日本製鉄、花王、INPEXと保有銘柄の決算発表が相次ぐなか、特に衝撃的だったのが日本製鉄の大幅減配と株価急落でした。日経平均が29,000円台を維持する一方で鉄鋼株には売りが広がった本日の市場を振り返りながら、jig.jpのデイトレ結果と高配当株として保有する日本製鉄の今後を考えます。
日本製鉄・花王・INPEXが決算発表、保有株の業績と配当を確認
単元未満株として保有している日本製鉄、花王、INPEXの決算発表が相次ぎました。同じ日に保有銘柄の決算が重なると確認するだけでもなかなか忙しくなりますが、中長期で保有する以上、株価の上げ下げだけではなく、業績や配当が当初の投資目的から外れていないかを確認する重要なタイミングでもあります。
今回の3社を比較すると、花王は第1四半期の利益面に弱さが見られた一方、INPEXは通期業績予想を上方修正し、日本製鉄は前期の好業績とは対照的に今期の大幅減益見通しと減配を発表しました。同じ「決算発表」でも内容は大きく異なるため、決算直後の株価だけで判断するのではなく、それぞれの企業を保有している目的と照らし合わせながら今後の対応を考えていきます。
花王の第1四半期決算は利益面に厳しさ、配当予想は維持
花王の第1四半期決算では最終利益が前年同期を下回り、通期計画に対する進捗率も低い水準となったため、数字だけを見るとやや厳しいスタートになった印象があります。ただし、第1四半期だけで通期業績を判断することはできないため、ここから原材料価格や販売価格、事業ごとの採算性がどのように変化していくのかを確認する必要があります。
配当予想については変更されていないため、配当を目的として保有する立場からすれば、現時点で決算だけを理由にすぐ売却を判断する状況ではありません。もっとも、配当が維持されていれば業績悪化を無視してよいわけでもないため、今後の四半期で利益が回復してくるのか、配当を支えられるだけの収益力を維持できるのかを継続して確認していきたいところです。
INPEXは通期業績予想を上方修正、配当予想は維持
INPEXについては第1四半期決算と同時に通期業績予想が上方修正され、従来予想から7.2%引き上げられました。資源価格や為替など外部環境によって業績が大きく変動しやすい企業ではありますが、業績予想が上向く一方で配当予想も維持されているため、今回の決算については比較的安心して確認できる内容だったと思います。
高配当株として考える場合、単純に現在の配当利回りが高いかどうかだけではなく、その配当を企業の利益やキャッシュフローで維持できるのかが重要になります。INPEXについても原油・天然ガス価格などによって業績が変動するリスクはありますが、今回のように業績見通しが改善している局面では、配当の持続性と今後の株主還元を確認しながら保有を続けたいところです。
日本製鉄は今期大幅減益予想と年間140円への減配を発表
今回の決算で最も驚いたのが日本製鉄でした。前期の最終利益は増益となったものの、今期については大幅な減益見通しが示され、さらに年間配当予想も前期の180円から140円へ減配となりました。前日の市場では鉄鋼株が強く、日本製鉄も保有資産の含み益拡大に貢献していただけに、その翌日にこれほど大きく状況が変わるとは思っていませんでした。
決算発表後には株価が急落し、終値は2,825円と前日比269円安になりました。夕方に株価を確認したときには、チャートが文字どおり滝のようになっていて驚きましたが、重要なのは株価が大きく下落したことだけではなく、配当目的で保有している銘柄が減配したという点です。
高配当株への投資では株価下落によって表面的な配当利回りが上昇すると買い増したくなることもありますが、減配によって一株当たりの配当そのものが減っている場合は話が変わります。今回については「株価が下がったから買い増す」と考えるのではなく、今期の減益が一時的なものなのか、140円の配当を今後も維持できるのかを確認したうえで、保有継続か売却かを改めて判断する必要がありそうです。
日経平均は29,122円、鉄鋼株は日本製鉄の決算を受けて下落
本日の日経平均株価は29,122.18円と前日比120.64円安となり、前日の上昇から反落したものの、引き続き29,000円台を維持しました。指数だけを見ると比較的小幅な下落ですが、業種別では海運業が上昇率トップとなる一方、鉄鋼業が下落率トップになるなど、業種によってかなり明暗の分かれる一日となっています。
特に鉄鋼業では日本製鉄の決算発表後に売りが強まり、同社だけではなく鉄鋼株全体にも下落が広がりました。前日は鉄鋼業が業種別上昇率トップだっただけに、わずか一日で市場の評価が大きく変化したことになりますが、決算シーズンでは個別企業の業績見通しが同業他社の株価にも影響するため、業種全体への波及も含めて確認しておく必要があります。
日経平均が29,000円台を維持しているから日本株全体が強い、あるいは指数が下落したから保有株もすべて弱いというわけではなく、決算シーズンでは企業ごとの業績や今後の見通しによって資金の向かう先が大きく変わります。指数だけでは見えない個別株の動きが増えているからこそ、保有銘柄については一社ずつ決算内容を確認することが重要になりそうです。
オリックスの決算と東芝への2,000億円出資にも注目
もう一つ気になったのがオリックスの決算です。オリックスは東芝の買収に関連して2,000億円を拠出する方針を示しており、この大型投資を市場がどのように評価するのかにも注目しています。
企業による大型投資は将来の収益拡大につながる可能性がある一方、投資額が大きければ財務面への負担や投資回収までの時間も考える必要があります。そのため、単純に「東芝への出資=好材料」と考えるのではなく、オリックス自身の収益や株主還元への影響も含めて、翌日以降の市場の反応を確認したいと思います。
デイトレード銘柄
- 5244 JIG.JP
数 量: 200株
株 価: 426.0円 → 433.0円
収 支: +1,400円
今回は普段とは少し違い、YouTubeでデイトレードに関する動画を見ながら勉強している板読みを実際のトレードで試しました。板に並ぶ買い注文や売り注文の厚さ、その変化から短期的な需給を判断しようとしましたが、実際に自分のお金を入れながらリアルタイムで板を見ると、動画で見ているときほど簡単ではありません。
特に板情報は常に変化しており、厚い買い板があるから必ず下値が支えられるわけでもなければ、大きな売り注文が見えているから必ず株価が下落するわけでもありません。まだ板だけを見て売買を判断できる段階ではないため、チャートや出来高、値動きと組み合わせながら経験を積み、デイトレードの判断材料の一つとして使えるようにしていきたいと思います。
YouTubeで観たRょーへーさんの動画を参考に板読みを試みましたが、まだまだ課題が多いと実感しています。

日本製鉄は減配で売却を検討、高配当株の保有目的を再確認
SBI証券のポートフォリオでは日本製鉄を配当目的で保有していますが、今回の決算と大幅な株価下落を受けて、保有を継続するのか、それとも一度売却するのかを検討することにしました。株価が下落したこと自体よりも重く見ているのが年間配当の減額であり、配当を目的として購入した以上、その前提が変化したときには投資判断そのものを見直す必要があります。
もちろん、180円から140円へ減配されたから即座に売却しなければならないわけではなく、現在の取得単価に対してどの程度の配当利回りを確保できるのか、今期の減益が一時的なものなのか、さらに次の年度以降に利益と配当が回復する可能性があるのかまで確認する必要があります。一方で、「せっかくここまで保有したから」という理由だけで持ち続ければ、当初の投資目的ではなく感情によって判断することになってしまいます。
高配当株では株価が下がると配当利回りが高く見えるため、下落局面を買い場と考えたくなりますが、その下落が業績悪化や減配を織り込んだものであれば慎重に考えなければなりません。今回の日本製鉄については、株価がどこで下げ止まるのかを確認するとともに、今後の業績や配当方針を改めて整理したうえで、配当目的のポートフォリオに残す価値があるのかを判断していきます。
まとめ|日本製鉄の減配を受けて高配当株の投資判断を見直す
本日は保有している日本製鉄、花王、INPEXの決算が相次ぎましたが、同じ保有株でも決算内容は大きく異なりました。花王は利益面に不安が残るものの配当予想は維持され、INPEXは通期業績予想を上方修正、一方の日本製鉄は今期の大幅減益見通しと減配を発表して株価が急落しており、決算によって企業ごとの状況がはっきりと分かれています。
特に日本製鉄は配当を目的として保有しているだけに、株価下落以上に減配をどう評価するかが重要です。含み益や含み損だけを基準にするのではなく、購入したときの投資目的が現在も維持されているのかを確認し、その前提が崩れたのであれば保有継続を当然とせず、売却を含めて改めて考える必要があります。
デイトレードではjig.jpを426円から433円で利益確定し、今回は板読みも実際の売買に取り入れてみました。まだ思うように板の動きを判断できる段階ではありませんが、短期トレードでは新しい手法を少しずつ試しながら経験を積み、中長期投資では決算や配当を確認して保有理由を見直すというように、それぞれの投資目的を混同せず次のトレードにつなげていきたいと思います。

