前日の米国市場では、政府機関の一部再開期待が広がり、NYダウが史上最高値圏で引けました。その流れを受けた日本市場も13日は堅調な値動きを見せ、日経平均とTOPIXがそろって上昇。円安が進んだことで輸出関連や金融株が買われ、幅広い業種に資金が向かう一日となりました。全体的に落ち着いた上昇ムードが続いています。
2025年11月13日の市況|米政府機関再開期待と円安進行で上昇ムード
主要指数(11月13日時点)
日経平均:51,281.83(+218.52)
TOPIX:3,381.72(+22.39)
NYダウ:48,254.82(+326.86)
NASDAQ:23,406.45(-61.84)
S&P500:6,850.92(+4.31)
米国市場(11月12日)
12日の米国株式市場は、主要3指数で方向感の違いが鮮明になりました。
NYダウは前日比+326.86ポイントの48,254.82ポイントと史上最高値圏で引け、堅調な動き。
一方でS&P500は+4.31ポイントとわずかな上昇にとどまり、6,850.92ポイントで終了。
NASDAQは-61.84ポイントの23,406.45ポイントと下落し、ハイテク株を中心にやや慎重な動きが見られました。
背景には、米政府機関の停止が終息に向かうとの見通しが投資家心理を押し上げたことが挙げられます。長期化していた停止により経済指標の発表が滞っていましたが、再開見通しにより「データの正常化」への期待が広がりました。これにより、NYダウ構成のような大型伝統株が買われやすい展開となりました。
一方で、セクター間の温度差も目立ちました。AI関連やデータセンター関連の銘柄は、エヌビディアの動向やCoreWeaveの収益予想下方修正などが影響し、NASDAQ全体の重しとなりました。対して、金融やヘルスケアといったバリュー株が堅調で、S&P500内でもグロース株とバリュー株の動きに差が見られました。
金利や為替の動きも相場に影響を与えました。10年物米国債利回りは4.11%から4.065%へ低下し、金融緩和への期待が高まりました。為替ではドルが円に対して1ドル=154.83円と9か月ぶり水準の円安を維持。リスク資産への資金流入を後押ししました。
また、Brent原油先物は62.71ドル付近まで下落し、エネルギー関連株にはやや慎重な動きが見られました。
総じて、米国市場は「政策正常化への期待」「バリュー株の堅調さ」「成長株の調整」という3つの流れが同時に進んだ一日でした。
日本市場(11月13日)
13日の日本市場は、米国市場の上昇と円安進行を背景に、終日プラス圏での推移となりました。
日経平均株価は前日比+218.52円の51,281.83円、TOPIXは+22.39ポイントの3,381.72で取引を終え、ともに堅調な一日でした。
米政府機関の再開見通しが市場心理を支えたほか、円安基調が続いたことで輸出関連株や金融株が買われました。為替は一時1ドル=155円台まで円安が進み、輸出企業の業績期待が意識されました。
また、これまでAI・半導体関連に集中していた資金が「銀行」「電機」「機械」「内需関連」などへ広がる動きも確認され、相場の厚みが増しつつあります。もっとも、ソフトバンクグループのような値嵩株は軟調で、日経平均の上値を抑える要因となりました。
業種別では、銀行・金融・電機・機械が堅調。出遅れ感のある銘柄に資金が向かい、循環物色の動きが鮮明になっています。一方で、円安が進みすぎると物価面への影響や政策対応への警戒も意識されており、今後は為替の方向性にも注目が集まりそうです。
トレード銘柄|配当・業績を軸に堅実な買い増し戦略
楽天証券|積み立て投資
- 9432 NTT
数 量: 100株
株 価: 150.8
合 計: 2,700株 - 2865 GXNDXカバコ
株 価: 1,183.0
数 量: +1口
合 計: 100口
SBI証券|スイングトレード
買い増し銘柄
- 5016 JX金属 +2株(合計12株)
- 7272 ヤマハ発動機 +1株(合計160株)
売却銘柄
- なし
本日のポートフォリオ内の決算銘柄
- 1605 INPEX
今期最終を5%上方修正。4月の調整局面で購入後、株価は上昇基調を維持。依然として割安圏にあるため、今後もチャートを見ながら段階的な追加購入を検討中。 - 2146 UTグループ
今期経常を19%下方修正。業績や配当利回りは良好ながら、発表後はPTSで売られる展開に。過剰反応の可能性もあり、翌日の値動きに注目したい局面。
反省点・総括|堅実な買い増し姿勢と中長期視点の強化へ
13日は前場こそ軟調に見えたものの、最終的に日経平均は+218.52円の51,281.83円で終了。保有銘柄の多くが上昇し、全体としては堅調な推移でした。
NTTは150円台を維持しており、業績の安定性を評価して追加購入を実施。長期的な配当メリットを見据えた判断でした。JX金属も値動きが重い状況ですが、将来的な上昇を期待してポジションを拡大しています。
好業績・高配当を軸にした戦略がブレずに実行できており、着実な資産形成の流れができつつあります。一方で、短期的な値動きに左右されず、銘柄の成長余地を見極める「中長期的な視点」をより強めていくことが今後の課題といえそうです。
