米国市場が慎重姿勢を強めるなか、なぜ日本市場は強気の流れを維持できたのか。5月13日の相場は、前日の米国株がハイテク中心に軟調だったにもかかわらず、日本株が押し目買いに支えられて大幅続伸するという、対照的な動きが目立ちました。
背景には、米国で発表されたCPIが予想を上回り、金利上昇や原油高が意識されたことがあります。これにより米国市場ではハイテク株が調整し、投資家心理はやや慎重に傾きました。一方で、為替は円安基調が続き、日本市場では輸出関連株や景気敏感株に資金が向かいやすい環境が整っていました。
こうした外部環境の違いが、米国と日本の市場に温度差を生み、結果として日本株の底堅さにつながったと考えられます。本記事では、米国市場から日本市場への流れを整理しつつ、当日のトレード銘柄の狙い、スイング(高配当投資)の売買状況、そして一日の振り返りまでを丁寧にまとめています。
相場の動きを理解しながら投資判断をアップデートしたい読者に向けて、実際のトレードを通じて得た気づきや改善点も共有しています。今日の相場を一緒に振り返りながら、次の一手を考えるヒントにしていただければ嬉しいです。
2026年5月13日の市況|インフレ指標と原油高が意識されるなか、日本株は押し目買い優勢で続伸
主要指数(5月13日時点)
日経平均:63,272.11(+529.54)
TOPIX:3,919.48(+46.58)
NYダウ:49,760.56(+56.09)
NASDAQ:26,088.20(-185.92)
S&P500:7,400.96(-11.88)
米国市場(5月12日)
12日の米国市場は、主要3指数がそれぞれ異なる方向へ動く一日となりました。NYダウは小幅ながら続伸し、49,760.56で取引を終えました。一方で、S&P500とNASDAQは前日比で下落し、ハイテク株中心の調整が指数の重しとなりました。結果として、ダウのみがプラス圏を維持し、他指数は反落するという、やや温度差のある動きが目立ちました。
この日の相場を左右したのは、インフレ指標とエネルギー価格の上昇です。4月のCPIは前月比0.6%、前年比3.8%と、市場予想の3.7%をわずかに上回る結果となりました。2023年5月以来の高い伸びであり、インフレが完全に落ち着いたとは言い切れない状況が改めて意識されました。
さらに、米国とイランをめぐる緊張が続くなか、原油先物価格が一段高となり、WTIは1バレル102.18ドル、ブレント原油は107.77ドルで引けました。中東情勢の不透明感が供給不安につながり、エネルギー価格の上昇がインフレ圧力を強めるとの見方が広がっています。
一方で、原油高を追い風とするエネルギー関連株には買いが入り、相場全体の下支え役となりました。インフレ懸念が強まる局面では、コスト増が重荷となる業種と、資源価格上昇が追い風となる業種が分かれやすく、この日はその典型的な動きが見られました。
金利動向に関しては、今回のCPIが利下げを急がせる内容ではないとの見方が広がり、FRBは慎重な姿勢を維持するとの受け止めが強まりました。金利上昇に敏感なハイテク株が売られやすくなる一方、ディフェンシブ性のある銘柄や実物資産と連動しやすいセクターに資金が向かう流れが見られました。
市場全体としては、過度な悲観に傾くほどではないものの、インフレと地政学リスクを意識しながら慎重に物色するムードが続いています。取引高も突出して多いわけではなく、既に意識されていた材料が改めて確認された一日だったと言えます。
日本市場(5月13日)
13日の日本市場は、主要指数がそろって上昇し、日経平均は節目となる6万3000円台を終値で維持しました。日経平均は前日比529.54円高の63,272.11円で引け、3営業日続伸となりました。取引時間中には63,347.91円まで上昇する場面もあり、全体として底堅い推移が続きました。
TOPIXも堅調で、終値は3,919.48と46.58ポイント上昇。広範な銘柄に買いが入り、バリュー株や景気敏感株を中心にしっかりとした動きが目立ちました。グロース市場でも買い戻しが優勢となり、グロース250指数は827.65と前日比で上昇しています。
朝方は、前日の米国市場でハイテク株が軟調だった流れを受け、日本の半導体関連株に売りが先行しました。寄り付き直後には日経平均が300円超下落し、一時は400円を超える下げ幅となりましたが、その後は押し目買いが優勢となり、指数は切り返しに転じました。
10時台以降はプライム市場で値上がり銘柄が優勢となり、日経平均はプラス圏を回復。6万3000円を上抜けた後は上値がやや重くなったものの、引けにかけて高値圏を維持しました。
業種別では、卸売、非鉄金属、サービスなどが上昇率上位となり、グローバル需要に連動しやすいセクターに資金が向かいました。一方で、金属製品、石油・石炭、その他金融などは軟調で、セクター間で明暗が分かれる展開となりました。
為替市場ではドル円が157円台後半で推移し、輸出関連株の業績期待を下支えしました。米国市場ではCPI上振れを受けて金利が上昇し、ハイテク株に逆風となったものの、日本市場では金融株などに追い風となり、押し目買いが優勢な地合いが続きました。
トレード銘柄|本日の売買動向
楽天証券|デイトレードと積み立て投資
本日、楽天証券での取引はありませんでした。
SBI証券|スイングトレード
買い増し銘柄
- 5016 JX金属
株 価: 4,622.0円
数 量: +1株
合 計: 28株 - 5803 フジクラ
株 価: 7,769.0円
数 量: +1株
合 計: 7株 - 6501 日立製作所
株 価: 4,728.0円
数 量: +1株
合 計: 17株 - 8136 サンリオ
株 価: 855.9円
数 量: +5株
合 計: 160株
売却銘柄
- なし
ポートフォリオ内の決算銘柄
- 1605 INPEX
今期最終を3500億~4500億円に上方修正。総還元性向50%以上と累進配当方針が明確で、中長期で安定した収益が期待できる銘柄として位置づけています。 - 1852 淺沼組
今期経常は7%増益へ。安定した高配当銘柄として、まずは200株を目標に少しずつ買い増しを進めたいと考えています。 - 3798 ULSグループ
今期経常は21%増で15期連続最高益。株式分割後の調整が続いているものの、決算は良好であり、成長株としての再評価に期待しています。 - 4208 UBE
今期経常は微減益。株価は下落基調が続いているものの、高配当銘柄として追加購入を検討しています。 - 4502 武田薬品工業
今期最終は13%減益ながら4円増配。安定した配当が魅力で、買い増しを進めたい銘柄ですが、他銘柄への投資が優先されている状況です。 - 7832 バンダイナムコホールディングス
今期の経常利益は6%の減益となったものの、2027年3月期の中間配当は2円増配となりました。政府が掲げている17分野の成長戦略に期待して購入しましたが、最近は株価が伸び悩む展開が続いています。それでも、同社が持つ唯一無二のIP価値は揺るがないと考えており、長期的な成長余地を信じて保有を続けていく予定です。 - 8316 三井住友フィナンシャルグループ
今期最終は7%増で4期連続最高益。利ザヤ改善が追い風となり、メガバンクの中でも上昇力が強い印象を持っています。また1:2の株式分割もあり買い増ししやすい状態なりました。 - 8354 ふくおかフィナンシャルグループ
今期経常は24%増で3期連続最高益。金利到達点1.50%までは買い増しを続け、その後は業績を見ながら判断する予定です。 - 9697 カプコン
今期経常は12%増で10期連続最高益。新作やリメイク作品への期待は大きいものの、ゲーム株特有の値動きから買い増しのタイミングが難しい状況です。 - 9757 船井総研ホールディングス
1Q経常は8%減益。中小企業のコスト負担増が影響しており、株価は横ばいが続いています。インフレや地政学リスクが落ち着くまでは配当を受け取りながら待つ姿勢です。
5月末時点でのポートフォリオはこちらを参照してください。
反省点・総括|JX金属の下げ止まりとフジクラのモメンタム継続を確認
JX金属は前日に続き売られる場面がありましたが、中期移動平均線付近で下ヒゲを付けて反転する動きが見られました。ディスカウントTOBの不透明感は残るものの、決算内容は良好であり、引き続き安値を丁寧に拾っていきたいと考えています。
一方、フジクラは古河電工・住友電工の好決算を背景にモメンタムが続いており、上昇トレンドに乗る形で追加投資を行いました。明日の決算発表に期待しつつ、過度にポジションを膨らませないよう注意していきたいところです。