと反省点も余すことなくまとめました。
なお、本文に記載している各トレード銘柄の銘柄名には、本日取引したそれぞれの銘柄に関する過去の取引記録へアクセスできる過去記事リンクを設定しています。文字だけでは伝わりにくいこれまでの戦略の推移やポートフォリオの変遷も地続きでご確認いただけますので、日々の投資戦略の振り返りにぜひ合わせてご活用ください。厳しい相場が続きますが、読者の皆様と一緒に市場への理解を深め、ともに投資家として成長していけるようなヒントをお届けできれば幸いです。今日の取引結果を振り返り、明日の投資判断をさらにアップデートしていきましょう。
2026年6月29日の市況|AI関連株の調整を内需株がカバー、日本市場は主要指数が揃って反発
主要指数(6月29日時点)
日経平均:69,468.11(+107.23)
TOPIX:3,982.00(+18.64)
NYダウ:51,876.11(-44.51)
NASDAQ:25,297.61(-60.98)
S&P500:7,354.02(-3.47)
米国市場(6月26日)
26日の米国市場は、オープンAIがIPOを2027年以降に延期することを検討しているとの報道が伝わり、市場のAIブームに対する期待感に冷や水が浴びせられる形となりました。主要3指数は前日の急伸の反動も加わり、揃って小幅に下落する展開となっています。優良株で構成されるNYダウは前日比44.51ポイント安の51,876.11ポイント、ハイテク株比率が高いNASDAQは60.98ポイント安の25,297.61ポイントで取引を終えました。大型株で構成されるS&P500も3.47ポイント安の7,354.02ポイントとなり、全体的に上値の重い一日となっています。一方で、市場の心理状態を映すVIX恐怖指数は0.48ポイント低下の18.41ポイントとなりました。
この日の市場の足を引っ張ったのは、これまで相場の上昇を牽引してきた半導体やAI関連の銘柄です。IPO延期報道によるセンチメントの悪化から利益確定の売りが急増し、関連の重工銘柄なども大幅安となりました。また、オン・セミコンダクターが同業の買収を発表したことで需給悪化懸念が広がり、株価が20%以上も急落したこともセクター全体の重荷となっています。一方で、下落が続いていたマイクロソフトや、前日に急落していたアップルには自律反発を狙った買いが入り、それぞれ株価を大きく戻して指数の下支えに貢献しました。さらに、サービスナウなどのソフトウェア株や医薬品株、不動産セクターが軒並み急伸したことで、市場の全面安は回避されています。
変動要因の背景としては、中東情勢の緊迫化に伴って懸念されていたホルムズ海峡のタンカー航行が継続していることが確認され、供給途絶への過度な警戒感が和らいだことが挙げられます。これを受けて商品市場ではWTI原油先物が前日比2.24ドル安の1バレル69.23ドルへと大きく下落し、エネルギー株の軟調さにつながる一方でインフレ懸念を和らげる要因となりました。債券市場では長期金利の指標である米10年債利回りが前日から0.020%低下して4.372%となり、金利低下に底堅いソフトウェア株などへの資金シフトを促しています。為替市場のドル円は日米の金利差や介入への警戒感が意識される中で膠着感が強く、前日比0.07円安の161.74円とほぼ横ばいの水準で取引を終えました。
米国市場全体のまとめ
1.オープンAIのIPO延期検討の報道を受け、主要3指数が揃って小幅に下落した。
2.これまで相場を引っ張ってきた半導体やAI関連株に、利益確定の売りが集中した。
3.ホルムズ海峡のタンカー航行継続が伝わり、WTI原油先物が急反落した。
4.急落していたアップルやマイクロソフト、ソフトウェア株が上昇し指数の下値を支えた。
5.米10年債利回りが小幅に低下する中、為替のドル円はほぼ前日並みの水準で推移した。
日本市場(6月29日)
前週末の米国市場でオープンAIの新規株式公開延期に関する報道や主要ハイテク銘柄への売りが目立った動きを背景に、週明けの日本市場は朝方こそ自律反発狙いの買いが先行したものの、寄り付き後は利益確定売りなどに押されて一時マイナスに転じるなど不安定な値動きとなりました。場中は半導体やAI関連銘柄を中心に下値を試す動きが強まる場面もありましたが、割安感の意識された銘柄への押し目買いやゲーム株などの内需テーマ株への資金流入が支えとなっています。日経平均は一進一退の攻防を経たのち、前週末比107.23円高の69,468.11円と反発して取引を終えました。東証株価指数であるTOPIXも同様に堅調な推移を見せ、前週末比18.64ポイント高の3,982.00ポイントで着地しています。
東証プライム市場の動向に目を向けると、値上がり銘柄数は1,089銘柄、値下がり銘柄数は416銘柄、変わらずは35銘柄となり、値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を大幅に上回りました。売買代金は概算で11兆8,255億円を記録し、非常に活発な取引が行われています。この日の市場を牽引したのは任天堂をはじめとするゲーム関連株や、これまで調整が続いていた一部の大型内需株です。一方で、前週末の米国市場における半導体株安の流れを直接的に引き継いだ値がさハイテク銘柄やAI関連セクターの一部には断続的な売り注文が入り、相場全体の上値を抑える要因となりました。
日本独自の変動要因としては、週内に日本銀行の日銀短観の発表を控えていることから、様子見ムードを崩さない投資家が多かった点が挙げられます。為替市場ではドル円が1ドル161円台の半ばで大きな方向感を示さず、歴史的な円安水準が継続する中での膠着状態となったため、輸出関連銘柄への明確な買い材料とはなりにくかった状況です。さらに、国内の長期金利が上昇傾向を維持していることで、金利上昇メリットを享受しやすい金融セクターへ一部資金がとどまる一方、新興市場やグロース銘柄への投資資金の広がりは限定的なものとなりました。
日本市場全体のまとめ
1.日経平均は前週末比107.23円高の69,468.11円、TOPIXは18.64ポイント高と揃って反発した。
2.米国市場でのハイテク株安の流れを受けて一時マイナス圏に沈むなど、日中は不安定な値動きとなった。
3.東証プライム市場では値上がり数が1,093銘柄を数え、売買代金は11兆8,255億円と膨らんだ。
4.任天堂などゲーム株をはじめとする内需テーマ株が買われ、相場の下値を支える牽引役となった。
5.今週予定されている重要イベントである日銀短観の発表を前に、為替の膠着も重なり様子見姿勢が意識された。
トレード銘柄|高流動性銘柄へのデイトレ参戦とスイングでの堅実な買い増し
楽天証券|デイトレードと積み立て投資
特定口座
- 6526 ソシオネクスト
株 価: 2,552.0円 → 2,564.5円
約定時間: 09:05:25 → 09:11:33
収 支: +1,250円
狙 い: 活発な資金流入が期待できる売買代金ランキングから選定し、朝方の値動きを狙ってエントリー。 - 6701 NEC
株 価: 3,970.0円 → 3,974.0円
約定時間: 09:17:21 → 09:18:51
収 支: +400円
狙 い: こちらも注目度が高く流動性のある売買代金ランキングの上位から選定。 - 7011 三菱重工業
株 価: 3,652.0円 → 3,661.0円
約定時間: 09:48:21 → 09:48:47
収 支: +900円
狙 い: 当日の市場で重工系のセクター全体が上昇基調を強めていたため、その勢いに乗る形で取引。 - 6758 ソニーグループ
株 価: 3,272.0円 → 3,283.8円
約定時間: 10:30:17 → 3,283.8円
収 支: +1,180円
狙 い: 取引が活発に行われている売買代金ランキングの中から銘柄を厳選しエントリー。 - 4107 伊勢化学工業
株 価: 4,715.0円 → 4,745.0円
約定時間: 13:29:21 → 13:55:38
収 支: +3,000円
狙 い: 前営業日にストップ高を記録していた銘柄から選定し、本日も引き続き力強い上昇が見られたためエントリーしました。米国における油田かん水からヨウ素を抽出・商業化する事業に関する契約を締結したことが材料視されている点も考慮しエントリー。 - 2865 GXNDXカバコ
株 価: 1,284.0
数 量: +1口
合 計: 264口

SBI証券|スイングトレード
買い増し銘柄
- 5016 JX金属
株 価: 4,398.0円
数 量: +1株
合 計: 35株
売却銘柄
- なし
5月末時点でのポートフォリオはこちらを参照してください。
反省点・総括|大口の売り板に対する心理的圧迫感と、5円刻みの呼値に翻弄された売却の難しさ
週末をまたいだ月曜日の相場は、開いてみないと分からないという不安がどうしても大きく、自分のトレード方針に自信を持てなくなることがよくあります。しかし、今週の初めはデイトレードを中心にしっかりとプラスの収支を確保することができ、週のスタートとしては非常に幸先の良い形となりました。実際の取引を細かく振り返ってみると、利益は残せたものの、改善すべき技術的なポイントがいくつか浮かび上がってきます。
NECを取引していた際、気配値の板にかなり大きな売り注文が入っているのを確認しました。こうした厚い板が、実際に売却を意図した本物の注文なのか、それとも投資家を動揺させて安く買い集めるための見せ板なのかをその場で見極めるのは本当に難しい判断になります。今回は目の前の厚い板による心理的な圧迫感に負けてしまい、手堅く利益を確定させようとその板の少し下に売り指値を置くことにしました。結果としては予想通りに約定して利益を出すことができましたが、その後の値動きを追うと、その厚い売り板も実際の買い圧力によって次々と買われて消化されていきました。そればかりか、売り注文を食い尽くすほどの強い買いの勢いで、株価はさらに上値を追う展開となっています。大口の板に驚いて慌てて指値を下げるのではなく、その板がしっかりと買われていくかどうかの勢いを見極めてから冷静に注文を入れるべきだったと感じています。
また、今回初めてエントリーした伊勢化学工業のトレードでは呼値が5円刻みであり、狙っていた指値の付近まで株価が下がったあとに再び上昇していきましたが、5円刻みという値幅の大きさや、すでに高値圏にあることを考慮すると、無理に指値を引き上げて追いかけるのは下落時のリスクが高いと懸念しました。そのため、ここは最初に決めた指値を動かさずにじっと待つ戦法に徹したところ、思惑通りに指値で拾うことができました。問題となったのは、その後の売却時の立ち回りです。当初予定していた売値の少し手前に厚めの売り注文が入り、そこを境に株価が押し返される動きを繰り返しました。そうしているうちに、その価格帯に多くの売り注文が取り残されるしこりができてしまい、売値を下げざるを得ない展開になります。一時は買値を下回る時間帯もあり、精神的にも苦しい状況となりました。そこから再び買値付近まで戻る局面もありましたが、やはり上値が重く、最終的にはさらに売値を引き下げてなんとか売却を完了しました。結果的にはプラスで終えられたものの、売却した直後からその価格が新たなしこりとなって株価が一段と下落していったため、まさに最後の売却チャンスという状況で少し肝を冷やす経験となりました。初めて触る銘柄だからこそ、板の状況やしこりの形成をより慎重に観察し、スピード感を持った利益確定の手際を身につけていきたいと考えています。
