8月7日の株式市場は、米国の半導体関税強化というインパクトの大きい材料が飛び出した一方で、好決算銘柄の動きが相場を支える展開となりました。本記事では、日本株の動向とともに、デイトレードでの収支報告を中心にまとめています。短期トレードを行う投資家にとって、リスクとチャンスが交錯する中でどんな戦略が有効だったのか、ブログ形式で振り返っていきます。
2025年8月7日の市況|米関税政策に翻弄されつつも好決算に支えられた堅調相場
主要指数(8月7日時点)
日経平均:41,059.15(+264.29)
TOPIX:2,987.92(+21.35)
NYダウ:44,193.12(+81.38)
NASDAQ:21,169(+252.87)
S&P500:6,345.06(+45.87)
米国市場(8月6日)
8月6日の米国市場は、トランプ大統領の過激な関税発言が波紋を呼ぶ中でも、主要株価指数はしっかりと上昇しました。ダウ平均は小幅高、S&P500やナスダックは好決算や製造業回復への期待から上昇。特に注目を集めたのは「半導体輸入に対して100%の関税をかける」との発言でした。
ただしこの方針には例外があり、アメリカ国内に製造拠点を持つ、または建設予定の企業には関税を免除するとのこと。これを受けて、Appleは今後4年間で1,000億ドル規模の追加投資を発表。既存の投資額と合わせて6,000億ドルとなり、関税対象外となる可能性が高まりました。これが株価を押し上げ、Apple株は5.1%の上昇となりました。
また、TSMCやインテルなど、アメリカ国内に工場を構える半導体関連企業も買われ、業界内で“明暗”が分かれる動きに。特にTSMCは約2%上昇。一方で、すでに高値圏と見なされていたAI関連株は利益確定売りに押され、AMDやSuper Microなどが大きく調整しました。ラッセル2000指数も小幅下落するなど、小型株には厳しい展開でした。
米国債市場では10年債利回りが4.23%台まで上昇。これは財政不安の再燃とFRBの利下げ期待が交錯する複雑な状況を反映しています。さらに、トランプ氏はインドに対する関税引き上げも発表し、通商リスクが一段と強まる一日となりました。
米国市場はトランプ氏の関税爆弾と企業の戦略的対応という、リスクと期待が綱引きするような状況にありました。今後も、政策と企業動向の相互作用を注視する必要がありそうです。
日本市場(8月7日)
8月7日の日本市場は、前日の米国株高や好決算銘柄の上昇を受け、日経平均は264円高の41,059円と続伸しました。TOPIXは過去最高値を一時更新するなど、上昇ムードが広がりました。
中でもソニーグループは業績の上方修正を発表し急騰。SUBARUは自社株買いを材料に買われ、相場をけん引しました。一方、トヨタは決算後の営業利益見通しの下方修正が嫌気され、やや軟調でした。
市場の注目は、米国が正式に発動した対日輸入品への追加関税にも集まりました。これは日米合意に基づくもので、15%の追加関税がこの日から適用に。半導体に対しては最大100%の特別関税というニュースも加わり、政策リスクが再浮上。
ただし、米国内製造を行う企業には例外措置があるため、日本の半導体関連株にも影響はまちまち。東京エレクトロンは2.46%、ディスコは1.79%下落しましたが、業績期待と政策リスクがせめぎあう展開となりました。
関税発動というネガティブ材料に直面しながらも、米国市場の堅調な流れと国内企業の好決算が投資家心理を支えました。今後も為替や金利の動向、そして関税の影響を受ける企業の戦略に注目が集まりそうです。
デイトレード銘柄|堅実な利確と好決算銘柄への反応を捉えた1日
楽天証券
- 8801 三井不動産
株 価: 1,528.5 → 1,529.5
約定時間: 09:03:04 → 09:04:05
収 支: +100円
狙 い: 前日好決算を材料に、寄付きから買いが入りやすいと判断。売買代金ランキング上位でもあり、初動狙いでエントリー。 - 2158 FRONTEO
株 価: 976.0 → 979.0
約定時間: 09:10:49 → 09:11:08
収 支: +300円
狙 い: 売買代金ランキングから選定。値動きが素直だったのでエントリー。 - 7273 イクヨ
株 価: 758.0 → 763.0
約定時間: 09:22:31 → 09:25:59
収 支: +500円
狙 い: やや不安定な動きが見られたため、早めに利確する前提でエントリー。 - 7760 IMV
株 価: 2,017.0 → 2,026.0
約定時間: 09:47:03 → 09:50:50
収 支: +900円
狙 い: 流動性の低さを逆手に取り、短時間の値動きを狙ったトレード。リスク管理を優先しつつ利確。 - 2865 GXNDXカバコ
株 価: 1,083.0
数 量: +1株
合 計: 9株

SBI証券
買い増し銘柄
- 1719 安藤・間 +1株(合計33株)
- 4208 UBE +1株(合計9株)
- 7272 ヤマハ発動機 +1株(合計106株)
売却銘柄
- なし
本日のポートフォリオ内の決算銘柄
- 1852 淺沼組
1Q経常は前年比+57%の増益と絶好調。建設業界全体が堅調ななかで、さらなる株価上昇に期待。高配当でもあり、今後も増配を視野に買い増ししていきたい。 - 1718 安藤・間
こちらも1Q経常+31%増益と好発進。インフラ関連にも強みがあり、上昇トレンドを維持中。高配当銘柄の一角として、今後もコツコツと買い増し予定。 - 5406 神戸製鋼所
今期経常を8%下方修正したものの、株価は逆に上昇。前回決算では減配が発表されたが、それでもなお高配当圏内。鉄鋼需要の見通しを注視しながら慎重に買い増しを検討。 - 1808 長谷工コーポレーション
1Qの経常利益は前年比で24%の増益となり、好調な決算で着地しました。最近は株価の伸びが一服していましたが、今回の増益発表が今後の株価上昇に弾みをつける材料となってほしいところです。
反省点|利確の判断とエントリー精度に明暗あり
三井不動産
エントリータイミングが早すぎたことで一時含み損となったが、決算好感による買い直しの波に乗って即利確できた点は好判断。今後は寄付きの勢いをもう一段慎重に見極めたい。
FRONTEO
板も出来高も十分で、スムーズに利確まで進んだ。エントリーの根拠と判断にブレがなく、理想的なトレード。
イクヨ
軟調な値動きを早期に察知し、リスクを取らずに手仕舞えたことは適切。ただ、あと2〜3円の上昇も見込めた可能性があり、欲を出さずに確実な利益を取る姿勢が功を奏した。
IMV
板の薄さが不安要素だったが、読み通り値が動き、利益を確保できた。こうしたボラティリティの高い銘柄では、「深追いしない」ことが正解になりやすい。
総括
全体的に見ると、売買代金ランキングからの銘柄選定は的確で、エントリーの精度も上々でした。一方で、利確のタイミングや含み損への対応など、細かい判断の質には改善の余地も。今後は“初動の見極め力”と“利を伸ばす勇気”のバランスを取っていきたいところです。