11月19日の株式市場は、米国の利下げ観測後退とハイテク株の調整を背景に、日米ともに主要指数が下落。日本市場では半導体関連株への売りが広がり、投資家心理に慎重さが漂いました。NVIDIAの決算を控えた不透明感やテーマ株の過熱感も相場の重しとなる中、戦略的な売買でリスクを抑える動きが目立ちました。この記事では、当日の市況とトレード内容、そして売買の振り返りを詳しくまとめています。
2025年11月19日の市況|米利下げ期待後退とハイテク株安が重しに
主要指数(11月19日時点)
日経平均:48,537.70(-165.28)
TOPIX:3,245.58(-5.52)
NYダウ:46091.74(-498.50)
NASDAQ:22432.85(-275.23)
S&P500:6617.32(-55.09)
米国市場(11月18日)
18日の米国株式市場は、利下げ期待の後退と一部企業決算への失望感が重なり、主要3指数がそろって下落しました。NYダウは前日比498.50ドル安の46,091.74ドル、NASDAQは275.23ポイント安の22,432.85ポイント、S&P500は55.09ポイント安の6,617.32ポイントで取引を終了。いずれも25日移動平均線を下回る展開となりました。
FRB副議長の発言を受けて、12月のFOMCでの利下げ観測が後退。これにより金利の高止まりが意識され、特に割高感のあるハイテク株に売りが集中しました。エヌビディアは決算発表を控えた利益確定売りで下落。アマゾンやマイクロソフトも、EUによるクラウド事業調査やアナリストの格下げを受けて軟調でした。
小売ではホーム・デポが決算内容と見通しの下方修正を受けて売られ、同業のロウズも連れ安。一方で、アメアスポーツは好決算を受けて上昇し、防衛関連のロッキードもF-35のサウジアラビア向け売却報道を材料に続伸しました。
為替市場では、ドル円が一時155円73銭まで上昇し、終値は155円52銭。米経済指標の改善がドル買いを支えました。
日本市場(11月19日)
日本市場は、前日の米国株安を受けて慎重なスタートとなり、日経平均は165.28円安の48,537.70円、TOPIXは5.52ポイント安の3,245.58で取引を終えました。米国市場でのハイテク株下落が波及し、特にフィラデルフィア半導体株指数(SOX)の下落が、東京エレクトロンやアドバンテストなど国内の半導体・AI関連銘柄に影響を与えました。
一方で、値がさ株の一部には買い戻しの動きも見られ、ソフトバンクグループは寄付きで上昇したものの、午前中には一時400円超の下落となるなど、ボラティリティの高い展開となりました。
為替は155円台半ばで推移し、円高圧力は限定的。ただし、米国の利下げ観測が後退したことで、長期金利の高止まりが意識され、輸出関連企業の業績見通しには慎重な見方が続いています。
また、NVIDIAの決算発表を控えた不透明感や、国内のテーマ株(特に技術・半導体関連)への過熱感も投資家心理に影響を与え、全体としては様子見ムードが広がる一日となりました。
トレード銘柄|積立とスイングで戦略的に対応
楽天証券|積み立て投資
- 2865 GXNDXカバコ
株 価: 1,174.0
数 量: +2口
合 計: 108口
SBI証券|スイングトレード
買い増し銘柄
- 5016 JX金属 +2株(合計20株)
- 7013 IHI +2株(合計12株)
- 7272 ヤマハ発動機 +5株(合計169株)
- 8136 サンリオ +1株(合計6株)
売却銘柄
- 167A リョーサン菱洋ホールディングス
売却理由:配当目的で保有していたが、株価上昇により利益確定。今期EPSが前期比-36.2%と減益見通しで、9月の高値以降はボックス圏も売却理由として挙げられる。今後の業績改善を見極めて再エントリーを検討。 - 6269 三井海洋開発
売却理由:レアアース関連のテーマ株として保有。決算での上方修正と増配を受けて株価が急騰し、一定の利益を確保して売却。今後の値動きを見ながら再エントリーを視野に。
本日のポートフォリオ内の決算銘柄
- 8725 MS & AD
今期の経常利益予想を3%上方修正しました。保険セクターの一角として、また高配当銘柄としてポートフォリオに組み入れている銘柄です。業績は堅調ながら、株価はなかなか上昇の波に乗れずにいます。とはいえ、安定した配当と業績の底堅さを考慮すると、押し目のタイミングでの追加購入も視野に入れています。
反省点・総括|売買タイミングは良好も、含み損銘柄の回復には時間が必要
本日は前場で一時プラス圏に浮上する場面もあり、売却した2銘柄は高値圏での利確ができた点は評価できる内容でした。後場にかけて日経平均が下落に転じたことを踏まえると、売却タイミングは適切だったと考えられます。
買い増しについても、日経平均の不安定な動きを見極めながら後場引けで約定させたため、こちらも戦略的な判断といえるでしょう。
一方で、サンリオやJX金属、IHIといった銘柄は依然として含み損状態が続いており、回復にはもう少し時間がかかる見通しです。焦らず、相場の地合いと個別材料を見極めながら、次の一手を検討していきたいところです。