2025年9月18日の株式市場は、米国のFRBが利下げに踏み切ったことを受けて世界的に注目が集まりました。日本市場では日経平均が史上最高値を更新し、投資家心理にポジティブな影響が広がっています。本記事では、米国市場と日本市場の動き、FRB利下げの意味合い、そして個別銘柄の状況をわかりやすく整理しました。
2025年9月18日の市況|FRB利下げの影響で日経最高値更新
主要指数(9月18日時点)
日経平均:45,303.43(+513.05)
TOPIX:3,158.87(+13.04)
NYダウ:46,018.32(+260.42)
NASDAQ:22,261.33(-72.63)
S&P500:6,600.35(-6.41)
米国市場(9月17日)
米国市場は9月17日、FRBが9か月ぶりに利下げを決定したことで、投資家の期待と警戒が交錯しました。政策金利は4.25%〜4.50%から4.00%〜4.25%へと0.25ポイント引き下げられ、これが2025年初の利下げです。
ダウ平均はプラスとなり46,018.32ドルで取引を終えた一方、S&P500とナスダック総合指数は小幅に下落。10年物国債利回りは4.09%へと上昇し、金利市場にも影響が波及しました。
FRBの利下げがもたらすメリット
- 借入コストの低下
企業や消費者にとって、短期金利が下がることで融資の金利が下がる。住宅ローン、クレジットカードなど、借り入れをする際の負担が軽くなり、経済活動を刺激しやすくなる。 - 景気の下支え
失業や賃金の伸びが鈍化する中、利下げは企業の投資意欲を支え、消費を促す効果が期待できる。特に「雇用と物価の両立」が難しくなってきた状況では、雇用の悪化を防ぐ意味で利下げは有効。 - 期待の織り込みとマーケットの反応
今回の利下げ自体は既に市場で相当織り込まれていたが、それでも「利下げの周期が始まった」という信号が出たことは、将来の追加緩和を見込む投資マインドを高める可能性がある。 - 負債の返済・リファイナンスの機会向上
既存の変動金利ローンや、新たな借り入れをする場合、金利低下によって返済負担が減る、またはリファイナンスによって有利な条件に乗り換えができる可能性が上がる。
FRBの利下げがもたらすデメリット
- 預金者・貯蓄者の利回り低下
銀行の預金や定期預金、貯蓄口座の金利は通常、政策金利に連動して変動するため、利下げではこれらの収益が減少する。特に資産運用で預金中心であった層にはマイナス。 - インフレ抑制の難しさ
もし需要が思ったより強ければ、利下げがさらに物価上昇圧力を生むリスクがある。インフレが高止まりしている中では、利下げがインフレ抑制を遅らせる可能性。 - 資本流入・通貨価値への影響
金利が下がると外国からの投資が減少する可能性があり、ドルが弱くなる・為替が乱高下するリスクが出てくる。実際、ドル指数は動いており、金利(債券利回り)との兼ね合いで国際資本の動きが注目された。 - 金融機関の収益への圧迫
銀行や貸金業者などは、金利差(預金金利 vs 貸出金利)で儲けを得るが、短期金利が低下するとその利ざやが縮小する可能性がある。特に金利が下がる局面で貸出を増やさなければ収益性が落ちる。 - 政策余地の減少
もし景気がさらに悪化したりショックが起きたりした際、利下げ余地が小さいと、対応策としての“切り札”が減ってしまう。現在の利率水準と将来の見通しが重要。
日本市場(9月18日)
日本市場はFRBの利下げによる安心感から買いが先行し、日経平均は前日比+513円と大幅に上昇。終値で45,303円と史上最高値を更新しました。
背景としては、米国での利下げが予想通り行われ金融政策の不透明感が後退したこと、円安が進行し輸出企業に追い風となったこと、さらに国内政治への期待感が投資家心理を支えたことが挙げられます。特にハイテクや輸出関連株が買われる流れが顕著でした。
ただし、米利下げはドル安や米経済減速のリスクも伴うため、今後の日本企業の業績には注意が必要です。加えて、19日に控える日銀会合では利上げの可能性は低いものの、次回以降の政策の方向性に投資家の視線が集まっています。
FRBの利下げの影響
- 米国の金利低下は世界でのキャピタルコストを引き下げ、日本企業が海外での資金調達や輸出企業の競争力にとって追い風。
- また、米国株の利下げによる期待感がアジア太平洋市場全体を押し上げる一環として、日本株にも資金流入をもたらす。
- ただし、米利下げはドル安や米国経済の減速リスクもはらんでおり、それが日本の輸出や企業業績にマイナスとなる可能性もある。特に、米国の消費が弱ると、日本の輸出先としての需要が落ち込むリスク。
トレード銘柄|積立と買い増し中心
楽天証券|積み立て投資
- 2865 GXNDXカバコ
株 価: 1,094.0
数 量: +1口
合 計: 46口
SBI証券|スイングトレード
買い増し銘柄
- 7272 ヤマハ発動機 +1株(合計130株)
- 8593 三菱HCキャピタル +1株(合計197株)
売却銘柄
- なし
反省点|大盛工業の値動きをどう読むか
現在保有している大盛工業は大きく上昇し、直近の決算前水準に迫る動きとなりました。PERなどの指標から見ると割高感が強い一方、上下水道整備の需要を背景に買い支えも見られる状況です。
9月4日の高値1,450円を目指す展開になるか注視したいところですが、信用倍率が68倍超と高く、将来的な売り圧力が懸念材料でもあります。短期的な上昇に惑わされず、指標面と需給の両方を冷静に見極める必要があるでしょう。